表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

103/147

第103話 ついに決着!

いつもご覧いただきありがとうございます。


長期出張等があり、投稿が遅れました。

すみません・・。

 会場からはズンダの入場を知らせるアナウンスが聞こえる。


「青コーナー〜、北の大都市センダの街からやって来た〜、D級冒険者パーティー『オーガの鉄拳』のリーダー〜、冒険者〜ズンダ〜!」


 なんかケン君のアナウンスがプロっぽくなってきたぞ(汗)。


 きっと本日のメインイベントを盛り上げ洋と頑張って射るに違いない(汗)



 ズンダはと言うと、自信たっぷりに両手をあげながら「ガハハ〜! このズンダ様がヒヨッコをぶちのめしてやるぜ〜!」


 と大声をあげながら花道を進んで行く。


 うん、清々しいくらいに悪役キャラだな。


 ある意味生まれ持ったセンスかもしれない。


 まあ、あんなバカは放っておいて、僕も入場の準備しなきゃね。


「さあ、僕たちもそろそろ入場準備をしようか?例の道具を着用しよう。」


「はい、ご主人様! お手伝いしますね!」


 と答えるヤトノに手伝ってもらいながら、魔道具の腕を着用する。


 表現が難しいけど、肩を守る鎧におもちゃの腕を取り付けた感じで、タスキのような帯で体に装着するイメージだ。


 帯もOD色の布で作ってあるから、ぱっと見はわからないだろう。


 腕の着用が終わると、ヤトノに言われるとおりに魔力を流してみる。


 すると魔道具の腕がゆっくりと伸びたり縮んだりする。

 予め上下左右に動くように東六されているようだ。


 単純な動きだけど結構面白いね(笑)

 これは試合が終わったらゴーレム作りの研究をすべきかも!


「うん、腕はいい感じだね!」


「ですね!あとは派手に入場するだけですね!」


「ああ、ド派手に乳状してやろう!」


 とヤトノに答えると、準備していた阿修羅像の仮面を被る。


 目の位置を微調整して視界を確保したら準備完了だ!


 準備が完了したタイミングで運営スタッフさんが


「タク選手、入場をお願いします!」


 と僕たちを呼びに来た。


 スタッフさんは変なマスクと腕を着用した僕を見てぎょっとしていたが、「入場用の飾りですよ(笑)」と説明すると、笑って納得してくれた。


「さあ、ご案内しますね。」


 と言うスタッフさんに先導されて花道の入口に立つとタイミングよくアナウンスが始まる。


「続きまして〜赤コーナー、ある日突然彗星のように現れ〜、王都の周辺に出現した新種のゴブリンやオーガを瞬殺し〜王都のギルドで最速でDランクに昇格した~、鬼も恐れる王都の期待の超新星〜、D級冒険者〜タ〜ク〜!」


 とやたらと長いアナウンスが響く(汗)


 紹介文を詰め込みすぎだよケン君(汗)


 と思わず心のなかでケン君に突っ込んだものの、呼ばれたからには登場するしかない!


 僕はおもちゃの腕に魔力を通して動かしながら自分の両腕は合掌スタイルで花道に登場する。


 僕のあまりの異形な見た目に会場からは大きなどよめきが起こる!


 既にリング上で僕の登場を待っていたズンダの奴もこれには驚いたようだ。


 目を丸くしてこちらを見ているぞ!


 ふふふ、ファーストインプレッションは完璧のようだ(笑)


 最初はあっけに取られていた観客も、アナウンスの内容を思い出したのか、


「いいぞ!オーガキラー!」「期待の超新星頑張れ〜!」「キャ〜、夜の勇者様頑張って〜!」などと声援を飛ばしてくる。


 うん、最後の声援はお城の関係者だな(汗)


 あとは花道をゆっくりと歩きつつ、僕の方を見てくる観客に向かって手を振って応えながらノリノリで入場していく。


 時折小刻みにシャドウボクシングのステップを交えつつ観客のボルテージを上げていく!

 

 僕の後ろではチャロンとヤトノが同じように軽やかに飛び跳ねながら観客を煽っていく。


 かわいい美少女2人が飛び跳ねる様子に観客の興奮もさらに高まっていく!


