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転生お嬢様の旅路 ~私は自由を謳歌する~  作者: 神藤彼方
第一章 イーグル王国編

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#04 接触

駄文・長文になります。

お時間に余裕の無い方はご注意下さい。




 はい、こんにちは。ナナミです。

あれから半年経ち、昨日5歳になりました。会話も完璧になりました!

誕生日は、拠点で使用人達とアイナ・エリス・コタロウが祝ってくれました。ありがとね!


 マジックバッグの件ですが、先月無事に付与できました!

でも、どんなに頑張っても「時間停止&容量無限」は作れませんでした。

最大で「時間遅延・大&容量・大」でした。セバスに聞いたら「これで充分」だそうです。


 勿論、他人が使用出来ない様にする為に、無属性で’’認証魔法’’を開発ました!

これは簡単に開発出来た。前世で読んでいた転生モノで定番だったし、イメージがすぐ出来たよ。『空間属性』も凄く便利なんだけど、私の中では『無属性』の方が万能で重宝している。ほんと痒い所に手が届く属性だと思う。この世界では馬鹿にされる属性らしいけど。


 この世界では、攻撃魔法が豊富な他の属性の方が評価が高いみたい。下らな過ぎてアホらしい…確かに攻撃魔法は乏しいが、それに関してはイメージが足りないだけだと思う。私は開発したし。だがそれよりも、補助関係が素晴らし過ぎる。まさに縁の下の力持ちポジションだと思う。


 半年前から何とかマジックバッグを作れないかと試行錯誤していたら、’’魔法付与’’って言うスキルが生えてました! アイナとエリスに聞いたら、知らないスキルだってさ。『魔法』では無く『スキル』だから、’’付与魔法’’じゃなくて’’魔法付与’’なのね。ややこしい。’’魔法付与’’って事は、「魔法剣」とか出来るのでは? 夢が広がりますね!


 2人には、以前貰ったポーチと肩掛けバッグに付与してプレゼントしました。

2人共凄く喜んでくれた! 早速、次の日から凄い量の物資を集めていました。

ただ、作れる事は秘匿した方が良いとの事。それは私にもわかります。面倒事の予感しかしないからね。

 それをジッと見ていたコタロウが物欲しそうにしてたけど、あんた使えないでしょ!…使えないよね?


 出奔に向けた準備はもう充分なので、そろそろ公爵家とは「おさらば」したいと思います。一刻も早く、外に出て狩りがしたい。

 オーク肉は高級な豚肉みたいで美味しいけど、そろそろ鶏肉が欲しい。人とは「慣れる」生き物なのでね。したがって、私の初の獲物は「鳥」に決定しているのだ。


 もうすっかり’’拠点の我が家’’で生活してるので、公爵家の自室はほぼ利用していない。


 自室で生活してた時も、食事などはアイナとエリスが領都の街から購入してくれたご飯を食べてたんだよね。公爵夫妻と使用人一同が私を育児放棄している影響なのか、食事すら出なかったので自分達で用意していたのだ。


 2歳の時に、アイナが「育児放棄してる家の食事は、仮に出されたとしても信用出来ない」と言って、自前で用意してくれていた。まぁ’’何か混入’’されても嫌だし、それはそうだよね。

 前世で読んでたラノベとかでも、毒で殺して「病死」と世間に公表するパターンとかあったなぁ。


 味方でいてくれたアイナとエリスには感謝しかない。そのエリスもアイナが連れて来てくれたし。もちろんコタロウにも感謝しているよ。


 アイナの実家である’’辺境伯家’’には既に現状を伝えてあるんだけど、’’出奔した後’’で動いて貰う予定みたい。何をするのか知らないけど、とても’’悪い顔’’をしたアイナが言ってた。

 まぁ、先走って動いた結果、公爵夫妻が反省して私の待遇が改善されても困る。

私は既に公爵家を見限っているので、今更待遇改善なんか望んでいないし、関わりたくも無い。


 そんな事を’’我が家’’3階にある自室のベッドで考えていると、珍しくアイナが起こしに来た。エリスはきっとまだ寝ているのだろう。いつも起こしに来るキリエは、他の拠点メイド達と朝食の準備中かな?起こされた私とコタロウは、アイナと一緒に1階のリビングに向かう。



