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4/48

事前の情報収集は必要な訳で その3

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【潜在能力】1/7

早熟・効果 成長限界値-20 成長率500%上昇

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コイツはまぁソコまでじゃないかな~・・・と思ったが、ふと疑問が浮かぶ。


            

「なぁ神様、この世界の成長限界値って幾つなんだ?」

「そうですね・・・大体100位かな」

「100か・・・因みに一般的な指針は?」

「20で一人前、30で二流、45で一流かな?60以上は達人とかそんなレベル」

うん、考え方修正。立派な壊れ能力だわコレ。80でも十分じゃね~か。


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【潜在能力】2/7

限界突破リミットブレイク・効果 成長限界値の無効化

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『早熟の次がコレって・・・流石に露骨過ぎじゃね?』

と、突っ込みたくなる位露骨だ。

そして、又疑問。

「この世界で限界値まで行けた人ってどの位居るんだ?」

「う~ん・・・少し待って下さい」

そう言って神は別枠で検索を始める。数秒後、結果が表示された。

「ここ半世紀の間で、上限に行けたのは本当に数える位ですね。30人も居ないみたいです」

「なぁ神様、一つ良いか?」

「ん?」   

「これ、『神様が創った』能力なのか?」

                      

率直な疑問だった。ハッキリ言ってこの世界では、限界突破リミットブレイク単体じゃただのゴミ能力だ。

そもそも上限まで行けるか行けないかを、神が把握していない訳は無いハズなのだ。

ニヤリと神が笑う。

「やっぱり釣れたのが貴方で良かったです。其処に気が付くんですから。お察しの通り、『私は創ってません』」

・・・釣れたってのは・・・まぁ触れないでおくか・・・

 

「能力のみならず、私達(神)が『何か』をする時は『力』を消費しなきゃならないんですよ」

「ふむ」

「その『力』はほぼ回復しません。なので無駄には出来ないんです。なので、ほんの一握りの為のスキルを創る訳には・・・ね」

「だとするなら、このスキル・・・ってか一連の状況を仕組んでる奴はその『力』を使ってるって事か?」

「・・・でしょうね・・・神に干渉出来るのは同等の存在のみですから。

私の認識を阻害して、この子の存在を見えなくしていたのもこの『力』の所為ですね」

「心当たりは?」

神は困惑した顔を横に振る。

「・・・情報も何も無い状態で、あ~だコウだ考えても仕方が無いか。取り合えず今はこの子、だろ?」

俺がそう言うと、神は気を取り直す。

「・・・・・・そうですね」

「じゃぁ次、行くか」


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【潜在能力】3/7

全耐性強化フルレジスト・効果 全ての耐性が大幅上昇

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何この『僕の考えた』的な構成、まだ3つしか見てないのに既に無双出来るじゃん。

しかも後4つ残ってるじゃん。・・・こんなのが世界に居たら・・・考えただけで頭痛くなって来た。

「・・・神様・・・胃、痛くないか?」

「その概念は無いけど・・・お腹の内側がじくじく痛む事は良く有るよ?あれってなにかな?」

知らぬが仏、ってか神か。そっとしておこうそうしよう。


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【潜在能力】4/7

魔眼(緑)・効果 対象に精神異常状態を付属 魔力効率大幅上昇 アナライズ使用可能

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「うん、中二病かな?いやまぁ便利そうだし良いけどさ」

「・・・・それだけなんですか?」

「他に何か有るか?最早定番だろ?」

「あ~・・・そう言われちゃうと返す言葉が」


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【潜在能力】5/7

スキル効率上昇・効果 スキル修得時のコスト60%減少 付属スロット最大化

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この世界では、スキルを覚える為の容量が各個人に有るらしく、容量以上には覚えられないとの事だ。

