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第18話 実はモブキャラのほうが?

いつもご覧いただきありがとうございます。

PVが3,000を超えました。

引き続きよろしくお願いいたします。

 意識を取り戻したチャロンと一緒に再び浴槽につかりながら教えてもらったところによると、生活魔法を男女の営みに応用したのも過去の召喚勇者の1人だという。 


 なんでもそういう事が得意な女性の召喚勇者がいたそうだ。

 妖艶な女性でいろんな技に精通していたらしい。


 過去にも僕と同じように高校生に巻き込まれてやってきた大人の女性がいたのかな?

 

 その女性勇者が生活魔法と男女の営みとの相性の良さに気づき、「空気研磨」の応用を城のメイドさん達に「メイドのたしなみ」として伝授したとのこと。


 いまでも応用技はメイド間で口伝で継承されており、チャロンも城勤めを始めた後に先輩からいろいろ教えてもらったらしい。


 もちろん現実の男性モデルを使って練習はできないので、マネキン的なもので「メイドのたしなみ」を練習したそうだ。


 ちなみにチャロンはいろいろ未経験なのでかなり恥ずかしかったらしい。

 (コヨーテ族は自分のパートナーとしかいろいろしないとのこと。)


 僕的にはまたもや「過去の召喚勇者GJ」だが、どの勇者も自分の趣味?性僻?を持ち込みすぎじゃない?


 「メイドのたしなみ」って、いったいその女性の召喚勇者はメイドさんにどんなイメージを持っていたのだろうか?

 何かの小説かコミックの読みすぎ?


◇◆


 浴室から出て2人でお互いの体を「乾燥」の魔法で乾かしあう。


 お互い全裸でいろんなところが見えているが、いろいろ恥ずかしいところを見せあった後なのでようやく羞恥心もなくなってきた。

 

 髪の毛も体も乾いて部屋着を着たら、体はもう睡眠準備モードである。


「今日は魔法の訓練に付き合ってくれてありがとう。チャロンも疲れただろう?

 もう休もうか?」


 と聞くと、


「はい。では夜のお務めも頑張りますね!」


 とチャロンは元気に答える。


「お務め?」


「はい、お務めです。いわゆる夜伽です。

 もう恋人ですから夜のお務めのお相手を承るのは当然です。

 先ほどお風呂ではお見苦しい姿をお見せしてしまいましたが・・、気を取り直してお務めを頑張ります!

 と言っても初めてなのであまり自信はないですが・・。」


 と両手の人差し指をツンツン合わせながらモジモジしている。

 

 なんか可愛い・・。



「うん?恋人なのはわかるけど、お務めというか男女の深い関係になるのはちょっと早くない?

 一般的には、しばらく付き合って心が通じあってから・・とか、結婚してから・・とかじゃないの?」


 と、この世界の傾向を確認してみる。


「うーん、そうですね。人族の平民の皆さんはそんな感じですかね。

 貴族の方は結婚してから、という方がほとんどですが。

 貴族の方は政略結婚がほとんどですので、結婚前に関係を持たれることはほぼ無いですね。

 関係を持ったあとで万が一破談になったら大変ですから。」


 うんうん、やっぱりそうだよね。

 それが平均的だと思うよ。


「でもまあそれは人族の場合ですので。

 私達コヨーテ族は、相手をお互いに自分の伴侶と決めた瞬間から生涯の番になるという感覚ですので、人族でいうところの婚約と結婚といった定義は私達にはあまり関係ないのです。

 あくまでもこの世界における書類上の手続きだけですね。

 なので、私はすでにタクさんを生涯の相手と決めておりますので、夜伽のお相手をするのは当然なのです。

 まさか、さっきお風呂であんなことまでしてくださったのに、今さら私の生涯の伴侶になれないなんて言わないですよね?

