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転生お嬢様の旅路 ~私は自由を謳歌する~  作者: 神藤彼方
第一章 イーグル王国編

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3/6

#03 4歳半

駄文・長文になります。

お時間に余裕の無い方はご注意下さい。




 はい、こんにちは。ナナミです。 ミネア・ベルクト?誰それ?知らない名前ですね。そんなこんなで4歳半になり、あれから更に1年が経ちました。


 4歳の誕生日と共に’’拠点スキル’’もレベル2になりました!!

あっ、別に誕生日だからレベルが上がった訳じゃ無いよ! セバスに確認とりました。レトルト食品の事やレベル2になった事は、アイナとエリスには内緒にしてます。


 今日は、2人にレベル2の内容とラーメンの素晴らしさを教えて上げましょう!!


 野菜と小麦の貯蔵もぱっちりです!貯蔵用の設備も建てましたよ!それに私のストレージにもたんまりと入っています。カップ麺も一杯ストックあるよ!むふふ。言葉も1年前よりはスムーズに話せるようになりました。

コミュニケーションの大切さと難しさを学んだ1年だった……



「お嬢様、難しいお顔をしてどうされました?」

「お嬢、トイレか?」

「色々かんがえ深い1年だったね……」

「「????」」



 アイナもエリスも「何を言ってるんだ?」と言う顔をしている。…まぁ、気にせず流してね。今ではすっかり我が家となった’’拠点’’に、コタロウも連れて皆で移動する。



 え?公爵夫妻と使用人はどうした?…来るわけないでしょう。()()()の顔を見なくなって2年半が経ちましたよ!



「ナナミ様、おかえりなさいませ」

「「「「おかえりなさいませ」」」」

「皆、ただいまー」



 「我が家」に帰還した私は、拠点を見回した。1年半で随分立派になったなぁ。コタロウは拠点に入った途端、外を走り回って遊んでいる。公爵家の部屋は窮屈だからね。


 私の家はモデルルームのまま変わらず、同じモデルルームがもう1軒増えている。執事やサポートメイド達のお家だ。



 「自分達は大丈夫です」と言われたが、私が申し訳無い気持ちになるので、’’拠点スキルの使用人達専用’’の宿舎として建てた。


 全員合わせて11人なので、あのモデルルームで部屋数は十分足りる。



 そして畑に関しては、モデルルームの2倍で十分賄えるので問題ない。寧ろ、2倍のサイズにしなくても良かったのかもしれない……


 まさか、植えた作物が「毎週末」収穫になるとは予想もしてなかったよ。セバスやキリエ達も知ってたら教えてくれれば良かったのに……

 お蔭様で食糧庫を建てる事になった。窓も無いコンクリートの正方形の建物だ。セバスが、食糧庫は’’時間停止の機能’’を付けられる事を教えてくれたので、早速作成した。


 因みに、今更だがこの世界は前世と同じで、1年間365日で1週間は7日だった。うるう年は無い。


 そんなこんなで一旦我が家に集まって、発表会をする。30畳程あるリビングルームが会議室も兼ねているのだ。



 私達3人は座っていて、拠点の使用人達は私達を囲む様に壁際に立っている。コタロウは空いているソファーで腹出して寝てるよ。自由だなぁ。



「アイナとエリスと使用人の皆にはっぴょうがあります」

「お嬢様、どうしたんですか?」

「お嬢、面白い事か?」


 セバス達は察しているのだろう。まぁ、拠点の使用人達は私のスキルの一部だもんね。


「’’拠点スキル’’がレベル2になったよ!!!」


 私は胸を張り、短い指を2本立ててドヤ顔をする。


「おめでとうございます!お嬢様! ……ドヤ顔も可愛い」

「お嬢、おめでとう。 わくわくしてきた」

「「「ナナミ様、おめでとうございます!!」」」

「皆、ありがとう!では、レベル2の内容を発表します!」



 ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・


拠点スキル レベル2  

    

 ・拠点スキルに移動能力を付加。

  亜空間に居ながら移動可能(移動速度は徒歩レベル)

