第17話 夜の魔法?
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ステータス確認が終わると、ドアをノックする音が聞こえたので、「はーい」と言ってドアを開ける。
うん、思いっきり日本風に開けてしまった。
いくら城内の別館3階とはいえ、警戒心が薄かったかな?
来客は予定どおりチャロンだった。
背中に大きなリュックを背負って、両手には包みを抱えてとても重そうだ。
「重いでしょう。早く中に入って荷物を下ろそう。」
とチャロンを部屋の中に迎え入れ、背中のリュックを下ろして奥の小部屋まで運んであげる。
「ありがとうございます、タクさん。
自分の荷物を全て持ってメイド寮を出てきたので、かなり重たかったです。
あとこれがお願いされていた下着類です。
ちょうどよさそうな訓練用の服もあったのでついでに2セットほどもらってきましたよ。」
と、手に持っていた包みを僕に渡してくれた。
騎士団の人たちが訓練時に鎧の下に着る服とのこと。
城内を訓練等でうろうろするくらいならこれでよさそうだ。
着替えが手に入って助かった。
元の世界から着てきた一張羅を毎日洗濯するのも大変だからね。
「ふう、私もすっかり汗をかいちゃいましたよ。
タクさんも今日はたくさん訓練して汗をかかれたでしょうから、お風呂にしましょう。
もちろん、一緒に入ってお背中を流しますよ。
それもお世話係の仕事ですからね。」
と言うが早いか、チャロンはお風呂の準備をいそいそと始めた。
お湯の蛇口をズバッっと開いてドボドボと浴槽にお湯を張り始めると、5分くらいでお湯が貯まった。
大浴場もお湯が豊富だったが、部屋のお風呂もなかなかだね。
このお湯の蛇口?魔道具?も気になるね。
「さあ、タクさん一緒にお風呂に入りましょう。
部屋着を脱がさせていただきますね。」
と言うが早いかチャロンは一気に僕の部屋着を脱がせにかかった。
あまりの手際の良さに、下着をつけてないんだけど・・、という間もなく脱がされてしまった。
一瞬で全裸である・・。
メイドの仕事の早さ、恐るべし。
「きゃ、タクさん、準備よすぎです・・・。
タクさんのタクさんが・・・」
と、僕の大事なところを含む全裸を突然見ることになってしまったチャロンは突然の出来事に恥ずかしさを隠せないようだ。
既に顔が真っ赤である。
「ではタクさんも私の服を脱がせてください・・。」
と言うとチャロンは背中をこちらに向けた。
どうやら背中に留め金があるタイプのようだ。
「え、いいの?チャロンも脱いじゃう感じなの?」
「もちろんです。服を脱がないと一緒に入れませんから・・。
それに恋人同士でお風呂に入るのはおかしな事ではないですよ。
留め金を外してくださいね。
お願いします。」
と、恥じらいつつも許可を出してくれた。
うん、チャロンが良いなら問題なしとしよう。
決して強要してないからね。
背中の留め金を外すとワンピースのメイド服をシュルンと脱がすことができた。
チャロンの下着姿が露になったが、元の世界のブラとショーツにガーターベルト付きのストッキングという、メイドマニアには堪らない組み合わせだった。
しかも色は黒でした。
ショーツの上部から付き出しているフワフワの長い尻尾もいい感じである。
「こ、これは・・。
かわいらしいチャロンのメイド服の中がこんなに大人の雰囲気だったなんて・・。」
と思わず声にでる。
「こ、これも昔の召喚勇者様が持ち込まれたデザインだそうですよ。
他の場所のことは知りませんが、城内のメイドは制服の一部としてこの形式で統一されています・・。」
と教えてくれた。
過去の召喚勇者、GJである。
異世界の荒波に負けずメイド服のデザインにこだわり抜いた漢がいたに違いない。
これぞ日本男児、益荒男である。
(まあ、女性の召喚勇者がデザインした可能性は否定できないが・・。)
僕は、
「下着も脱がす?」
と、一応聞いてみる。
「はい・・。」
と、チャロンはささやくように返事をした。相当恥ずかしいにちがいない。
しかし、モタモタすると余計に恥ずかしいだろうからここはスムーズに事をすすめよう。
ぼくはブラを後ろから外すとチャロンを僕の方に向き直させた。
チャロは胸を腕で隠して恥ずかしそうにしている。
そのままストッキングとショーツを取ってあげる。
もう手でいろいろ隠すことができなくなったチャロンは恥ずかしすぎて無言である。
「風邪ひくといけないから早くお風呂に入ろう。」
と、チャロンの手を引いて2人一緒に浴室に入った。
◆◇
一度全部脱いでしまうとチャロンも落ち着いた?あきらめた?ようで恥ずかしさも和らいだようだ。
かけ湯して汗を流したあと、2人で浴槽に浸かる。
2人にはちょっと狭い浴槽だが、狭さゆえの密着感が逆に心地よくもある。
チャロンは16歳とのことであるが、体つきは既に大人のそれである。
いわゆるメリハリが効いた感じである。
この世界では15歳で成人というのも理解できる。
それとも獣人族の特性なのかな?
5分ほど浴槽につかってお互いに暖まった頃に、
「さあ、お体を洗いましょう。」
と、チャロンに洗い場に連れ出された。
チャロンはお湯にムクロジを混ぜると素早くかき混ぜて大量の泡を作った。
「洗浄」「吹き付け」「吸引」と言いながら混ぜていたので生活魔法の組み合わせで泡立たせたようだ。
お主、相当使い慣れてるな?