 うん、ここは僕が前の世界でファンだった格闘家の工藤 ファイン選手を見習わせていただいた。


 試合も全力、入場のパフォーマンスも全力、かつ高い実力で人気のあった選手だから僕も大ファンだったのだ。


 観客を盛り上げつつリングに入った僕はリング上で両拳を上げると観客の声援に答える。


 「いいぞ〜!」「期待してるぞオーガキラー!」などと声援が飛ぶ。


 フフフ、入場パフォーマンスはこれだけではないですよ(ニヤリ)


 リング上でチャロンとヤトノに手伝ってもらって素早くオモチャの腕とマスクを外した僕は、戦闘服の上着とTシャツを脱いでチャロンに手渡すと、闇魔法で上半身に描いたタトゥーモドキがよく見えるように両腕でマッチョポーズをとって、体の向きを変えながら観客に見せ付ける!


 上半身の正面と背面に描かれた絵は、まるでオーガの鉄拳のリーダーであるズンダの3分後の姿を予言しているかのようだ! 


 僕のタトゥーを見た観客からは、


「おお!オーガキラー!タトゥーがかっこいいぞ〜!!」

「きゃー!歴戦の戦士のようです〜!」

「キャー!タク先輩〜意外にマッチョです〜!」

「夜の勇者様すてき〜!抱いて〜!」

「早く試合を始めろ〜!」


 などとヤンヤヤンヤと声援が飛ぶ!

 ちょっと声援にお城の関係者の声が多く混じっているのは気のせいだろうか?

 てゆうか、召喚組の女子の声も混じっている気がするぞ(汗)


 たしかに僕はラグビー部の応援に駆り出される程度にはマッチョなのだ。

 普段は着痩せして見えるけどね。


 リング傍の救護関係者席に座る聖ちゃんと萌ちゃんも顔を赤くしながらキャーキャーと盛り上がっている。


 運営スタッフ席に座るアカネちゃんと楓ちゃんも手を叩いて喜んでいるが、何故か亜季ちゃんだけがジト目である。

 

 おっと、何か気に触ることがあったのだろうか?(汗)


 だが、これで試合前のつかみはOKだ。

 観客は盛り上がっているし、流石のズンダのやつも眼を丸くして驚いているようだ。


 試合の追い風は僕に向かって吹いているぞ!


 メインイベントだからか、会場の盛り上がりを確認したからかどうかは分知らないが、美女達に掲げられながらリングの外を周回する懸賞金の看板が軽く50枚を超えているような気がするぞ(汗)


 美女の数が足りずに既に2周目に突入している(汗)


 これは懸賞金だけでも相当な金額になるんじゃないか?(汗)

 

 一連の僕のパフォーマンスを見て少し驚いていたケン君も、会場の雰囲気を察してか、レフェリーのギルド長に試合開始の合図を送る。


 レフェリーはズンダと僕をリングの中央に集めると、ルールを説明していく。


「試合時間は3分間。打撃及び寝技を使ってよい。

 ただし、眼、急所への攻撃は禁止だ。

 10秒以上のダウンまたはタップによる降参で相手の勝ちだ。

 また、試合時間内に3回ダウンを奪われたら相手の勝ちだ。

 時間内に決着がつかない場合はジャッジの判定で勝敗を決する。

 両者ともわかったか?」


 僕は短く「了解」と答えるが、ズンダの奴は


「こんなヒヨッコをぶちのめすのに3分間も必要ないぜ!

 すぐに終わらしてやる!」


 と息巻いている。


 僕は


「試合後もそんな元気があるといいな(ニヤリ)。

 僕は見てのとおりのオーガキラーだぞ。」


 と言って煽り返す。


「ぶ、ぶち殺してやるからな!」


 と捨て台詞を残しつつリングサイドに戻っていくズンダを見据えながら、僕も自分のコーナーに戻る。


「タクさん!あんな奴軽くぶっ飛ばしてきてください!」

「ご主人さま!派手なフィニッシュを期待してますよ!」


 とチャロンとヤトノから声がかかる。


「ああ、大丈夫さ。普段はあまり目立ちたくないけど、今夜だけはど派手に極めてやるつもりさ。楽しみに待っててね。」


 と答える。


 両者がリングサイドに戻るのを見届けたケン君が「セコンドアーウト、セコンドアウト!」とアナウンスを入れる。


 さあ、いよいよ試合の開始だ!


◆◇


「カーン!」と乾いたゴングの音が会場に鳴り響く。


 と同時に会場には観客の声援が響き渡る!


 ズンダの奴はというと


「ブチ殺してやる〜!!」


 と言いながらいきなり大振りで右ストレートを放つがごとく飛びかかってくる。


 僕はそんなズンダを冷静に見ながら、


「ふ、足元がガラガラだぜ。」


 とつぶやくと、ズンダの右膝の内側にタイミングを合わせてローキックを放つ!