  ※ナナミの意思次第で、外の世界に存在するあらゆる物質・空間を通り抜ける事が可能。            


 ・インスタント食品

 (珈琲/紅茶・カップスープ全般・味噌汁’’小袋タイプ’’とカップ味噌汁)が作成可能


 ・各種調味料と牛乳がキッチンに追加される。不足した場合はイメージで作成可能。


 ・工房が作成可能になる。

  工房では素材があれば、生活用品から武器まで幅広く作成可能。

  金属製品作成にはインゴットが必要。工房にある炉で鉱石からインゴットが作成可能。


 ・拠点のメイド達が、ナナミの許可次第で外の世界に出入り可能になる。


 ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・



「「!?!?」」


 アイナとエリスが目を見開いて驚愕している。うんうん、驚くよねぇ。私も驚いたよ。工房とメイドの出入りは、転生の時にアスライア様から聞いていたから知っていたけど。


 それよりも、’’各種調味料と牛乳’’ですよ!! 途轍もなく嬉しい!!こっそり確認しましたが、醤油とか味噌とか色々あるんですよ! これ調味料扱いなの!?って言う物もあったけど。


 あー、こうなってくるとお米が欲しくなるけど、来たとしても当分先なんだろうなぁ。味噌や醤油の調味料があるって事は、レベル上げれば確実に()()が出てくるでしょ!しかし、これだけは言いたい。お米無いのに、インスタント味噌汁があるのおかしくない?

 

 でも、調味料があるから豚汁でも作って、更に小麦からうどんを作って「豚汁うどん」もアリか。夢が広がるが、話を進めよう。



「お嬢様、’’亜空間に居ながら移動’’とは、この’’拠点’’に居ながら移動出来ると言う事ですか!?」

「うん。だから、いつでも公爵家からしゅっぽん出来るよ」

「おお!お嬢、それは便利だ!」


 私は得意げになって答えた。


「私たちは’’拠点スキルの亜空間’’にいるから、しょうがいぶつ とかも関係なく移動出来るよ。移動そくどは徒歩レベルだからゆっくりだけどね」

「十分です。これは、物資集めも少し急いだ方がいいですね…」

「同意。アイナ、少し急ごう」



 アイナとエリスが相談してる内に、工房の話を拠点の使用人達に振る事にした。



「セバス、拠点に工房作れるようになったんだけど、工房はどうやって りよう するの?」

「はい、工房ですね。工房はメイドを一人割り当てて、そのメイドが作成する形になります」

「その わりあてた メイドが工房たんとう みたいな感じになるの?」

「はい、そうなります。工房が稼働しない時はメイド業務に就きます。ナナミ様が工房作成後、こちらで割り当てても宜しいでしょうか?」

「うん。お願いね」

「かしこまりました」



 工房の話が纏まったので会議は終了し、アイナとエリスを連れてキッチンに移動する。メイド長であるキリエはこのまま私と一緒だ。コタロウは外で他のメイドに遊んでもらっている。



「さて、アイナとエリスには見せていないものがまだあります」

「お嬢様、キッチンに来たって事は、先程の説明にあった’’インスタント食品’’に関する事ですか?」

「’’インスタント食品’’は、私も気になっていた。’’食品’’って事は食べ物!」

「まぁ、ちょっと待っててね」



 キリエに私専用の踏み台を用意してもらい、調理の準備をする。キリエにはそのまま食糧庫に行ってもらい、前にエリスが狩ってきたオーク肉を持ってきてもらう。食糧庫の時間停止機能と、私が時間停止&容量無限の’’ストレージ’’魔法を使える事を知ったエリスが、頻繁に外で狩って来て冒険者ギルドで解体し、肉を持って来るのだ。


 エリスは、時間経過はするが、容量・中サイズのマジックバッグを持っていた。

さすが高ランク冒険者。


 話が脱線したが、調理準備をするためにアイナとエリスの前で’’インスタント食品’’を出す。有名な王道味噌ラーメンの袋麺を3つ用意しよう。調理台で手をかざしてイメージする。



「ふくろめん の’’王道味噌ラーメン’’!!」



 光と共に目の前に袋麺の王道味噌ラーメン3つが出現する。ふっふっふっ、アイナもエリスも驚いてる。食べたらもっと驚くよ!