コスト60%減って事は通常の2倍以上覚えられるって事だよな・・・これも中々・・・

「で、神様、この付属スロットってのは?」

「私の世界では、スキルを修得して一定レベル上げると、付属スキルってのが発生するようにして有るんですよ。それをスキルに付ける事で

それぞれの個性を出せるって訳です。例えば『身体能力強化』と言うスキルをAとBが同時に覚えますよね、同じ様にレベルが上がったとします。

Aは付属に持久力を2つ付け、Bは瞬発力と筋力を付けた・・・ね?これだけでも個性出るでしょ?」

「お~中々良い考えじゃない素直に賞賛」

「もっと崇めてもいいのよ」

「で、最大の方は?」

「無視は悲しいなぁ。・・・スキルを入手した時に、付属出来る数も決まるんだけど、それを常に最大で貰えるって事だと思います」


・・・と、まぁ此処まででも相当だったのだが、どうやら全部前フリだったらしい。そう思える程にこの後の2つがヤバかった。


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【潜在能力】6/7

復活・効果 自身の生命力が尽きた時、魔力を消費して生命力を回復させる

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流石にコレを見た時、目が点になったよ・・・ありえん。こんなのが世界に存在したら駄目だ。

「しかも復活の回数上限、指定されてね~じゃね~かぁぁぁ!」

これでは魔力がある限り復活し続けられる・・・殆ど不死なんじゃ?


・・・だがしかし『コレ』に輪を掛けてヤバイのが次だった・・・


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【潜在能力】7/7

スーパーノヴァ・効果 自身の生命力が尽きた時、広範囲に超絶ダメージの超爆発を発生させる

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オイオイオイオイオイ!何だこりゃ!?要するに自爆だが・・・復活との相性が酷過ぎだ!!!!

「こりゃ・・・ヤバイな・・・」

「ですよね。色々ヤバイですよね・・・」

何がヤバイって?まず広範囲って所だ。ゲームなんかでは、被害は主人公達のみにしか反映されないが現実は違う。

爆発範囲の指定も無いから、下手すりゃ世界の半分持って行くかもしれんし、そんな規模だったら爆発の衝撃波で世界全体がヤバイ。

しかも効果指定も無し。これじゃ敵、味方、有機物無機物何でもゴザレ状態・・・バカだろ。

しかもしかも、復活も相まって自爆→復活→自爆→復活・・・の最悪サイクルも可能・・・・・・やっぱバカだろ。



「「はぁ~~~~」」

俺と神は同時に深い溜め息を付く・・・疲れた。【潜在能力】を見てただけなのに相当来た。

「・・・で、だ。コレを俺に見せたって事は・・・まさか?」

「その『まさか』ですね」

「え~~~ま~~~じか~~~」

つまり俺の転生先はこの化け物らしい。確かにこの化け物が無垢な状態で生活し、うっかり事故にでも遭ったら・・・・

「因みに、この子の存在を消す・・・って事は出来無いのか?」

「出来る事は出来るんですけどね・・・何分此処まで来てしまうと『力』を相当使用してしまうんですよ」

「成る程、『コレ』を仕掛けた相手の姿も理由も判らない状態で、『力』を消費するのは危険・・・だわな」

「そう言う事です」

(だが流石にコレはなぁ・・・)

頭に手を当て、しばし考える・・・そして。

「なぁ神様」

「はい」

「【潜在能力】の変更は可能?」

「う~ん・・・出来ますけど・・・多分、今有る能力よりグレードは下がる事に成ると思いますよ?」

「・・・逆に『スーパーノヴァ』と『復活』以上の能力なんざ、まず無いと思うんだが?まぁ、取り合えず最低でもこの2つだけは何とかせんと・・・」

「ですよね~。だとすれば何に変えますか?」

「その前に、この子の置かれてる状況が知りたい。それによりけりだ」


「え~っとですね・・・まず、両親なんですが、魔王とハーフエルフです。この子はその間に生まれる予定です」

「え?戦争中だよな?戦争してるのに何で魔族領にハーフエルフが居るんだ?しかも妊娠とかどうやって?」

「あ~・・・まぁ、その・・・」

何だか神の歯切れが悪い、何か有るなこりゃ。

「今、魔族って劣勢じゃないですか」

「そうだな」

「少しでも優良な人材が欲しい訳ですよ」

「だろうな」

「え~っと・・・」

「・・・回りクドいな」

「・・・・ぶっちゃけ奴隷で強姦です!!!」

・・・・あぁ~~~そう来たか~~~。



人間領に住んでいたその娘は、人間領に在る大きい領の領主を父とし、良い血筋のエルフを母に持つ。

そんな折、娘が成人する前に戦争は始まり、そのまま亜人と人間も戦争を始めた。

彼女が成人する頃、両親は別れ、父親は彼女と権威を秤に掛け権威を取った。母親も又、故郷と彼女を秤に掛け故郷を取った。

この二人、政略結婚だった訳だ。・・・選択を責める気は無いが、胸糞悪い話だ。

行き場を失った娘は「半端者」として周りから迫害を受け、難民となった。

(こう言う時混血ってのは、何処の世界でも格好の不満の捌け口になっちまうのか・・・やるせね~なぁ)