 

 「バシッ!」という鈍い音とともにカウンター気味に入ったローキックは容赦なくズンダの右膝を刈り取り、ズンダの動きを止める!

 

 普通の人なら転がりながら悶絶するレベルのダメージを与えたはずだが、ズンダの奴は苦悶の表情を浮かべつつもなんとか踏みとどまっている。


 ふん、体の丈夫さだけはオーガ並だな。


「て、てめ〜、生意気な!」


 と叫びながら再度つかみかかってくるが、そんな素人っぽい動きでは僕を捕まえることはできないぞ。


 僕はタイミングを合わせると今度はズンダの右足の内腿に再度ローキックを打ち込む!


 さすがにローキックをカウンター気味に2発連続で食らった後ではズンダもたまらなかったのか、右膝を抱えながらリング上に転がってしまう。


「ダウーン!」


 とジャッジの声が会場に響き渡る。

 

 観客はズンダのダウンに大盛りあがりである。

 

 なんとか8カウント目に立ち上がってファイティングポーズを取り直したズンダが、


「て、てめー、小細工しやがって〜、殺してやる〜!」


 と言いながら睨みつけてくる。


「小細工じゃないさ。ただのローキックさ。格闘技の初級の技だぞ。」


 と冷静に返しておく。

 まあ、ズンダにとってはただの煽りに聞こえたかもしれないけどね(笑)


「ファイト!」


 とジャッジが試合を再開する。


 流石のズンダもローキックを警戒したのか、無防備に飛びかかってくるのは止めたようだ。

 こちらの動きを警戒している。


 ふ、ならばこれはどうかな?


 僕は一歩踏み込むと、左右のジャブを素早く軽く打ちながら接近する。

 

 右足にダメージを負ったズンダはステップで回避するのは困難なのか、両腕のガードを上げてこれを防ごうとする。


 ふ、このタイミングを待ってたよ(笑)


 僕はガードが上がってガラガラになったズンダの右脇腹に左足で三日月蹴りを素早く打ち込む!


 ノーガードで脇腹に強烈な一撃を食らったズンダは、


「ぐふぉっ!」


 という汚い声を発しながらリングに倒れ込むと右脇腹を押さえて悶絶している。


 うん、まともに入ったからこれはとても痛いと思うよ(汗)


「ダウーン!」


 とジャッジの声が再度会場に響き渡る。


 もちろん、会場は大盛りあがりだ!


 チャロンとヤトノもリング下で飛び跳ねて喜んでいる!


 さあ、あと1回ダウンさせたら僕の勝ちになるけど、蹴り技だけで勝利するとちょっと盛り上がりに欠けるよね。

 なんとか派手に勝負を決めたいところだ。


「ぎ、ぎさま〜、なめやがって〜・・!」


 と言いながら、ズンダがなんとか立ち上がってくる。


 口から若干よだれが漏れているのが汚らしいのでやめて欲しい・・。


「ファイト!」


 とジャッジが試合を再び再開する。


 2度もダウンを食らって後が無くなり冷静さを失ったズンダは「うが〜」と言いながら突っ込んでくる。

 

 ふ、足元がすきだらけだぞ(笑)


 僕は立ち技で迎撃するふりをしつつ、素早く右斜め前に進みつつしゃがみ込むと、ラグビーで練習した低いタックルでズンダの両足を刈り取る!


 ズンダは突っ込んできた勢いそのままに上半身を投げ出すと、受け身も取れずにベチャっと顔からリングに倒れ込む。

 

 うん、とても痛そうだ。

 だけど容赦はしないぞ!このままフィニッシュだ!


 この世界では誰も知らないであろう大技で決めてやろう!


 僕はアンクルホールドの要領でズンダを仰向けにしてから素早く立ち上がると、ズンダの両足の間に自分の右足を入れて、ズンダの脚を十字にクロスさせてから捻るようにズンダの体を強引にうつ伏せにさせる!


 うん、ここは、元の世界のプロレス界の革命戦士、薩州さっしゅう じんの必殺技、サソリがためでど派手にフィニッシュといこう!


 両足をがっちりと固められて背中を海老反りにされたズンダは、


「ぎゃ!!〜〜!!」


 と叫びながら抵抗している。


 ジャッジが「タップするか!?」と確認するが、ズンダは首を激しく横に振って抵抗する!

