sun
命の限り輝き続ける紅き球
その光に照らされし大地
蒼い髪色の少女と白髪の男
男は隻腕だった
襲いかかる闇に
男は一閃する
闇は浄化され光が戻る
おびえる少女に
優しく声をかける
そして男は思い浮かべる
災厄の日であり最悪の日を
その日
少年は泣いていた
夜盗の手により
家は燃え最愛の妹は姿を消した
目の前で妹は
お兄・・ちゃ・・・・・ん
と
そして
逃・・・げ・・・・て!
少年は幼いがため何もすることが出来ずただ逃げ続けた
悲鳴を上げる妹を背に
そこは広い草原だった
少年は決意した
俺は・・・俺は・大切なものを守るために強くなる!
その後少年は村に戻って来る時すでに片腕が無かった
しかし少年には後悔は無く
後ろには蒼い髪の少女
そしてその顔には青いはずなのに明るい
永遠に輝き続ける光
悪から守るための力
善という力
だがこの少年にはまだ理解できなかった
守る力と犯す力
力に変わりないということ
そして光は善であると疑わなかった
闇なき所では光など存在しえない
光なき所では闇など存在しえない
と言う事を
月を妖しく光らせる紅き球
さて
闇と光
どちらが正義を貫き通すのか
それは物語の外に