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花の歌、剣の帰還  作者: 天谷あきの
第六章 エスメラルダ

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エスメラルダ(2)

     *


 長い話も、ようやく終わりに近づいた。


 護衛なんて二度といらない、と疲れたような声で、でも憤然と言う舞を見て、ニーナは苦笑した。三ヶ月ぶりに会う舞は、いろいろ……本当にいろいろあったからだろう。やっぱり少し変わって見えた。


 何しろ舞の口からこんなに、特定の男性の名前が出るのは初めてだ。それはもちろんこの三カ月の間にたくさん関わったからなのだろうが、それでも、かすかな期待が胸をうずかせた。


「でもアルガス=グウェリンって人……どうして舞を知っていたのかしらね?」


 訊ねると舞はがくりと枕に顔をうずめた。くぐもった声が聞こえる。


「結局わかんないままだった……呪いに違いない……」

「誰のよ。でもグウェリン……アルガス、グウェリン。さっきからどうも聞き覚えがある名前だと思って」


 舞が枕から顔を上げた。


「知ってるの? 養父は有名だって聞いたけど……」

「ううん、養父じゃない。アルガス、グウェリン、グウェリン……確か前にエスメラルダに来たんじゃなかった? ああ、ああ、なんか、マスタードラがそんなこと言ってたような……」

「ここにっ!?」


 枕を抱えて舞が飛び起きた。ニーナは額を押さえた。


「待って、だいぶ前よ。でもなんであたし……そっか、ミネアが生まれた時よ。だからそれどころじゃなくて忘れてた。そう、マスタードラが色めき立っちゃって、エルギンが困ってた、そうそうそうだ。思い出した。グウェリン、養父がね、すごい有名で、そうそう、マスタードラの憧れの人だったんだ。そうだそうだ、それで、グウェリンって人がただひとりだけ選んだという養子が来たって言うんで、マスタードラが大騒ぎして、なにか用があって来たはずなのに毎日のように剣の相手させたとか。僕は恥ずかしいってエルギンが嘆いてたわ。何の用で来たんだかは知らないけど、ひと月くらいはいたんじゃないかな?」


「そんなに? ……なんであたし、知らないのかな」

「そりゃそうよ。いなかったんだもの。エスティエルティナに追いかけ回されて半泣きで逃げ回っていた時よ」


 舞は呻いた。


「あの時か……うん、道に詳しいなとは思ったんだ……でもそれならそう言えばいいのに……」

「別に言う必要もないんじゃないの」

「そうかなー。もーなんかなんでガスってあんなに口数が少ないのかな。もうちょっと喋っても罰は当たらないと思う。エスメラルダに帰るって話になったときにでも、そうそう以前行ったんだよ三年前に、くらい言ったっていいと思わない?」

「でも護衛でしょ。普段は影みたいについてくるものなんじゃないの?」

「マスタードラはすごく喋るじゃない」

「それはエルギン相手だからでしょ」

「………………そうかなー」


 不満そうだ。ニーナはこみ上げる笑いを押し隠した。笑ったら拗ねるに違いない。

 だから話を元に戻すことにした。


「そう、あの時、なんか本当に入れ違いだったんじゃないかな。舞が選ばれた日に、ミネアが生まれてるでしょう。産んで数日経って、我に返った時にはもうエルギンが嘆いていたもの。エルギンに聞いてみれば? 覚えてるはずよ、もういい加減にしてくれって、マスタードラに頼んだそうだし。半泣きで」

「こっちにも半泣きの人がいたんだ」


 舞は苦笑して、枕を投げ出して、ぼすん、と寝台に横たわった。はあああ、とため息が聞こえた。


「それであたしのこと知ってたのかな……でもなあ……」


 言いながらうつ伏せになって、敷布に顔をうずめた。

 ニーナは微笑んで、その姿を眺めた。やっと帰って来た、と思った。魔物に殺されかけたり兵士に追いかけ回されたりと、無事だったとは到底言えないが、何とか帰って来てくれた。


 アルガス=グウェリンに礼を言いに行かなければ。エルヴェントラに通行証くらい出してもらってもいい。舞が魔物に捕らわれていたらと思うと、本当に胃の辺りが冷たくなる。


 ――もう二度と、エルヴェントラのいいようになんかさせない。

 ――病で伏せってさえいなければ、ひとりでほうり出したりなんか、絶対させなかったのに。


 舞は敷布に顔をうずめたまま、しばらく動かなかった。昨日は徹夜だったのだし、長旅続きだったのだし、三カ月分の話を洗いざらいぶちまけたのだから、疲労困憊というところだろう。お風呂に入りたい、と言い出すのは分かっていたが、無理だろうとニーナは思った。