 

 お、これでタップしないとはなかなかの我慢強さだな。

 だが、これでどうかな?


 と、僕はさらに腰を落としてズンダを海老反りにする圧力をさらに強める!


 流石にこれには我慢できなくなくなったのか、


「ま、まいった〜!」


 と言いながらズンダはリングをタップする!


「そ、それまで! 勝者、ターク!」


 とジャッジが割って入ると、「カカカカーン!」と僕の勝利を告げるゴングが会場に響きわたる。


 

 ズンダを開放してリング上で勝ち名乗りを受けた僕に、チャロンとヤトノが飛びついてくる!


「きゃ〜!タクさん! 格好よかったです〜!」

「流石は私のご主人さまです〜!」


 と僕に抱きついてくるチャロンとヤトノの頭を撫でながら、


「2人の応援のおかげさ。ありがとう。

 2人とも今夜の僕の勝利の女神で、勝利のトロフィーさ!」と言うと、2人を交互に持ち上げてクルリと回ってから抱きしめる。


 そんな僕たちの様子に観客もヤンヤヤンヤと大興奮である。


 その後、リング上に上がってきたケン君に、「8番格納庫ハンガーエイト」のロゴの入ったベースボールキャップを被せられてから、運営係の美少女から賞金と賞品の目録を贈呈される。


 贈呈後に観客の声援に答える僕の両横にはチャロンとヤトノがピッタリと貼り付き、メインイベントの勝利に花を添える。


 観客からの声援の中には、美少女2人をものにしている僕に対する怨嗟の声が混じっているが、まあ、無視しておこう。

 

 2人とも僕の大事な恋人だからね!どんなに妬まれようが離さないぞ!


 まあ、ズンダのやつはちょっと鬱陶しかったが、おかげで大会が盛り上がったので良しとしよう!


 それにこのイベントの広告効果も相当なものがあっただろうしね。 


 明日からの「8番格納庫ハンガーエイト」の関連賞品の売上げが楽しみだね!


◇◆


 全10試合が終わって大会が閉幕したあとも、会場になった冒険者ギルドとその周辺では興奮冷めやらない観客達が飲めや食えやの大騒ぎで盛り上がっている。


 賭けに勝った観客は早速その儲けをギルドの酒場に還元してくれているようだ。


 特に試合に出場した選手は勝者も敗者も周りの冒険者から酒を振る舞われて大変なことになっている。

 

 なお、ズンダとその取り巻きは試合後にひっそりといなくなったらしい。

 試合前から大口を叩いていた上に負けたとあっては、自分に賭けた観客に合わせる顔がないからだろう、とのこと。



 そんな話をケン君から控室で聞いた僕は、


「今日は観客に見つかると絡まれてお城に帰れなくなってしまうね・・。」


 と呟く。


「ですね。」「間違いないですね。」


 とチャロンもヤトノも同意する。

 他の女子高生チームもウンウンと頷いている。


「ご安心ください。こんなこともあろうかと、お城に関係者を送る馬車を準備しているのでそれに乗ってお帰りください。

 今日はお城の調達部のスタッフさんや、魔法士団から多くの方に手伝ってもらいましたからね。」


 とケン君が教えてくれる。


「ありがとう。今夜は厚意に甘えさせてもらうよ。」


「いえいえ、お礼には及びませんよ。

 タク先輩のおかげで今日の大会は大成功でしたからね。

 大会の功労者を送迎するのは当然です。」


 とケン君がニヤリとしながら答える。

 その後ろではクリスさんも満面の笑みを浮かべて頷いている。


 ああ、この2人は今日のイベントでかなり儲けたんだろうな、と思わずにはいられないぞ!


「タク先輩とチャロンさんの賞金と賞品は冒険者ギルドの受付で受領できるように手配済みですので、明日以降にゆっくりと受け取ってください。

 もし賭けにも参加されていたのであれば、購入した木札と引き換えに明日以降でも換金できますのでご安心ください。」


「そうなんだね。教えてくれてありがとう。

 では今夜は馬車に乗って皆でこそっとお城に帰るよ。

 ギルドのホールに顔を出したら朝までつかまってしまいそうだしね(汗)」


「そうですね。

 ではご案内しますので、こちらにぞうぞ。」


 と、ケン君に案内された僕たちはギルドの裏口から外に出ると、お城に向かう馬車にそっと飛び乗ってギルドを離脱する。


 馬車の中で亜季ちゃんに、


「あのタトゥーはいったいどういうことか説明を求めます。」


 と詰め寄られたのは言うまでもない(汗)