 朝食の準備を終えたキリエがこちらに気づいた。



「ナナミ様、おはようございます!朝食の準備は出来ています。朝食になさいますか?」

「おはよう。うん、食べる。アイナも一緒に食べよう。エリス起こす?」

「では、一緒に頂きますね。エリスは朝食の匂いで自然と起きてくるので大丈夫かと」

「わぅ、わぅ!」

「キリエ、コタロウにもご飯お願いね」

「かしこまりました」



 そんな事を話していると、ドタドタと音がして鳥の巣の様な頭をしたエルフが現れた。



「……私だけ除け者にするのは良くない」

「エリスおはよう。起きてこないのが悪いと思うよ」


 鳥の巣頭のエリスを見たアイナがため息を零す。


「エリス、いくらお嬢様の’’拠点スキル’’内が安全だと言っても、気を抜き過ぎです……」

「……拠点内の安全は確約されているので、悪いのはお嬢の’’拠点スキル’’だと思う」

「では、エリスの朝食は無しで良いですね!キリエさん、エリスの朝食は無しでお願いします」


 エリスは、目にも止まらぬ速さで土下座していた。


「ごめんなさい」


 エリスの土下座を見たアイナは勝ち誇った様な顔をする。


「まぁ、良いでしょう。エリス、次はありませんからね?」

「わかった!」


 許しを得たエリスは、一目散に朝食に取り掛かっていた。

…ホントに解っているのかなぁ。まぁ、私としてはどっちでも良いが。



 今日の朝食は、バターを塗ったトーストに目玉焼き、それにポテトサラダとインスタントのコンソメスープだ。

ふふん、我が拠点の「食」は充実しているのだ!! 


 ……朝食が終わり、紅茶を飲みながらまったりとした至福の時間を過ごす。

紅茶はこの世界の物だが、中々美味しい。…お昼はインスタント珈琲使ってコーヒー牛乳にしよう。

コタロウは「オーク肉のステーキと牛乳」の3回目のおかわりを美味しそうに食べている。


「お嬢様、今日はどうされますか?」

「もう準備も終わっていると考えてもいいよね?」

「はい。お嬢様の衣服等の仕入れも終わってますし、食糧品に関しても問題無いかと」

「うむ。お嬢の’’ストレージ’’と’’食糧庫の時間停止’’が凄すぎる。この拠点だけの生活でも十年は余裕で過ごせる」


 そうなのだ。今や拠点に引き籠っても十年単位で余裕で暮らせるのだ!

拠点栽培の作物も毎週末収穫出来るし、インスタント食品や各種調味料は、私の魔力があれば何個でも出せるのだ。 強いて言うなら、お肉が無くなったら狩りに行かないといけないって所かな。そのお肉も、今では工房でハルナが’’解体’’出来るので、冒険者ギルドも必要無いのだ! 

 骨や毛皮も’’作成用素材’’として使えるし、’’大体’’捨てるとこ無し!

…血や目玉、内臓は、今の所使い道無いので廃棄してるよ。


 そして、『拠点スキルを使用』してるだけでスキル経験値が溜まると言うお得システム!とんでもない『チートスキル』だよね…アスライア様ありがとうございます!


「じゃあ、そろそろ公爵家を出ようか。もう良いよね?」

「そうですね。殆どお嬢様のお部屋には居ませんし、公爵家に居る意味は無いですね」

「うむ、とっとと出た方が良い。この家にお嬢の味方は’’私とアイナ’’しかいない」

「わぅっ!!」


『ナナミ様、公爵家のお部屋に動きがあります』

 