 責任とってくれますよね?」


 と、ウルウルした目で上目使いで見上げてくる。


 僕は、

「も、もちろん当然じゃないか。今日は朝からいろいろと展開が早かったからちょっとびっくりしただけだよ。

 こちらの世界の恋愛事情を確認しただけさ。

 それにチャロンなら伴侶として大歓迎さ。僕もうれしいよ。」


 とにこやかに回答する。

 だってチャロンはかわいいし、性格もいいし、スキルも有用だし、ケモミミだし。

 断る理由が1ミリもないしね。


「でもチャロンも知ってると思うけど、僕たち召喚勇者はあと1ヶ月後には旅立たないといけないし、ぼくも例外ではない。

 まあ、僕のスキルのせいで他の皆と一緒に旅立てるかどうかはわからないけどね・・。

 僕が旅立つ時はチャロンはどうするの?

 城勤めを辞めて僕についてこれるのかい?」


 生涯の伴侶と言いつつ、チャロンを置いていくわけにはいかないしね。


「大丈夫です。元々、召喚勇者様方のお世話係要員として雇用されてましたので、勇者様方に選ばれてついていく事も想定のうちなのですよ。

 私達のような者がいる事で勇者様方がこの世界に残ることを選んでくれればこの国にとってはメリットがありますからね。

 なので、タクさんが旅立つ時には私もついて行けます。

 私がタクさんの旅のお供になりますのでご安心ください。」

 

 と、チャロンは「ふんす!」と言わんばかりに張り切っている。


「あ、でもほら、お務めしちゃうとついつい計画外に妊娠してしまうとかの心配もあると思うのだけど。

 子供ができると旅にでるどころじゃないしね。

 この世界では妊娠を避けたい場合は皆さんどうやってるの?」


「それも今のところは大丈夫です。

 コヨーテ族の場合は子供ができる期間は春の終わりから夏前の時期の1ヶ月程度ですから、その間だけお務めしなければ避けることができます。

 なので安心して私にお務めされてください!」


 うん、これでますますチャロンの伴侶化を断る理由がなくなった。

 ついでに今夜のお務めを断る理由も無くなってしまった。


「ありがとう。チャロンが傍にいてくれたら安心だよ。

 この世界でもなんとかやって行けそうだ。改めてよろしくね。

 僕のかわいいチャロン・・・。」

 

 と声をかけて優しくだきしめる。

 

 チャロンは

「はい、タクさん。私こそよろしくお願いいたします・・・。」


 と言いながらギュっと抱きしめ返してきたと思ったら、そのままベッドに押し倒されてしまった。


 チャロンの柔らかく弾力のある胸で上から押さえつけられると、僕の僕も敏感に反応し、固くならざるを得ない。

 固くなる以外の選択肢は存在し得ない!


 またもや僕の僕の変化に気づいたチャロンは、

「タクさん、がんばってお務めしますから・・。遠慮せずにいっぱいかわいがってください・・。

 初めてなので最初は優しくしてくれるとうれしいです・・。」


 と言いながらさらに強く抱きしめてくる。

 

 僕はもう我慢できなくなって体の上下を入れ換えると、チャロンに優しく覆い被さって、プックリと柔らかい唇にキスをした。


 あとはもう・・、若い2人のリビドーは尽きることなく・・・。


 2人が魔法使いを通り越して賢者モードになる頃にはすっかり真夜中を過ぎていた。

 

 今日はいろいろあったけど、今までの人生で最も充実していた一日だったね。


 異世界ものの小説では主な登場人物の男女が深い関係になるまでに時間を要するケースが多いが、なんと2日目にしてそこに至ってしまった。


 意外なテンプレ外しである。


 というか、僕が主な登場人物ではないから故の展開なのか?

 実はモブキャラのほうが異世界ライフをエンジョイしていたのかもしれないな。

 その状況が作者に描写されないだけで。

 やはり主人公の勇者にならないほうが異世界ライフを楽しめるのかもね。

 

 そんなことを考えつつ、隣にいるチャロンの温かさと心地よい疲労感に包まれながら眠りについた。

 

 おやすみなさい、異世界。



最後までご覧頂きありがとうごあいました。


感想などいただけると励みになります。


よろしくお願いいたします。

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