 …この国の食事はイマイチなんだよね…アイナに聞いたら、この国の近隣諸国は大差ないみたい。味付けがね…基本塩味だけなんだよね… 地球のいろんな味付けや工夫を知ってるとどうもね……

王侯貴族が食べてる高級料理は食べた事が無いから知らない。



 畑から収穫した白菜を冷蔵庫から出して用意していると、キリエが戻って来た。



「ナナミ様、オーク肉をお持ちいたしました」

「ありがと。キリエはそのままオーク肉をうすくすらいすして、食べやすい大きさに切って」

「かしこまりました」

「それが終わったら、この白菜も食べやすい大きさに切って」

「かしこまりました」



 私はその間に冷蔵庫から、収穫した長ネギを用意する。手が小さいから大変だ。苦戦していると、アイナが腕まくりしながら近づいて来た。


「お嬢様、私もお手伝いいたします!」

「うん、お願い」


 勢いよく手伝いを名乗り出たアイナだったが、長ネギを持って困惑していた。


「お嬢様、この棒はどうすればいいのですか?」

「それは’’長ネギ’’といって、今回はその白い ぶぶん を切りはなして使うよ」



 長ネギはこの世界には存在しないんだよね(セバス談)。拠点で採れる作物で、この世界にも存在するのは、’’ジャガイモ・キャベツ・玉ねぎ・小麦’’だけらしい。他の種類が無い代わりに、この世界特有の野菜があるみたい。この世界特有の『果物』は、アイナに食べさせて貰った事があるので、ある程度は知っている。

考え事はこの辺にして、調理に戻ろう。



 今まで収穫だけしていた拠点で、初めて料理をするからアイナもエリスも興味深々だ。



「お嬢様、切りました」

「そしたら、白いぶぶん を私の人差し指1つ分くらいの長さで切り分けて」


 私のぷっくりとした指を見せながら指示をする。


「はい」


 アイナも侍女なだけあって、手際が良い。



「次は縦に切り込みを入れて、中の芯をよけておいて。その後は、せんい にそって千切りにして。千切りってわかる?」

「はい。わかります。ではやっていきますね」



 ……この世界に「千切り」って言葉はあるのか。

料理の手順を説明するにしても、「用語」が伝わるかどうかわからないから地味に面倒だ。


 キリエ達’’拠点使用人’’は、私と繋がっていて、日本の知識もあるから教えるのも楽だけど。


「全部切り終わったら、水にさらしておく」

「はい。これで終わりですか?」

「うん。ありがと」

「お嬢様、今調理したこの野菜の状態は何と言うのですか?」

「’’白髪ねぎ’’っていうんだよ」

「あぁ、確かに白髪っぽいですね。なるほど、覚えました。面白い名称ですね」



 7分くらい水にさらしておけば大丈夫かな?

……よし、次だ。丁度、白菜の処理が終わったキリエにやってもらおう。



 キリエに指示をして、フライパンを火をかけて温めてもらう。

温まったフライパンに油を引いて馴染ませ、切り分けたオーク肉を炒めていく。


 オーク肉の色が変わり始めたタイミングで、切った白菜を投入。それと同時に、砂糖・塩・料理酒を私が目分量で入れて、キリエにそのまま炒めてもうらう。

マジで日本の使い慣れた調味料便利だわー! 調味料万歳!!


 ある程度炒めたら、蓋をして軽く蒸し焼きにする。同時進行で作っていた味噌ラーメンを鍋からどんぶりに移していく。 どんぶりに入った味噌ラーメンの上にフライパンで炒めていた具材を乗せる。

最後にラー油をどんぶりの淵に沿ってぐるっと一周かけて、白髪ねぎを乗せて完成だ!


 キリエはそのままコタロウのご飯である’’ふかし芋’’を作り始めた。

コタロウのご飯は’’ふかし芋とオーク肉(生)’’である。基本なんでも食べるみたいだけど。

犬だけど、神獣だから何食べても平気なのか。


 それはさて置き、手抜きピリ辛味噌ラーメンの出来上がり。社会人の私が良く作っていた、ズボラ飯だ。アイナとエリスは匂いに誘われているのか、目がキラキラ輝いている。


「お、お嬢様、これで完成ですか!?」

「お嬢、これは何て言う料理なの?」

「これはピリ辛味噌ラーメンだよ。ラー油って言う赤くて辛いタレがスープの そとがわ にあるから、少しまぜてから食べてね」


 2人共まじまじと出来上がったラーメンを見つめている。箸は使えないと思ったので、レンゲと一緒にフォークを渡してあげた。私は箸だ。まだ手が小さいから、大人用の箸は使いにくいけど。


「これは、私が前世で良く つくって いた手抜き りょうり だよ」


 手抜き料理と聞いて、アイナとエリスは目を見開く。


「こんなに食欲をそそる料理が手抜き……確かに、調理は簡単でしたが……」

「この料理が手抜き……前世でお嬢が居た世界…意味不明…」


 2人共どんぶりから漂う香りに夢中だ。


 ふふん。日本のインスタント食品は凄いのだよ。軽くアレンジするだけで化けるのだ。久々の手抜きピリ辛味噌ラーメンだ!!もう我慢ならん!!