 皆と今後の相談をしていたら、セバスから念話が届いた。

拠点使用人達はお互いに’’念話’’が出来るのだが、’’主’’である’’私’’も当然彼らと念話が出来る。


 普段あんまり使わないから、忘れているけど。


『わかった!一旦すぐ戻るね!』

『キリエを供につけていただけると助かります。我々の情報共有に役立ちますので』

『わかったー』


 セバスとの念話を切って、キリエを呼ぶ。

情報共有がされているのか、私の顔を見て頷いた。



「お嬢様、どうされました?」

「お嬢、何かあったの?」

「わぅ?」

「一旦、公爵家の部屋に戻ろう。部屋に動きがあるみたい」



 頷いた2人とキリエを連れて一旦公爵家の部屋に戻る。

2歳の誕生日に来たコタロウは、公爵家に’’存在自体知られていない’’ので、拠点内で待機して貰った。


 ドアがノックされている。…今更何の用だ。目を鋭くしたアイナがドアに向かい、ノック相手に声をかけ誰何する。扉の鍵は掛けたままだ。



「どちら様ですか?」

「ドラードです」



 名前を聞いた瞬間、アイナから殺気が漏れ出る。

エリスも目を細めて殺気を出していた。私は名前を聞いても誰だかわからん。



「4年放置した部屋に今更どの面下げて来ているのです?死にたいのですか?」

「い、いえ、クレアお嬢様のご希望でお部屋にご案内しただけです…」



 アイナがこちらを見て私の判断を伺う。私は頷き、部屋の扉を開けてもらう。



 そこには、金髪で緑色の瞳をした少女が立っていた。後ろに茶色の長髪を後ろで束ねた男が居る。

少女の見た目は12~14歳くらいか?こちらを見て微笑んでいた。



 これが血縁上の「姉」なんだろうと察した私は、何の感情も表さない「無」表情になった。



「どちら様でしょうか?」

「ごめんなさい、私はクレアと言います。クレア・ベルクトです。あなたの姉ですよミネア」

「’’クレア公爵令嬢’’、申し訳ございませんが、私に’’姉’’などおりません。私の’’家族’’は専属侍女のアイナと専属護衛のエリスだけです。後ろに居る方がどなたか存じませんが、お引き取りいただけますか?」



 無表情で淡々と告げた私に、後ろの男が不満げな顔をして口を開きかけるが、

その前に私が無表情のまま殺気を男に飛ばした。 お?やんのか?かかってこいよ!

 私の殺気を受けた男は、顔を真っ青にしてガタガタ震えだす。

ふふん、アイナとエリスに鍛えられた私を舐めるなよ! 私は5歳にして結構強いのだ。



「ごめんなさい、ミネアの存在と生活環境を私は最近知ったの……」

「クレア公爵令嬢、私にとっては既に’’どうでもいい事’’なので、お引き取りいただけますか?」



 アイナに目配せして、強制的に扉を閉めて貰う。しっかり鍵も掛ける事によって「拒絶」を伝える。その間、エリスは後ろの男に対して、ずっと目を細めながら腰にある魔剣の柄に手をかけていた。



「一歩でも部屋に踏み込んでいたら、斬っていた。我慢した私偉い」

「エリスも結構怒ってたんだね」

「当然。エルフは長生きで、のんびりしてるから出生率が低い。だから子供を大事にして、みんなで育てる種族。それ故、私はこの公爵家が嫌い。お嬢が居なければとっくに護衛なんて辞めている」

「私もお嬢様が居なければ、この家で侍女を続けていなかったと思います。あの器と肝っ玉の小さい男が大嫌いなので。アレが執事をやってる時点で、この公爵家の質が知れます」

「皆怒ってるんだねぇ…」



 私はそもそも記憶に無いし、既に見限っているので「無関心」なんですよね。

「無関心」で居たいからこそ「関わりたくない」と思う。

 だけど、敵意を向けられたら容赦しませんし、売られた喧嘩は買いますが。

そんで、あの男はどうやら執事らしい。生まれた直後にアイナが喰ってかかってた相手はあいつかぁ。



「ナナミ様、この家の関係者全員’’処理’’しても宜しいでしょうか?」



 姿を消して私の傍に付いていたキリエが無表情過ぎて怖い。

さっきの私もこんな感じだったのかな?



