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第120話 ゴーレム作りに挑戦!

いつもご覧いただきありがとうございます。

 昼食後は恒例の市場めぐりである。


 市場で食材や調味料の類を大量に購入してはどんどん収納していく。

 もちろん、女子チームは肉を優先的に購入だ。

 クク・ルルも大人しそうな顔をしてるけど結構な肉食なんだよね。

 ちなみにパン、米、小麦や野菜、調味料は僕の担当である・・。 


 市場の商人さん達には購入する量に驚かれたが、


「『8番格納庫ハンガーエイト』ブランドの収納の魔道具を使ってるんですよ。

 とても便利なので是非購入されてください。」

 

 と宣伝をしておく。

 

 商人さんたちの反応を見ていると収納の魔道具は間違いなく売れそうな気がするよね。

 

 松戸屋のケン君からナンシーさん達用に作った業務用の収納の魔道具の注文がやってきそうだ。

 まあ、あのスペックだと販売価格がとんでもないことになりそうだから、当面は『8番格納庫ハンガーエイト』関連会社の業務用としての納入かな。


 抜け目の無いケン君のことだから『8番キッチン』のビジネスをいろんなところで展開するに違いない。

 他の商会との競合もないし、気の利いた冒険者がセカンドキャリアとしてやりたがるだろうしね。

 当面の間は個人の利益と言うよりかは社会貢献のつもりで収納の魔道具をケン君に送っておこう。


 食料品を調達したあとは雑貨屋に入って真鍮の板、黒樫の炭、革細工用の革と革紐を購入する。

 もちろん、魔道具作成用の材料だ。


 その次は武器屋に入って矢の補充をしておく。

 矢は可能な限り手入れをして再利用はしているが、痛みの激しいものは捨てざるをえないしね。

 

 それに亜季ちゃんも「3匹の若オーク」の「若大将」を貫いた矢は2度と使いたくないだろうし(汗)


 僕はと言えば、武器屋でクズ鉄扱いのボロボロの剣や槍を大量購入しておく。

 言うまでもなく魔道具の材料として再利用するためだ。

 

 クク・ルルは、杖の展示コーナーで魔法の杖を買おうかどうか悩んでいるようだ。

 値段を見ると結構な金額だ。

 ちょっと格好いいなと思うものは金貨数枚分の値段が付いている。

 うむ、この金額なら確かに悩むよね。


「魔法の杖が欲しいのかい?」


 とククに話しかける。


「はい、タクさん。

 私達はレベルが低いので攻撃魔法の発動に時間がかかるのです。

 魔法の発動を助ける杖があればと思いまして・・。」


「高い杖だと魔法の発動がスムーズなのかい?」


「はい、杖に含まれている魔力の量が違いますので、魔法を発動する際に自分の魔力をあまり消費しなくてすむんです。

 その分だけ魔法の発動が早くなるのですよ。」 


 そう言えばチャロンにもそんな話を教えてもらったかも。

 黒樫の木は魔力の蓄えがいいと言っていた気がするね。


「なるほど。だけどこんなに高価だと買おうかどうか迷うよね。」


「はい、タクさん達のおかげで臨時収入がありましたが、それをここで使ってもよいかどうか悩ましいところです・・。」


 と顔を伏せる。


 うむ、僕の「目利き」で見る限り、ここに売っている杖は値段ほど価値はないように見受けられる。

 まあ、見た目の意匠は凝っているが。

 はっきり言って楓ちゃんに作ってあげたバールの魔道具のほうが100倍は高性能だ。

 これなら僕が作ってあげたほうがましだよね。

 野営中の時間つぶしの工作で作ってあげよう。


「そっか。それならもう少し検討してみてはどうだい。

 サゲオの街にもいい杖が売っているかもしれないしね。

 隣国のほうが「東の森林地帯」に近い分だけいい素材の杖が安く売っているかもしれないよ。」


「そうですね! もう少し考えてみます!