「2人共、もう食べるよ! いただきます!」


 アイナとエリスは、私の掛け声を聞いて困惑しつつも真似をする。


「「いただきます」」


 まず最初はスープから味わう。あぁ…、ラー油のピリッっとした辛さがたまらない!

意外だったのが、オーク肉から思った以上に旨味が出ている! チャーシュー作っても良さそう…


 次は麺だ!インスタントの乾麺とはいえ、久々なのもあって十分美味しい!

次回はこれにほうれん草と温泉卵乗せようかな。家に設置してあるレンジを使えば’’温泉卵もどき’’は作れるからね。 レベル2の今は各種調味料もあるし。


 前世日本人の私にとって、日本の各種調味料は料理に必須だよ!アスライア様にはほんと感謝です!!


 考えながらズルズル食べていると、視線を感じる。

視線を感じた方に目を向けると、アイナとエリスがこっちを見ていた。

2人のどんぶりは既に空になっている。


「これは、私の分だからあげないよ!」

「私は満足しましたので大丈夫です。しかし、こんなにも美味しいとは… お嬢様、これは革命です!!」

「お嬢、私はもっと欲しい」

「ダメ!!もう終わり!!」


 アイナは、インスタント食品の素晴らしさに気づいて興奮してる。一方で、エリスはただ食い意地を張っていただけだった。ただ、2人共満足しているみたい。


 …カップラーメン見せたらもっと驚きそう。特に冒険者やってたエリスは欲しがりそうだ。でも、外だとお湯が問題か。いや、水魔法と火魔法でいけそう。「視て」ないからエリスが使えるのか知らんけど。



「お嬢様、定期的に魔獣を狩って肉だけ補充すれば食料品の心配は無いのでは?」

「アイナに同意。作物は毎週末収穫だし、食糧問題は解決してる。らーめん?が素晴らしい」

「うーん、この世界ってチーズってある?」

「チーズですか?ございますよ?」



 チーズはあるのか。スキルレベルが2になって、何故か牛乳はあるけどチーズは無かったんだよね。同じくレベル2の’’各種調味料’’の中に何故かバターやドライイーストがあるし、確かに食料品集める必要は無いかも。


 …百歩譲ってバターは’’調味料’’枠でも良いけど、’’ドライイースト’’は違うんじゃ?アスライア様ガバガバ過ぎませんか?いや、助かりますけど。


 主食になるジャガイモはあるし、拠点で収穫した小麦は小麦粉にして備蓄してある。収穫した小麦は、拠点メイド達が『専用魔法』を使って小麦粉にしてた。話を聞いたら、’’拠点メイド専用魔法’’だってさ。なにそれすごい。小麦粉があれば、うどんが作れるので私は大歓迎だ! 私は細かい事は気にしないのだ。 あっ、メイド達にドライイースト渡したら柔らかいパン作ってくれそう。



「今後は、お肉とチーズだけ集めてくれればいいよ」

「ではお肉はエリスに任せて、私はチーズを定期的に購入してまいりますね」

「あ、私お金もってないよ……」

「お嬢、魔物の肉をギルドで解体する時に、肉以外の部分は売却してるからチーズのお金ぐらいは余裕だ。心配しなくていい」

「エリス、ありがとー」



 出奔したら、私も魔物倒してお金稼ぎしよう。……冒険者ギルドの登録に年齢制限あるのかな?