チャロンは泡を手に取ると頭から丁寧に洗い始めてくれる。
そして
『空気研磨』
と、唱えると指先の空気を震わせて泡をさらに細かくムース状に泡立たせながら空気の振動を利用して頭皮のマッサージをしつつ汚れを浮かせていく。
まさに頭皮の汚れを泡で研磨されているかのような心地よさである。
「気持ちいいですか?これも生活魔法の一種です。
指先で空気を振動させる事をイメージすると発動できますよ。
空気の振動と泡を組み合わせると汚れがとてもよく落ちます。」
と言いつつ、泡を持つ手が頭から首筋、肩、背中、胸、お腹と上から順に移動して全身を洗ってくれる。
腰回りは飛ばして太もも、膝、爪先と脚回りを綺麗にするといよいよ本丸?である。
チャロン若干恥ずかしそうに躊躇っていたが、意を決したように、
「では前も失礼しますね・・。」
と、僕の僕をやさしく洗ってくれる。だがここで問題が発生した。
「空気研磨」の振動が心地良すぎて僕の僕が変形し始めた。
しかもあまりの気持ちよさに止められない。
完全に暴走している。
もう、ワイルドトランスフォームMAX状態である。
これがアメリカンなマッスルカーならゼロヨンで10秒を切る自信がある。
根拠はないけど。
僕は思わず、
「チャロンさん。そんなに気持ちよくされると僕の僕が大変なことになってしまって恥ずかしいです・・。」
と正直に申告する。
だって隠しようがないもんね!
チャロンは何が起こったのか気づいたらしく、
「タクさん、男性は皆さんこうなると伺ってますので、気になさらなくて結構ですよ・・。
このまま優しく洗いますので、気にせずに気持ちよくなってください。
いろいろ・・・出ちゃっても大丈夫ですよ・・。
それもメイドの知識の1つとしてちゃんと知ってますので・・。」
と顔を赤くしながら優しく洗い続ける。
泡の滑らかさと空気の振動の絶妙なコンビネーションが元の世界では味わったことのない甘美な刺激を産み出す。
元の世界でお世話になったことのある泡のお姫様とは比べ物にならない気持ちよさである。
結局5分も持たずにいろいろ大量に出してしまった・・。
最後は絞りとるように深く刺激され、敢えなく撃沈である。
ああ、僕は召喚されてたったの2日目にして異世界の荒波に飲まれてしまいました・・・。
修行不足を痛感しております・・。
生活魔法とはかくも破壊力のある魔法だったのか?
ネット小説では読んだことないぞ?
これは戦闘力の評価を改める必要があるな。
結果として全身洗ってもらったので、泡(とその他いろいろ)を流してもらったら僕の番は終了である。
次は新たに経験した『空気研磨』を習得するため、僕がチャロンを洗ってあげる。
指先に薄く張った空気の膜を高速で振動させて肌の表面を優しくこすりながら汚れを磨き取る状況をイメージして発動すると上手くいった。
まずは頭から・・。
頭皮に優しく指の腹をあてて『空気研磨』を発動しながら表面の皮脂を揉み出すようにマッサージしてあげる。
元の世界でも流行ってた頭皮マッサージの要領だね。
チャロンは気持ち良いらしく目を閉じてうっとりしている。
チャロンの茶色い長い髪の毛も洗い終わったら次はいよいよ体だ。
まずは首筋から肩へと『空気研磨』を発動した指の腹で優しく撫でるように洗っていく。
チャロンがしてくれたように胸、お腹、脚の順で丁寧に洗っていく。
チャロンはとても気持ちよさそうにしている。
どうやら上手くいっているようだ。
ちなみに胸はよく発達していて、いわゆるけしからん感じである。
テンプレ展開であればお仕置きが必要な状況だ。
さて仕上げにと・・、という事で、自分だけ気持ちよかったでは申し訳ないので、チャロンにも少々サービスしてあげることにした。
「空気研磨」を発動した指で胸と下腹部の敏感な部分を優しく撫でる。
突然の甘美な刺激にチャロンは思わず
「あっ・・!」
と切ない声をもらすが、手は止めない。いや止まらない、止められない。
何故ならいまの僕は暴走マッスルカー、ゴールラインまでギアはトップでエンジンはレッドゾーンなのだ。
恥ずかしがって悶えるチャロンを背中から優しく抱き締めるように押さえつつ敏感な部分を刺激し続けると、チャロンはさらに声にならない声をあげて気を失うようにグッタリとしてしまった・・。
いわゆる旅立ってしまったようである。
(諸事情により細かい描写は省略します。)
うむ、こちらの世界の住人も身体的特徴は元の世界と同じと理解していいのかな?
あとでチャロンにこっそり聞いてみよう・・・・・。
結果として「空気研磨」は習得できた。
訓練プロセスが適切だったかどうかは評価が分かれるところだが。
しかしながらこれは体の手入れ、歯磨き、金属の研磨等にいろいろと応用できそうだ。
ただ副次効果として、指先が元の世界でいうところの「大人のTOY」の動作に近くなるので、大人のマッサージとの相性がとても良いということが判明してしまった・・。
元の世界の大人の動画で勉強した知識と合わせると相当な効果を発揮しそうだ。
チャロンが気を失ったままなのが良い証拠であろう。
これはもはや生活魔法とは異なるカテゴリーに分類するべきか?
夜魔法とでも呼ぶべき?
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