 明日からの護衛もしっかりこなしてお金を貯めますね!」


 とにこやかに答える。


 ふむ、やはりこの世界の魔道具はそれなりに高価なんだね。

 それだけ作るのが難しいんだろうけど。


 それに魔法があるせいか、魔道具の利便性があまり考慮されていない。

 複雑な魔方陣を組んで利便性を追求するよりも魔法を使える人を連れてきたほうが早いのだろう。


 僕のスキルがあれば安価で便利な魔道具を大量生産することは可能かもしれないけど、それをするとかえって魔道具職人の仕事を奪ってしまって魔道具業界を衰退させそうだ。

 

 当面は『8番格納庫ハンガーエイト』ブランドで便利な魔道具を小出しで販売してアイデアを広めていこう。

 そのうち気の利いた魔道具職人が真似して廉価版を作るかもしれないし、なんなら商業ギルド経由で特許料を取ってダウングレード版を作ってもらってもいい。

 そのほうが社会全体に貢献できるだろう。


 元の世界の発展途上国への支援でも、「何かを与えるのではなく、必要なものの作り方を教える。」というのが支援の方針だったはずだ。


 中長期的に見たらそのほうが支援を受ける側の国にとっては重要だという話を通信制大学の授業でも学んだしね。

 

 この世界を旅する目的は、あくまでもこの世界の発展への貢献だからね。


 決して美少女達に好みのコスプレをさせて楽しんでいる訳じゃないからね! 


◆◇


 買い出しと『8番格納庫』の服の宣伝を終えた僕達は宿に帰って来た。

 いろいろ歩き回って疲れたのもあるが、この休日を利用してかねてからチャレンジしたい事があるからだ。


「ヤトノさん。お願いがあります。」


 と僕はベッドに正座しておもむろにヤトノに話しかける。


「どうしたんですか、ご主人様?

 そんなにあらたまっちゃって?」


「うん、実はゴーレムの作り方を教えて欲しいんだ。」


「ゴーレムですか?」


「そう、前に格闘技大会のコスチューム用に腕のゴーレムを作ってもらったけど、腕だけじゃなくて完全体のゴーレムが作りたいんだよ。

 スキルとしてはゴーレム作成(初級)を取得できているけれど、ゴーレム作りのイメージが全然わからないんだよ。」


「もちろんいいんですが、どんなゴーレムを作りたいんですか?」


「それはもちろん人型ゴーレムさ!」


 そう、自分の言う事を聞く人型ゴーレム軍団を作るのって、異世界のテンプレだよね!

 それにゴーレムを使って戦闘するのってロマンがあるじゃないか!


 もし自分が搭乗可能な人型ゴーレムを作れたら、僕の大好きな緑色の量産型ゴーレムを作るんだ!

 赤じゃないよ、緑だよ。角がないほうだよ。

 ゴーレムの眼は当然モノアイだ!

 

 緑の人型ゴーレム軍団を編成して、それらに斧を持たせて魔物を蹂躙しまくろう!

 ふはははははぁ〜!


 などと考えて空想の世界にトリップしかかっていたら、


「もしかして人型ゴーレムを作って魔物と戦闘しようなんて考えていませんか?(ジト)」


 とヤトノに突っ込まれてしまう。


「ど、どうしてわかったんだい(汗)」


「まあ、顔に書いてましたから(笑)

 お気持ちはわかりますが、人型ゴーレムはいくつかの理由で主人様には難しいと思います。」


「僕には難しい? 

