表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/17

季節…秋 時間…朝 天気…快晴 曜日…日曜日 キーワード①…鏡 キーワード②…敗北

快晴だった。

空は高く、澄みきっていて、雲ひとつなかった。

乾いた風がベランダの洗濯物を揺らし、どこかの家からパンの香りが漂ってくる。


だけどその部屋の中、鏡の前に立つ誰かは、微動だにしなかった。


日曜日の朝。

学校も、部活もない日。

本当なら、息を吸い込むたびに胸が軽くなるはずだった。


けれど、鏡の中の自分は、まるで何かに「負けた人間」みたいな目をしていた。

いや、実際そうだったのかもしれない。


「……こんな顔、してたんだ」


呟いて、手で前髪を整えるふりをしながら、視線を逸らす。

鏡は誤魔化してくれない。

敗北をごまかすには、朝の光は明るすぎた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