娘は各地を転々としていたが、有る時魔族軍に捕まり、そして今に至った。



「魔王は、魔族以外の様々な種族と交わって実験しているんですよ。より強く、繁殖率が高い個体を生み出す為に」

「ん?じゃぁ何で魔族同士でしないんだ?」

俺は物凄く普通の疑問だと思ったのだが、その答えは斜め上だった。

「魔族同士の受精率が低いのも有るんですけど・・・」

「けど?」

「・・・・・・近親相姦が横行しまして・・・最近はマシになりましたが・・・」

そう言いつつ神は頭を抱える。

・・・魔族の苦戦の原因、此処に窮まり。

「ハァ・・・で、その実験は成功してるのか?」

「芳しくないです。大抵死産か、受胎中に母体が発狂して死んでしまいます」

「この子以外の成功例は?」

「在ります。その子達は一応魔王の子孫として育てられてますね。

まぁ、魔王にしてみたら駒の一つに過ぎないんでしょうが」

「だとすりゃある程度の安全は確保出来そうだな」

「ただ、問題は幼少期ですね」

そう、幾ら能力がチートでもレベルが低けりゃ抵抗は難しい。能力の高さに目を付けられ、高レベルの精神系魔法を使われりゃアウトだ。

「・・・隠匿系の能力が欲しい所だが」

      

「でしたら・・・隠者ハーミット などは如何ですか?」

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【潜在能力】

隠者ハーミット・効果 ステータスの偽装・隠匿 感知系魔法の無効化 外見の偽装

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この位が妥当なんだよなぁ・・・普通は。取り合えず一つはコレで決まりだろう。


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【潜在能力】6/7

復活・効果 自身の生命力が尽きた時、魔力を消費して生命力を回復させる

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      ↓変更

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【潜在能力】6/7

隠者ハーミット・効果 ステータスの偽装・隠匿 感知系魔法の無効化 外見の偽装

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(もう一つ変えなきゃならないんだが・・・どうすっかなぁ)

俺は頭をフル回転させ考える、早い内に色々出来無いとリスクは高くなる。とすれば・・・

「神様、スキルを自由に修得出来る能力ってのは?」

「流石にそれは・・・」

「そうか・・・う~む・・・」

俺が悩む姿を見ると、神は何かを決心したように頷き立ち上がった。

手元にタブレットの様な画面を展開させると暫くそれを弄る。

「出来た。明人さん、コレを」

「ん?」

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【潜在能力】

スキルセレクト・効果 存在するスキルをある程度自由に修得可能になる

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「これは・・・」

「今創りました。明人さん専用の固有スキルって事で」

そう言って胸を張る神。

「え?って事は『力』使ったのか?俺の為に」

「えぇ。明人さんには此方の無茶を聞いてもらってますし、この子の存在を消すよりは遥かに『力』の消費は少ないですから」

「・・・そっか、助かる。・・・まぁ俺がやる前提・・・」

「あれ?乗り気じゃないんですか?」

神がニヤリと笑う。

「・・・此処まで来といてそりゃ・・・ね~わな」

俺はニヤリと笑い返す。

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【潜在能力】7/7

スーパーノヴァ・効果 自身の生命力が尽きた時、広範囲に超絶ダメージの超爆発を発生させる

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      ↓変更

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【潜在能力】7/7

スキルセレクト・効果 存在するスキルをある程度自由に修得可能になる

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「では此方は此方で、今回の出来事の調査をします。明人さんの方は・・・出来るだけ穏便にお願いしたいのですが」

「善処はするさ。で、取り合えず早速スキル覚えたいんだが」

「もうですか!?」

「そこら辺も少し優遇してくれない?」

まぁ図々しいのは判るが、少しでもリスクは減らして置きたい。

「判りました。では何のスキルを覚えるんですか?」

「そりゃ決まってる・・・」



そして、【ルナルース】で少しばかり刺激的な第二の人生は始まる・・・


文脈が微妙だった箇所の修正 orz

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