 もう寝たのでは、と思いかけたころ、舞は敷布にうずめた顔をずらし、右目と鼻と口の半分だけ出して、ニーナを見た。そしてまた言った。


「本当に元気になったんだ……」

「うん。もう大丈夫。デクターが宥めてくれてるの。殻を割ってくれる人が見つかるまでね」


 既に何度もした説明をまた繰り返すと、右目が細くなった。


「……よかった」

「あたしは死なないって言ったでしょう。大丈夫よ。イェルディアにも手紙を出したから、マーティンも知ってる頃だわ。……もう寝る? 服脱げば?」

「……お風呂に入る」

「それで入ったら絶対ぶっ倒れるわよ、鳩の町でやったみたいに。マーシャとあたしに運ばせるつもり? でも舞とは言え人をひとりで運んだんだから、どんなに綺麗に見えてもやっぱり男の人なのねえ、オーレリアって。実物が見たいなあ」


「倒れないもん……あの時はのぼせただけだもん……」

「無理無理。明日入ればいいじゃないの。アナカルディアから一度も入ってないんでしょ。一晩くらい変わらないわよ」

「くさい」

「くさくない。大丈夫。ほら、寝なさいよ」

「やだ」

「だだこねないの。よしよし」


 ミネアに言うように言ってやると、舞は苦笑して敷布に顔をうずめた。そしてしばらく動かなかった。ニーナはそのまま見守っていた。舞が眠ったら、夕食の食器を下げるついでにシルヴィア姫にあいさつに行こうかと、考えていたころ、舞が再び右目を出した。


「……そういえば」

「なに? お風呂はだめよ」

「や、少し休んだら入る」

「ふうん、やってごらん。絶対朝まで起きないわ」

「少ししたら絶対起きる。……じゃなくて。フィガスタとヴェガスタに会った時……」


 ――まさか。


 ニーナは動揺を、押し隠して、舞の目を見返した。目はとろんとして、今にもまぶたに隠れてしまいそうなのに、言葉は続いた。


「医師に会ったって……」


 ――やっぱり、


「医師? ……何それ?」

「アナカルディアに、エルギンとニーナが行った時……ニーナがフィガスタを排除しようとしたのは、フィガスタが先に、医師を、殺そうとしたからだって……言ってたけど」


 ニーナは首をかしげて見せた。


「何の話? 医師って? 何度も言ったでしょう。あの時、エルギンとふたりだけで行ったのよ」

「でも……」

「フィガスタの記憶違いじゃない? 別の誰かと間違えているとか。あたしは知らないわ」

「……でも……」


 ニーナは舞に手を伸ばした。頬を撫で、額を撫で、髪を撫でた。舞を眠らせるのは得意だった。七年前、舞がここに来てしばらくの間、ティファ・ルダやローラやファーナのことで何度も夜中に飛び起きた舞を、その都度眠らせてきたのはニーナなのだ。額に触れて、かすかに力を流し込むと、舞の目はすぐに閉じた。ニーナは微笑んで、囁いた。


「フィガスタが間違えたのよ。……大丈夫よ。心配することなんか何もないから」

「……ん」


 ため息のような返事はすぐに寝息に溶けた。ニーナはしばらくの間、舞の額に手を当てたままでいた。ややして手を放し、体を起こすと、顔をしかめた。


 フィガスタとの約定が、本当に必要になるなんて思わなかった。


 ――フィガスタめ。余計なことを言ってくれた。


 草原の民の庇護のことは、感謝するけれど、でも。

 ニーナは十年前、フィガスタとヴェガスタに会った時のことを思い返した。そう、医師と、もうひとり。あの時はずいぶん大人に思えたが、どちらも今のニーナよりも年下だっただろう。医師はマリアラという名で、もうひとりはラセミスタという名だったということも、あのふたりがどんな服を着ていたかも、どんな話をしたかも、どんなに優しかったかも、どんなふうにニーナとエルギンを助けてくれたかも、全部思い出せる。あのふたりと、そしてもうひとり、あの時エスメラルダを助けてくれた不思議な人間は全部で三人いた。そう、覚えている。忘れたりするものか――あの三人がどうやってもといた場所に帰って行ったかも、そして二度と現れなかったことも! 忘れたりするものか!