 もしよければ理由を教えてくれるかな?」


「はい、もちろんです。

 1つ目ですが、ゴーレム作成の魔法は私の種族である黒蛇族の死霊魔術から派生した魔法ですので、この世界で使える人が限られています。

 それにゴーレムの本体を作成するだけではなく、ゴーレムを操作する魔法も必要になります。

 それらの魔法を行使できるのは、はっきり言って私の種族ぐらいでしょうね。

 もしご主人様がゴーレムを作れます、操作できます、と判明した場合は王侯貴族、魔術士組合などから問い合わせが殺到するでしょう。

 中にはご主人様を引き込もうとする勢力もあるでしょうね。

 世界中を自由に旅して、かつ、目立ちたくないご主人様には不向きですね。」


「た、たしかに(汗)」


「2つ目の理由はゴーレムは他者にとっての脅威となる可能性があるからです。

 もともと死霊魔法とは死者を操って兵士代わりに使うものです。

 既に死んでいる兵士は死を恐れることはないので敵にとっては恐怖でしかありません。

 人型ゴーレムも同様に死を恐れない兵士と同じですからね。

 人型ゴーレムが大量にあれば、街を攻め滅ぼすことも可能です。

 そのような物を平然と量産できる魔術士は国家から見たら災厄以外の何者でもありません。

 人型ゴーレムを作ることができる魔術士がある日突然現れると、現在の平和な世界に波乱を巻き起こすかもしれません。」


「そ、それはそうかも(汗)」


「最後に魔力の問題です。

 ゴーレムを動かすには大量の魔力が必要です。

 魔力源として最も適当なのは魔物の魔石ですが、一般的に動かしたいゴーレムより一回り大きい魔物の魔石が必要と言われています。

 例えばですが、標準的な大きさの人族と同じ大きさのゴーレムを作ろうと思うと、オーガクラスの魔物の魔石が必要となります。

 魔石欲しさにオーガを倒すリスクを負うのも厳しい話ですからね。

 まあご主人様と私達みたいにオーガを容易に倒せる武器を持っていれば話は別ですが。」


「な、なるほど(汗)

 よくわかったよ。

 ということはゴーレム作りはなかなか難しいと言うことかな?」


「人型にこだわらなければそんなに難しくないですよ。

 例えばですが、小動物のゴーレムを作って偵察や警戒をさせるとか、鳥のゴーレムを作って手紙を運ばせるとかであれば比較的簡単です。

 むしろそういった分野の方が人知れずゴーレムを作って運用しやすいでしょうね。

 小動物のゴーレムなら魔石が無くてもご主人様が作る単3バッテリーが何本かあれば十分ですよ。」


「おお!なるほど!

 それはいいね!

 初心者にお勧めの小動物ゴーレムはあるかな?」


「そうですね。

 私が言うのもなんですが、ヘビのゴーレムが最も作りやすいですよ。

 構造も簡単ですし、動きのイメージも容易ですからね。

 ゴーレム作りのポイントは可動部の作成と動きのイメージです。

 この2点の精度をあげることがゴーレム作りの要点ですね。」


「なるほど!

 では早速ヘビのゴーレムを作ってみよう。

 とりあえずボディを作ればいいかな?」


「そうですね。まずはご主人様の思うとおりに適当に作ってみてください。

 あ、魔力源の単3バッテリーも忘れずに組み込んでくださいね。」


「わかったよ!任せておいて!」


 と勢いよく返事をすると、僕は早速ヘビのボディの作成の準備をする。

 材料は鉄クズと真鍮と黒樫の炭だ。

 まあ、いつもと同じだね。


 ヤトノには適当でいいと言われたが、「魔道具作成(特級)」のスキルを持つ僕が適当な物を作ってよしとできるわけがない。

 これでも元の世界ではプラモデル作成愛好家だったのだ。

 今こそ僕の全能力を発揮して最高のヘビボディを作ってやろうじゃないか!

 うなれ!僕の指先よ!

 

 ヘビボディのイメージは祭りの夜店でよく売っている竹でできたおもちゃの蛇だね。

 あの短い竹を何本も組み合わせてカクカク動かせるやつ。

 しかし、あのおもちゃの精度では満足できる仕上がりにならないので、1節あたりの長さは30mmくらいにしよう。

 まあ、単3バッテリーの半分くらいの長さかな。

 これを20本組み合わせればちょうどいい感じの長さになるだろう。

 

 各節になる円筒を作ると、単3バッテリーを半分にしたものをその内部にを埋め込む。

 魔力源は多ければ多いほどよいはずだ。 

 それを20本組み合わせて胴体の完成だ。

 ヘビのスムーズな動きを再現するために、各節の関節部分はスイベル形式にして上下左右に自由に捻ることができるようにしておく。

 ふふふ、ここで趣味の釣りの知識が活きてくるとは。

 何事も経験しておくことが重要だね!  