まぁ、その時になったら考えよう。


 よし、インスタント食品の能力も見せたし、次は工房を作ろうか。

アイナとエリスはリビングでゆっくりする様だ。


 セバスに声を掛け、工房を設置する事を伝える。

畑のある区画は食糧庫もあるし、生産区画としてまとめちゃうか。

まぁ、既に食糧庫は2つ設置していて、家の真横にもあるけど。


 スキルが教えてくれるんだけど、工房設置はイメージ無くて良いみたい。

そりゃそうだよね。工房って言われてもどんなのかイメージし辛いよ。


「工房さくせい!」


 地面から、長い煙突が付いた石造りの建物が現れた。

形は長方形でそこそこ大きい。

 中を覗いてみると、大きい竈や火ばさみなどがある。

建物を見学していると、セバスがメイドを1人連れてきた。



「ナナミ様、この者を工房担当のメイドにしたいと思います」

「あい」


 茶色の髪をハーフアップにした、黒い瞳のメイドだ。


「ナナミ様、メイドと兼任で工房を担当いたします。宜しくお願いいたします」

「お願いね。あなたの名前はハルナね」

「お名前ありがとうございます!精一杯お仕えいたします!」



 ハルナがキビキビした動きで頭を下げる。

うん、これから徐々に色々作るから頑張って欲しい。



「では早速ですが、金属製品を作成するには基本的に’’インゴット’’が必要になります。纏まった数の鉱石を持って来て頂ければ、こちらでインゴットにしますので、まずは鉱石集めをお願いいたします。それ以外の生活用品や雑貨などは、作りたいものに関連した素材が必要です」


これはエリス案件だね。


「うん、わかったよ。あと何かひつような物はある?」

「木材があると嬉しいです」

「じゃあ、集めておくね」


 我が家に居るアイナとエリスに相談しに行こう。

拠点が存在する亜空間は’’絶対の安全領域’’なので、毎回2人もゆっくり過ごしている。アイナのメイドとしての仕事は拠点メイドがいるし、護衛であるエリスの仕事も無い。公爵家の私の部屋で何かあれば、外の様子を監視しているメイドが教えてくれるしね。


 ふと、視線を感じたのでそちらを向くと、食事で口を汚したコタロウが居た。


「コタロウおいで~」

「わぅわぅ、ハッハッハッ」


 すっかり存在を忘れていた神獣であるコタロウを撫でまわす。しかし、汚れ過ぎじゃない?これは洗ってあげた方がいいのかな?


 拠点で初めて家を建てた時に、お風呂に入れて洗ってあげたんだけど、その後は一切入らなくなってしまった。コタロウはお風呂が嫌いみたいなんだよね。


 最近も、「臭ってきたね…」って言ったら、体を一瞬光らせて『クリーン』の魔法を使ってお風呂を回避していた程だ。 因みに、光属性があれば体を綺麗にする魔法’’クリーン’’が使えるよ。アイナとエリスが教えてくれた。勿論、私もすぐに覚えた。


「コタロウ、口よごれてるからお風呂いこう?」

「………(シュッ!)。あぅあぅ~」


 お風呂誘ったら、クリーンを使って一瞬で綺麗にしちゃったよ。そんなに嫌か。まぁいいか。コタロウを連れて我が家のリビングへ戻る。



「アイナー、エリスー。工房をりようするには こうせき と木材がひつようみたい」

「それならすぐに集まりそうですね。エリスどうですか?」

「大丈夫。鉱石は種類によるけど、木材は森で伐採すれば余裕」

「こうせき は鉄が欲しい。インゴットにする ひつよう があるから、量がほしい」

「わかった。肉やチーズを仕入れる時についでに集めておく」

「ありがと。大変だと思うけどお願いね」



 エリスに物資集めの負担を掛け過ぎてると思ってたんだけど、どうやら、護衛の仕事自体がほぼ無いので、丁度良いらしい。

 私は育児放棄されているから、外に出る事も無いし、そりゃ暇だよね。私自身、部屋の窓から見える景色しかこの’’世界の外’’を知らないからね。


 でも、拠点に居ながら移動出来るようになったので、もうそろそろ出奔するつもりではあるよ。今後は’’拠点スキル’’内で生活するつもりだし。


 あっ、そうだ私の空間魔法でマジックバッグって作れないのかな?アイナとエリスに渡せば、準備が楽になるよね。エリスは持ってるけど、時間遅延なしの中サイズだし。


「エリスー。使わなくなったかばん持ってない?アイナも」

「お嬢、かばんなんかどうするんだ?」

「お嬢様、ポーチでも良いならございますが…」

「ちょうだい!」


 疑問に思いつつもそれぞれ、使わなくなったポーチと肩掛けかばんをくれた。


「ありがとー!」


 貰ったかばんをストレージ化出来るかやってみよう。

ほんとに出来るかわからないから、内緒だよ。

よーし、夜な夜なマジックバックになるか実験するぞー。








お読みいただきありがとうございます。

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