「えっ?キリエも怒ってるの?」

「私だけではございません。セバス様を筆頭に念話で情報共有している使用人一同の総意です」



 セバスは拠点から出られないけど、メイド達は私が許可すれば出られるからね…

戦闘力も高いし、諜報と暗殺が得意みたいだから、許可したらホントにやるんだろうなぁ…



「まぁ、そこまでしなくていいよ。その内、罰が下るだろうから」

「………かしこまりました」



 すっごい不満そうだけど、何とか飲み込んでもらった。アイナの実家が動くだろうし、罰は下ると思うよ。






 ◆◇◇






 私達は再び拠点に戻って会議をする事にした。

拠点に戻ってコタロウと合流し、そのままリビングに向かう。



「……明日の朝出ようか。接触してきたって事は、今後もありそうだし、何より面倒臭い」

「そうですね。明日の朝、公爵家を出た後に私の実家に連絡しましょう」

「それが良い。こんな家さっさと離れよう」

「わぅ!わぅ!」

「コタロウも外に出たら一杯走れるね!」



 コタロウも尻尾を高速で振っていて嬉しそうだ。

出奔予定が纏まった所で、アイナとエリスにプレゼントを渡そう。

準備に必要な物や拠点で生活する前のご飯とか、一杯お世話になったので感謝の気持ちだ。



「一杯お世話になっているアイナとエリスにプレゼントがあるんだよねー」

「お嬢様、とんでもない性能のマジックバッグを頂いてるので、もう大丈夫ですよ!」

「うむ。お嬢に貰ったマジックバッグの性能は、値段を付けられないレベルの物。これ以上は貰えない」

「まぁまぁ、そう言わずに受け取ってよ。まずはアイナからね」



 そう言いながら私は’’ストレージ’’から『アイナ専用の武器』を出す。

半年くらい前にアイナとエリスに許可を得て、’’神眼’’で’’視た’’んだよね。

それで2人の能力を元に、それぞれの装備を私の知識を使って工房で作成して貰った。



 まずアイナだが、うちの『拠点メイド達と同じ特性』で驚いたよ。

『諜報と暗殺』という『忍者』みたいな能力だった。『メイド』と言うのは皆こんな感じなの?’’戦技’’なんかも忍者の技みたいで、前世日本人の私も大興奮! 作った装備は、’’鋼鉄ワイヤー・短刀・クナイ・忍者刀・まきびし・煙玉・吹き矢・棒手裏剣’’で、うちの拠点メイド達と同じ装備だよ。うん、間違いなく忍者だね……

 短刀と忍者刀はエリスが持ってきた『ミスリル』を使用して作っている。

その他の装備は、’’消耗品’’なので安価な鉄インゴットを更に錬成し、それを丈夫にした『鋼鉄製』だ。



「お嬢様、これは!?」

「’’忍者装備’’って言うんだけど。ああ、アイナは女性だから’’くノ一装備’’だね。アイナは拠点メイド達と同じ’’諜報と暗殺’’と言う特性だったから、うちのメイド達と同じ装備をプレゼントするよ!使い方はキリエにでも聞いてね。アイナなら、すぐ使える様になると思うよ」

「お嬢様……ありがとうございます!」



 アイナの普段の装備は、スカート中の太腿に巻き付けたベルトに短剣を6本装備しており、腰のポーチにはパチンコ玉みたいなのを入れてあった。パチンコ玉は目潰しや、敵の注意を逸らすのに使うそうだ。

 今回用意した装備は、特性に特化した’’専門装備’’なので、今後は色々『捗る』だろう。



 私にお礼を言ったアイナはキリエを捕まえて拠点内にある訓練場に向かっていった。


 次はエリスだ。



 エリスを’’視た’’結果、彼女は魔法を併用した前衛職なのだが、レイピア型の『魔剣』を所持しているので、別の装備を工房で作成する事にした。



 エルフである彼女は弓も使うので、私の前世の知識から’’クロスボウ’’とアイナにも作った’’短刀’’を作る事にした。短刀はアイナと同じで『ミスリル製』だが、クロスボウは、本体や専用の矢も『鋼鉄製』だ。

 クロスボウ本体には’’魔法石’’を取り付ける窪みがあり、各属性の’’魔法石’’を取り付ける事によって、矢に’’属性を付与’’する事が出来ると言う、とんでも装備だ。


 本来その特性を考えると、矢は魔法伝導率が高い『ミスリル製』が良いのだが、コスパが悪すぎるので『鋼鉄製』になった。エンチャント効果は落ちるけど、充分使用可能だ。


 ’’魔法石’’とは、魔獣から取れる’’魔石’’に、私が属性や魔法を’’魔法付与’’する事で精製される石の名称だ。でも、何故か『空間属性』だけは付与出来なかった。マジックバッグには付与出来るんだどなぁ。