 ヤトノの闇魔法で描いたものでいつでも消せると説明し、転写の魔導具であるタトゥーシールも作成済みだと説明したら、


「「「私達もチャロンさん達のようなオリジナル美少女キャラのデザインを所望します!」」」


 と、3人のオリジナルタトゥーのデザインを約束させられてしまった。(汗)

 まあ、予想どおりだけどね(汗)


 そんなこんなで、ギャーギャーと話しながらお城に帰った僕たちは、支援スタッフとして手伝ってくれたお城のスタッフさん達と一緒に食堂で遅めの夕食を食べてから、ようやく自室に戻るのであった・・。


 いやはや、今日は疲れたね(汗)


◆◇


「いや〜、それにしても今日は疲れたね(汗)。」


 とお風呂で体を洗われながら思わず呟く。


 部屋に戻ってすぐに


「お風呂に入って体を綺麗にして、疲れを癒やしましょう!」


 とチャロンとヤトノに言われて今に至る。


 うん、ズンダとの試合後にすぐに治癒魔法3点セット+浄化魔法をかけて綺麗にしたつもりだが、やはりお風呂に入らないとスッキリと綺麗になった気がしないよね!


 今夜はチャロンも試合に出て疲れているであろうということで、ヤトノが頑張って僕とチャロンを洗ってくれている。


 うん、日頃の成果?と言うのか、いつもチャロンが僕のお世話をするのを傍で見ているだけあって、なかなかの心地よさだ!


「ご主人さま〜、痒いところがあったら言ってくださいね〜。」


 とヤトノはノリノリでお世話をしてくれる。


「それにしてもズンダの奴は口ほどにもなかったですね〜。」


 とチャロンが声をかけて来る。


「そうだね〜。まあ、格闘技の素人の中では強いとは思うけどね。体も大きいし、パワーもありそうだからね。

 ただ如何せん、動きが素人すぎたね。

 試合に出てくるならもう少し練習が必要だね。」


「ですよね。あれではただの喧嘩ですね。」


「まあ、奴は王都のギルドでは大きな顔ができなくなるだろうし、僕達に絡んでくることもないだろうから、僕としては試合に出てきてくれたありがとう、って感じかな。

 おかげで賞金も賭け金も手に入るしね。」


「ですね!明日はギルドに行って貰うものはしっかりと貰いましょう!」


 とヤトノがノリノリで話に入ってくる。


「ははは。そうだね。賞金の件もそうだけど、いろいろ身辺整理もしないといけないね。」


「と言うと、やはりあれですか?」


 とチャロンが少し声を抑えて聞いてくる。


「ああ、今回の大会では少し目立ちすぎちゃったからね。

 「8番格納庫ハンガーエイト」ブランドの商品については服等はいいとして、魔導具についてはお城の調査が入るだろうから、僕達の関与がそのうち分かってしまうだろうしね。

 お城にバレて軟禁されてしまう前に、こそっと抜け出す準備をしておかないとね。」


「ではついに旅立ちの決心をしないといけませんね。」


「ああ、明日以降はいつでも旅立てるように皆で準備をしよう。」


「わかりました、タクさん!」


「ご主人さま、私はどこでもついていきますよ!」


 とチャロンとヤトノの2人が元気よく答える。


「ははは、ありがとう。

 じゃあ、明日は忙しくなりそうだから、早めに休まないとね。」


「わかりました!では今夜のお務めはお休みにしますか・・?」


 とチャロンが恥ずかしそうに聞いてくるが、


「ふふふ、それはそれだよ。

 今日は試合後の興奮で気持ちやその他が色々と高ぶっているからね。

 チャロンとヤトノのお務めが無いと寝れなくなるから、今日もよろしくね。」


 と答えると、


「わかりました・・・。では今日も頑張ってお務めしますね!」


「ご主人さま、ヤトノも頑張ります!」


 と2人とも顔を赤らめながらも元気よく応える。


 そんな美少女2人の顔と体を見た僕は我慢できる理由はなく、お風呂でご奉仕された後にベッドではお返しとばかりに激しく2人を攻め返し、今夜の格闘技大会で高ぶったアレコレが静まって賢者モードになる頃には、すっかり真夜中を過ぎてしまうのであった・・。


 ああ、今日も疲れたけど充実した1日だったね・・。


 おやすみなさい、異世界・・。


最後までご覧いただきありがとうございました。

感想などいただけると励みになります。

引き続き応援よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