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15話 新たな仲間

 次に秋さんが私を連れて転移した先は暗い空間でした。


「ここは迷宮総管理室です。管理室の中にある管理室ですね」


 そこら辺を言われてもピンと来ない私がいる。

 管理室は管理者が入る事の出来る特別な空間だった気がする。

 その中にさらに管理室があると言う摩訶不思議な事を言って来る。


 奥に進むと、ホログラムテレビの画面が複数個ある部屋に着きました。

 奥に一人人が居ました。


「彼女はこの迷宮の代理管理者です」


「代理管理者?」


「はい。SSクラス以上の管理者が管理しているモンスターから1人のモンスターに与える事の出来る力ですね。役割でもあります。迷宮を管理して、モンスターやアイテムの配置等、管理者としての力も使えますから迷宮に置く報酬も作る事が出来るのです」


 ゲーミングチェアに腰掛けた女性が私にくるりと振り向く。

 そこにはげっそりとして大きなクマを目の下に黒く付けたパサパサ髪の女性が居ました。

 きっと身嗜みを整えたら綺麗な女性でしょうが、今は貧相に見えます。


「アタイは、マリカ、代理管理者を賜っている者です。一応副で魔法士部隊の団長及び教官でもあります。基本は、ここに、居るよ」


 とても眠そうです。


「全く。何週間起きているんですか?」


「3ヶ月」


「はぁ。そんな格好ではまたマスターに心配させてしまいますよ」


「何言ってんの? 心配される為にやってんのよ。結構辛いから流石にそろそろお風呂に入って寝るけど、このせいか、最近管理者様来ないから、意味無いしね。はは」


「自室にしてくださいね」


「あーい。で、何用?」


「この子、名前は⋯⋯」


「星宮花蓮です」


「そう。花蓮さんの適正と役職を頼みに、ここに住むらしいです」


「管理者様公認?」


「はい」


「なら分かった。近くに来な」


「え」


「⋯⋯」


「すみません」


 私はそそくさとマリカさんに近づいた。


「動かなでね。ちょっと時間かかるから」


 ◇


 ようやく最初の所が終わった。

 今日のところはこのくらいで良いか。疲れた。

 広すぎんだろ無駄にさ。

 ボーナスステージやエリアボスを配置するエリア以外の最初の部分がようやく終わった。

 罠とかは現在無かった。

 ま、あってもなくてもあんまり変わらないしね。


「皆、助かったよ」


『いえいえ』


 近くのボーナスステージ担当のモンスターを数人集めて皆で調整しながら整えた。

 終わった事だし、2人の様子を見に行こうかな。


 管理者は管理室へとダンジョン内なら転移出来る。

 他にも、サポーターの位置を把握する事も可能だ。


「そこに居るのか」


 スペルカード『転移』を使ってその場所に転移する。

 そこには、女の子の頭をわしずかみにしている姿の女性が居る。

 緑色の髪はパサパサでギトギトしている。

 クマも濃く大きくある。

 今度は何週間寝てなく風呂に入ってないんだ。

 毎日入って寝て欲しい。


 今はアビリティの適正でも測っているんだろうな。

 適正のないアビリティは手に入れても使えないし。

 さて、俺もそれを見て終わるのを待つか。

 秋が俺に気づいてお茶を用意してくれる。


「ありがとう」


「いえ。マリカさんのあの姿をお目にさせてしまい申し訳ございません」


「良いんだよ。ただ、これからは健康に良い生活をして欲しいな」


 そして、適正調査が終わった。


 ◇


 マリカさんが椅子に深く腰掛けて息を吐いた。


「初めてやる適正検査は疲れるわね。かなりの適正があったわ。平均が分からないから具体的な事は言えないけど。無能力のようだし、最初は少なめで馴らしてから増やして行きましょう。えーとまずは」


 マリカさんは机に向き直り、パソコンと思われる物を操作して行く。

 そして、ある程度の操作が終わると右側の筒状の物が開く。

 中からは球体の物が出て来る。あれが、アビリティオーブ。


「これは掃除って名前のアビリティオーブよ。能力は色々と入っているけど、基本は家事に使える物」


「成程」


 受け取り、地面に向けて投げる。

 バリンと割れて、球体の破片が気体に成って私の体に入って来る。

 頭の中に能力の使い方が流れて来る。


 次に渡されたのは赤い球体だった。


地獄魔法ヘルマジックよ。扱えるように成ったら強いから、徐々に特訓して行きましょう。掃除も並行して」


「はい!」


「そして、貴方の部屋も頼んでもう出来ていると思うわ。これが鍵となるカードキーで、これがこの迷宮の地図ね。貴方の役割は管理者様の寝室の掃除係よ」


「ちょ! マリカさん! それは私の役目な筈です!」


「⋯⋯管理者様。一度この部屋から退出をお願い出来ますか? 秋に大切なお話がございます」


「分かった」


 天音さんが出て行き、マリカさんが重い口を広く。


「あんたはきちんと掃除するわね。だけど、時々管理者様が一度部屋でお休みに成った際に、退出後、数時間も匂いを嗅いでいるではありませんか! それに、ベットの中に入って自分の匂いを付けてましたよね? 犬ですか!」


「な! 何故それを! マスターの部屋にカメラは無しと言う話で纏まったではないですか!」


動物型人間アニマルノイドの中で有名な話でね。当然、私にも話は来ているわ」


「あ、あの子達⋯⋯」


「そこで、管理者様に何も感情が無い花蓮が適任だと思ったのよ。秋は当分はお世話係ね」


「拒否します!」


「コレに反対すると言うのなら、部屋での事を映像付きで管理者様にチクリますよ」


「花蓮、今日からの生活は大変でしょうが、分からない事があったらなんでも聞いてください」


「全く。念話。天音様。終わりました。お時間頂き感謝致します。女の子、花蓮の事に付いて纏め次第お送りします。この姿を2度も見られたくないと感じましたので、私はこれからお風呂に入ります。何時でも待ってます。⋯⋯ですよね」


 ◇


 俺は花蓮と秋を連れて花蓮の用意された部屋に向かう。

 途中で花蓮の同僚となる人工人間冥土達が頭を下げて来た。

 ただ、目的に花蓮の事はあまり良くは思って無いみたい。

 仲良くして欲しいな。

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