 ’’魔法石’’もダンジョンに行けば、宝箱から手に入ったりするんだってさ。マジックバッグと同じだね。


 ダンジョン産の’’魔法石’’と’’ミスリル’’を使って、腕のいい鍛冶師は『魔剣』を作るってエリスが言ってたなぁ。そのエリスが使用している『魔剣』は’’天然もの’’であるダンジョン産なんだよね。


 因みに、この世界の魔石は大きさが一定で、『通常種』の魔物はすべて同じサイズなんだって。ドラゴンとかの強大な魔物は『大型種』と呼ばれ、魔石のサイズが大きいとの事。


 クロスボウの魔法石取り付けの窪みは『通常種』の魔石サイズになっている。


 クロスボウ本体にはスコープも取り付けてあり、通常の弓よりも射程距離が長く、狙撃が可能だ。クロスボウを受け取った時に、ハルナが教えてくれたのだが、この世界には魔法があるので、火薬が無くても『銃』が作れるそうだ。火属性の魔力で代用出来るって言ってた。


 流石にまだ作成はしてないけど。

拠点の外でも私に付いている’’キリエ専用’’に作るのもアリか。


 作るならロマンを求めて2丁拳銃と、スナイパーライフルだね。特性が『諜報と暗殺』なキリエにはサプレッサーが必須になるか。



 …思考がまた脱線してしまったが、エリスにも『専用武器』をプレゼントしよう。



「魔剣を所持しているエリスにはこれだよ。通常使っている弓の代わりに、特殊な弓’’クロスボウ’’と、アイナにも渡した予備武装の’’短刀’’だよ。使い方は工房のハルナに聞いてね」

「これ弓なの!? 見た事無い。お嬢ありがとう!早速、工房に行って聞いて来る!」



 エリスもダッシュで工房に居るハルナの元へ行ってしまった。武器の説明面倒だからね。アイナに引き続き、丸投げ万歳! まぁ、餅は餅屋って言うし。



 工房のハルナが落ち着いたら、キリエ専用の2丁拳銃とスナイパーライフルの作成依頼をしておこう。

エリスが調達してくれた鉄鉱石から作ったインゴットはまだ沢山あるし、素材は大丈夫だろう。

『火属性の魔力』で代用って言ってたけど、多分、火属性の’’魔法石’’の事だよね… 念の為、多めに作っておこう。



 発注時に、デザインの要望を伝えておこう。2丁拳銃は、デ●ートイーグルをベースとした物をお願いして、スナイパーは、M●700をベースデザインにしてもらおう。


 別で暗視スコープとサプレッサー&ロングサイレンサーもお願いしなければ。


 私は前世で、親友とサバゲーを良くやってたんだよね…懐かしいなぁ。

銃は詳しくないけど、自分が持っていたエアガンが今言ったやつなんだよね。親友におススメされるがままに買った。

 だけど実際のサバゲーでは、ルールやフィールドにもよるが、スナイパーなんて使う余裕無いし、拳銃はサブにしてP9●を買い足したよね……普通のアサルトは、私には重すぎて長時間の試合は無理だった。


 …この世界だったら私でも使えそうだし、もう少し大きくなったら私専用のやつも作ってもらおうかな。あっ、’’暗視スコープ単体’’とミリタリー双眼鏡は人数分作ってもらおう。

 外に出るなら、夜に動く場面もあるだろう。その時に暗視スコープは役立つはずだ!双眼鏡は昼間に役立つし。


 拠点の使用人達は、私の知識から情報を得られるので、何かを作成する時も説明の必要が無いのがホント助かる。


 まぁ、私の知識に無い物は、詳細説明無しに再現出来ないのだけど。これに慣れてしまうと、知識に無い物を作ろうとする時に、説明が大変そうだ……


 