 頭部はマムシやハブっぽく三角形の悪そうな感じにしておこう。

 口も開閉可能にして凶悪な毒牙を上下に2対づつ取り付けておく。

 目の部分は小さなガラス玉を埋め込んでおく。

 もちろん瞳孔部分は細長く色を付けて蛇の目っぽく仕上げることを忘れない。

 熱を感知するピットの部分も造形する。細部の仕上げに妥協はないのだ!

 頭の中には魔力源のおまけとして、念話の魔道具と同じ要領で黒樫の炭を詰めた真鍮の板を埋め込んでおく。

 元の世界で言えばCR電池みたいな感じだね。

 うん、いい感じで毒蛇っぽくなったぞ!


 もちろん、口の中には金属片でできた可動式の舌も設置しておく。

 とは言っても金属片が前後に動くように取り付けただけだが。


 尻尾はガラガラヘビをイメージして可動部分を細かくしながら長さ15cmくらいの円錐型に仕上げていく。

 うん、なんかそれっぽくなったぞ。

 

 あと、本物のヘビにはないが尻尾の先に毒針を取り付けておこう。

 まあ、これは「僕が考える最強のヘビゴーレム」の標準装備品ということにしておこう。

 仮に毒牙を折られても尻尾の毒針で反撃可能なのだ!

 完全に僕の空想の世界ですが何か?


 ボディの表面はウロコ代わりに斜めの線を格子状に細く刻む。

 うん、拳銃の魔道具のグリップ部分の仕上げの技術がここで活かされるとは予想していなかったぞ(笑)


 最後の仕上げに全身の表面を黒染め処理して四酸化鉄皮膜で覆えば完成だ!


「できたよ、ヤトノ!

 名付けて『ブラックバイパー量産型初号機』だ!」


 と、ありがちな名前を付けながら、凶悪そうなクロヘビボディをヤトノに見せる。

 

 ふふふ、元の世界ではプラモデル作りに一家言あった僕のモデリング技術にひれ伏すがいい!

 

 ヤトノはブラックバイパーを手で動かしながら、


「流石はご主人様です。

 とても初めてゴーレムを作るとは思えない仕上がりですね。

 私がいた村でも初心者でここまでの完成度のヘビの本体を作った者はいませんでしたよ。

 といいますか、既に初心者の域を越えています。

 この短時間でここまでの完成度を実現できれば言うことはありません。

 合格ですね!」


 と合格の太鼓判をくれた。


「ありがとう、ヤトノ!

 次はどうすればいいかい?」


「はい、次は死霊魔法でゴーレムに魂を吹き込みます。

 まずは、魔力を流しながら呪文を唱えてゴーレムを目覚めさせます。

 その後、ゴーレムの主人になる人が魔力を10秒間流すことで主従関係を成立させます。

 最後に、ゴーレムに魔力を流しながら動きのイメージを書き込みます。

 ちなみに、動きのイメージを書き込むのはゴーレムの主人か、主人の許可を得た第3者となります。」


「なるほど。という事はヤトノが作ったゴーレムを他の人が使役可能だし、誰か詳しい人が動作を改良できるってことかい?」


「そういうことになります。

 これがゴーレムの便利なところであり、脅威にもなる理由です。

 悪意ある人物がゴーレムを入手したらゴーレムを使って悪事を働く恐れがありますからね。

 そういう人達は悪事専用にゴーレムを改造するでしょうから。」


「確かにそうだね。僕も気をつけないと。」


「ご主人様なら大丈夫ですよ(笑)

 では続きに取り掛かりましょう。

 呪文を唱えますからよく聞いていてくださいね。」


 と言うと、ヤトノはブラックバイパーのボディに手を当てて魔力を流しながら、


「死霊魔法の使い手たる我が命ずる。黄泉の国より戻りし魂よ。

 この仮りそめの肉体に宿り再び目覚めよ!」


 と、やばそうな呪文?を唱える(汗)

 

 え?黄泉の国から魂が戻ってくるの?

