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第12話 行動開始!

いつもありがとうございます。

PVが1,600、ユニークアクセスが600を超えました。


たくさんの方に拙作を読んでいただき、たいへん感謝しております。


引き続きよろしくお願いいたします。

 中庭での説明会?の終了後、僕はいったん部屋に戻る。


 今後の行動方針を検討するためだ。


 今まで聞いた話の断片を繋げて整理すると、状況は次のとおりだ。


 ・1ヶ月後にはこの世界を良くするするために旅立つ。

 ・旅は5人/パーティーで行動する。

 ・召喚された勇者候補は11人。

  つまり一人余りが生じる。

 ・付与されたスキルを考慮すると、ほぼ役立たず認定されている僕は余りの1人になる公算が大。

  つまり、ソロ(決してボッチではない。)で旅立たねばならない可能性が大。


 ということは・・、僕は一人でも旅ができるように(=一人で放出されても大丈夫なように)、ソロプレーヤーとしての最低限の知識・技能を体得する必要がある。

 

 幸い、僕のスキル「お手伝い」は他人のスキルを体験することで、その下位互換のスキルを入手できる。

 皆には内緒だが。


 であるならば、僕の当面の行動方針はただ1つ!


「お手伝いしまくって、片っ端からスキルを手にいれる!」


 これしかない!。


 そうと決まれば早速行動開始だ!


 Time is Money!


 と心の中で叫ぶと、鏡で身だしなみに問題が無いことを確認してから部屋から外出した。


 初対面の人に会う時は第一印象が大事だからね♪


◆◇


 さてさて、では何のスキルから習いますかね~と考えながら中庭に向かって歩いていると、昨夜、部屋のユニットバスで手洗いで洗濯したことを思い出した。


「ふむ。あれを毎日するのは大変だし、かと言って毎日メイドさんにお願いするのも恥ずかしいしね。

 ここはあれだな、洗濯とか掃除とか家事に役立つスキルをまずは勉強しよう。

 確か異世界の定番では生活魔法があったはずだ。 

 ウォッシュとかクリーンとか点火とか。

 まずはそれっぽいメイドさんに声をかけてみよう。」


 と一人言をつぶやきながら、キョロキョロと周りを見渡した。

 

 すると都合よく洗濯物が入った大きなタライを抱えながら歩いているメイドさんを発見した。


 なんというご都合展開!


 僕は早速と声をかける。


 第一印象を良くすべく極力穏やかに、にこやかに、フレンドリーに。


「メイドさん、おはようございます。

 私、この度召喚された勇者候補のタクと申します。

 お仕事中大変恐縮ですが、洗濯や掃除や火起こしなど、生活に役立つ仕事を教えていただける方を探しております。

 可能であれば適当な方をご紹介いただけませんでしょうか?」


 僕に突然声をかけられたメイドさんはちょっとビックリしていたが、すぐに状況を理解すると、


「承知しました。

 メイドの詰め所にご案内しますので、適当な者を紹介しましょう。

 ちょうど10時の休憩時間も近いですから、みな詰め所に戻ってくることですよ。」


 とにこやかに対応してくれた。


 僕は「ありがとうございます。」とお礼を述べつつ、メイドさんの後について中庭から渡り廊下に入って城の裏側へと進んでいく。


 どうやら裏側にメイドさんの詰め所があるらしい。


 もしかしてメイドさんだらけなのだろうか?


 ある意味マニアにはたまらない天国のような所なのでは?とバカなことを考えていたら、扉の無い大きな部屋に到着した。


 部屋の中には休憩モードに入りかけたメイドさんが20人ほどいた。


 中学生くらいの少女?から妙齢のお姉さままでワイドレンジである。


 しかも、普通の人間?人族?だけでなく、頭にケモミミのついた獣人?もいる。


 この世界には獣人もいるんだ!とテンプレ展開に感激した。


 リアルうさ耳の少女メイドさんもいるが、かわいさがハンパない。


 その他のメイドさんも種族を問わず、皆かわいいか、美人さんのどちらかである。


 この部屋はメイドさん好きにはたまらない天国のような場所であった。


 もちろん僕にとってもね。


 どうもこちらの世界はテンプレと非テンプレに溢れているな。


 全く予想がつかないぞ・・。

  

 先程のメイドさんはタライを「よいしょ!」と壁際のタライ置き場?にのせると、


「皆さん、こちらは召喚勇者のタク様です。

 タク様は掃除、洗濯、火起こしなど生活に役立つスキルを教えていただきたいそうです。

 誰かお願いできませんか?」


 と声をかけてくれた。


 すると、最もお姉さま?と思われる妙齢の美しいメイドさんが、


「そうですね。この子は生活魔法が得意ですから適任ではないですか?」


 と、一人のケモミミ少女をずいっと一歩前に進ませた。


 タライのメイドさんが、


「ああ確かに!

 チャロンの生活魔法は種類が多いから確かに適任かも!

 お願いできるかしら?チャロン。

 大丈夫よね?」


 とかわいらしいケモミミ少女に声をかける。

 ケモミミちゃんは、


「わ、わ、私でよろしいのですか?

 洗濯リーダー?

 私は生活魔法しか使えないので、勇者さまの訓練のお手伝いには相応しくないのでは?と思うのですが・・。」


 とアワアワしている。

 狼?狐?犬?のような三角の茶色い耳がペシャンとしているから困惑している様子が伝わってくる。

 

 なんか実にかわいくて和む♪


 てゆうか、タライのメイドさんは洗濯リーダーなのか?


 バイトリーダーみたいでかっこいいな。


「いかがでしょうか?タク様。

 このチャロンは生活魔法が得意なので、タク様のご要望に適任かと思うのですが?」


 とタライさんこと洗濯リーダーが僕に確認を求めてきたので、僕は迷うことなく、


「ええ、問題ありません。ご紹介ありがとうございます。

 こちらのチャロンさんでお願いします。

 また、できれば生活魔法を教えてもらうだけではなく、私の訓練期間中のお世話係としても指名させていただきたいのです。

 チャロンさん、どうかよろしくお願いします。」


 と、タライさんにお礼をのべつつ、チャロンさんにに挨拶した。


 かわいくて、ケモミミで、生活魔法使いの少女メイド。


 もはや指名しない理由は1ミリもない。

 条件は完璧である。 


 ここは一気にお願いした者勝ちの状況である。


 タライさんは、


「それはよかったです。勇者さまに気に入っていただけて何よりです。

 ではチャロン、こちらの仕事は気にしなくていいのでしっかりお勤めするのですよ。」


 と言いながら、チャロンさんをずいっと僕のほうに押し出し、僕に軽く一礼すると、話はこれで終わり、とばかりにその場を離れてしまった。


 チャロンさんはちょっと前のめりになりながら、アワアワと僕の元へとやって来る。

 

 何となくだが、若干チャロンさんに僕の対応を押し付けた感が・・否めない感じ??


最後まで読んで頂きありがとうございました。


感想などいただけると励みになります。


よろしくお願いいたします。

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