 アイナもエリスも貰った装備の確認でいなくなったので、私は3階の自室に戻って、このままお昼寝をする事にした。今日のお昼ご飯は無しで良いよね。





 私はお昼寝から起きて、部屋にある時計を確認する。17時だった。寝起きで少しボーっとしていた私は、コタロウを起こしてリビングに向かう。

 キッチンでキリエ達メイドが夕食の準備をしている中、リビングには誰もいない。私とコタロウは、訓練場と工房の様子を見に行く事にした。


 訓練場ではアイナが1人で武器を使った訓練をしている。

アイナは全身に風を纏い、忍者刀で高速回転切りをしていた。あ、たぶんアレは’’戦技’’だ。私が土魔法で作った石人形がボロボロになってるよー!結構強固に作っておいたんだけどなぁ。

別の木人形は棒手裏剣とクナイでサボテンみたいになってるし……


「アイナー。新しい装備はどう?」

「お嬢様!大変素晴らしいです!キリエさんに説明を受けましたが、私にピッタリの装備です!」

「やっぱり。拠点メイド達と同じ特性だったから、合うと思ってたんだよねー」


 アイナは上機嫌に忍者刀を鞘に納めた。

なお、クナイと棒手裏剣は両太腿にホルスターベルトを巻き着け、そこに収めている。『両太腿にホルスターベルト』固定は、私の中で『メイド武器のロマン』なので、そこは主張した! スカートの中に武器を隠すメイドこそ至高なのだ!

 

 流石に忍者刀をはじめ、他のこまごまとした装備は、腰に付けたマジックバッグ(ポーチ)に収納だけど。 ふむ、やはりアイナはくノ一系だな。キリエ達拠点メイドは’’隠密系特殊部隊’’の方向で今後は考えようかな。ハルナに相談して話を詰めよう。まぁ、それも出奔した後だね。


 アイナにお風呂に入って汗を流すように伝え、今度は工房へ向かう。工房脇にある、作成物を確認をする為の空きスペースにエリスが居た。


 エリスは的にクロスボウを向け発射する。

火炎を纏った鋼鉄の矢が、分厚い的を深くまで貫通した後、的の内部から燃え上がる。あれ?これ結構凶悪なのでは?しかも矢の補充は『マガジン式』なので、連射出来るんだよね……


 私の作った魔法石は『永続』では無いので、込められた魔力が薄れてきたら交換する必要がある。

魔力が切れた魔石は再利用出来るので、私が’’魔法付与’’をすれば再び魔法石として使用可能なんだよね。

しかも魔法石を付け替えるだけで、属性変更出来る… やっぱやりすぎたかな?


 まぁ、厳密に言えば、やりすぎたのは私じゃなくてハルナだけどね!……魔法石を作ってしまった私が原因とも言えなくもないけど。


 余談だが、『魔剣』は’’能力使用時’’に使用者から’’魔力を吸い上げる’’仕組みだそうだ。因みに『魔剣』とは、『魔法属性』を『剣身にエンチャント』する武器を指す総称らしい。



「エリス、クロスボウはどう?上手く使えそう?」

「お嬢、これヤバい。対人には特に凶悪だと思う。撃ち込まれた人は、『ひと思いに殺してくれ』って懇願しそう」



 Oh……。確かに言われてみたら対人ヤバそう。

魔物に対しても十分効果あると思うけど、対人効果は凄い事になる予感。

矢を撃ち込んだ後、体内から属性効果が発生するとか……



「じゃあ、使うのやめてお蔵入りする?」

「使う。身を守る武器は多い方が良い」

「だよね。まぁ私だったら、凶悪でも敵対者と戦闘になったら容赦なく使うかなぁ」

「うむ。私も使う。ただこれ、狩りには’’魔法石’’は使わない方が良い」

「そうだね。素材とお肉がダメになっちゃうかもしれないもんね」



 私達にとってお肉はとても重要だからね。

エリスにも家のお風呂で汗を流すように促し、私はハルナの元に行く。



「ハルナありがとね。お蔭で2人とも喜んでくれたよ!」

「いえ、私共はナナミ様のお力になる為に存在してますので」

「お蔭で助かってるよ!ホントにありがとう。それでね……」



 先程考えていた銃作成の話、拠点メイド『隠密系特殊部隊』の構想を話し合い、盛り上がっていた。勿論、予想通り’’火の魔法石’’が必要だったので、大量に作って渡しましたよ。そろそろ魔石のストックも無くなって来たので、魔獣を狩って魔石を集めないと……











お読みいただきありがとうございます。

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