 それってゴーレムを目覚めさせるというより、ゴーレムに目に見えない何かを憑依させてない??


 ヤトノが若干穏やかでない呪文を唱え終わると、ブラックバイパーの眼がキラリと光って眼に生気が宿る。


「ご主人様、起動に成功しました!ブラックバイパーが目覚めましたよ!

 次はご主人様が魔力を10秒間流して主従関係を成立させてくださいね!」


 とヤトノが楽しそうに教えてくれるが、呪文の内容的には楽しそうな要素が全くないんですけど!


「わ、わかったよ。

 ボディに触れて魔力を流せばいいのかな?」


「はい、それで結構です。」


 とヤトノに言われるがままにブラックバイパーのボディに触れつつ魔力を流す。

 

 10秒ほど魔力を流すとブラックバイパーから暖かい魔力が流れてくるのを感じる。

 お、これはテイマースキルを発動して従魔と契約を結ぶ時と同じ感覚だぞ。


「いいですね!これで主従関係の書き込みが完了です!

 最後にゴーレムに動きのイメージを書き込みましょう。

 ブラックバイパーに期待する動きをイメージしながら魔力を流してください。

 慣れるまでは動きのイメージを短文で箇条書きで声に出すとやりやすいですよ。

 あとからいくらでも改良できますので、とりあえずやってみましょう!」


「わかったよ。とりあえずやってみよう。」


 と言いつつ、ブラックバイパーのボディに魔力を流しながら動きのイメージを入力する。

 うん、せっかくだから知りうる限りのヘビの動きをインプットしよう。

 箇条書きでどんどん書き込んで行こう!


「動きのイメージは次のとおり。

 ・通常のヘビの基本動作(這う、巻き付く、噛み付く、とぐろを巻く)

 ・ガラガラヘビのように尻尾を鳴らして警告

 ・サイドワインダーのように横ばいで移動できる

 ・コブラのように頭を持ち上げてからの噛みつき

 ・熱感知による索敵

 ・尻尾の毒針による攻撃

 ・舌を出し入れして匂いを感知

 ・眼の視界による索敵

  云々」


 と知りうる限りのイメージを小声で呟く。

 

 ネタが尽きたところで、ブラックバイパーにキラキラエフェクトがかかる。 

 おお!これは成功したのかな?


「ご主人様!書き込み完了です!

 初めてにしてはなかなかの手際でしたね。流石です!

 さあ、ブラックバイパーに命令を出して動かしてみてください。

 基本的にゴーレムは命令しないと動きません。」


「わ、わかったよ。

 ブラックバイパー、部屋の隅まで這って行け。

 隅に到着したらとぐろを巻いて待機だ。」


 と命じるとブラックバイパーはスルスルと這って部屋の隅にたどり着くとそこでとぐろを巻いて待機する。


「おお!言う通りに動いたよ、ヤトノ!」


「大成功ですね!ご主人様!

 いろんな動作を追加で書き込みしていけば、どんどん本物のヘビに近づいていきますよ。

 動作のパターンが増えれば作業を実施させることもできるようにもなりますね。」


「なるほど。

 例えばだけど、野営の警戒中に敵を発見したら尻尾を鳴らして警告音を出す、とかもできるのかな?」


「そんな感じですね。

 単純な命令なら確実に実行してくれるので助かりますよ。

 魔力がある限りは休みなく働いてくれますしね。」


「それは便利だね。

 よし、次の護衛の仕事で早速使ってみよう。

 コツコツと動作を書き込みするかな。」


 とテンションの上がった僕は、ヘビの本家?のヤトノの指導を受けながらブラックバイパーにヘビの基本動作を追加で書き込んで行くのであった。


 なお、ブラックバイパーのあまりの仕上がりの良さにチャロンとヤトノの分もおねだりされて作ることになったのは言うまでもない(汗)


 図らずも僕達のパーティーに人型ならぬヘビ型ゴーレム軍団が誕生したのであった。


 まあ、これはこれで楽しいからいいよね(汗)

最後までご覧いただきありがとうございました。

感想などいただけると励みになります。

引き続き応援よろしくお願いいたします。

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