 舞に秘密にしたって、何の益もないと解っている。


 でも言えなかった。そして今も。あんまりだわと思いながら、ニーナはため息をついて、舞から離れた。シルヴィア姫にあいさつをしに行かなければならないだろう。あちらも徹夜明けだから、もう眠っているかもしれないが。


 そしてアルガス=グウェリンという、護衛にも――


「マスタードラ、まさか徹夜明けの人に剣の相手なんかさせて……ないでしょうねえ……?」


 食器の載った盆を取り上げながら、ニーナは呟いた。やりかねない。あの剣バカならやりかねない。

 燭台をひとつ残して吹き消して、ニーナは静かに部屋を出た。

 二度と舞をここから出さずに済めばいいのに、と思った。

 無理だとは、わかっているけれど。





    残り七日



 現在のエルヴェントラという人は、ランダールとよく似ている。


 その地位は、【最初の娘】に対応するものだ。【最初の娘】は宗教的・儀礼的に最高位にとされ、エルヴェントラは世俗的に最高位とされる。だからエスメラルダの王、と取られることが多い。けれどある特定の例を除けば世襲ではないし、選出の際には政治的な手腕よりも魔力の強さを重視されるので、やはり儀礼的な意味合いが強い。補佐として、世事に長けた者がつくのが通常だ。


 しかし現在のエルヴェントラは、とても腹黒いというか、政治的な手腕を備えた人だ。補佐なんか全く必要なく、力強くエスメラルダをまとめ、率いている。まるでランダールのようにだ。多分、ランダールは魔力の強さには目をつぶったのではないかと舞は疑っている。自分が死んだ後のエスメラルダを守らせるため、彼、ゲルトに、エルヴェントラの地位を与えたのではないかと。


 帰り着いてから、四日が、あっと言う間に過ぎた。


 ニーナのところに駆け込んだ次の日から、忙しくなった。何しろデクターにもまだ会っていない。ミネアにお土産も渡していない。それどころかニーナとすら、夜寝るときにようやく顔を合わせるという体たらくだ。帰り着いた次の日には早速会議があった。朝から昼食を挟んで夜までかかるという長丁場だった。エルギンやエルヴェントラ、神官たちや学問所の代表、その他諸々の人たちが集まって綿密に今後のことを話し合って、ようやく解放されたのが真夜中近く。次の日からはエルヴェントラの執務室に軟禁状態で、手紙や書類の作成に追われている。


 もうエルヴェントラの顔を見るのもうんざりだった。ふたりでいると息が詰まるし、ちっとも楽しくない。


 シルヴィアに、『優しい人だ』と説明したのは嘘じゃない。だがそれは、相手によるのだ。ミネアにはもうめろめろに甘い。ニーナにも敬意を払う。エスメラルダの人々に対しては、頼れる指導者だ。人々の相談に親身になって応え、最大限の努力をすると約束し、その約束は必ず果たす。指導者としては最高の人物だろう。たぶん。


 だが舞には優しくない。たぶん優しくする必要を感じていないのだろう。

 今回も優しくなかった。長旅をねぎらうでもなく情け容赦なく書類を舞の目の前に積み上げた。食事も机の上でだったし、席を離れるのは用足しの時だけという徹底ぶりだ。黙々と書類を片づけた後は花押入りの正式な手紙を幾通も幾通も書かされた。一滴の墨が落ちただけで初めから書き直させられるという苦行が続くのでは、机をひっくり返して逃亡したくなる衝動を抑えるだけでも大変だった。炭筆で書けばいいのにと一度言ってみたら、言ったことを心底つくづく後悔するような目で長々見られた。そして黙って羽筆を目で示された。目は口ほどにものを言うと言うが、エルヴェントラの目は口より雄弁だ。


 今、エルヴェントラ=ル・ゲルト=ルファ・ルダは、舞が書き上げた最後の手紙をためつすがめつして、ようやく無言で机に置いた。合格、と言うことだろう。褒めもしない。これくらい書けて当然だと思っているのがよくわかる。

 こんなに細かく厳しく添削するのなら、いっそ自分で書けばいいのにと毒づきたくなる。


「……次は?」


 肩をほぐしながら訊ねると、エルヴェントラは静かに言った。


「終わりだ」

「終わり!?」

「今のところは。午後からはあなたに会いたいと押しかけてきている客たちの相手をしてもらう」

「……あたしに誰が会いたいって?」

「【アスタ】の、ヘスタという人がじりじりしながら待っている。それからウルクディアから、都市代表の名代が来てる。それからラク・ルダからラカネア神の神官、これも名代だが。セシリア姫の名代も来ているな。こちらはニーナが応対したが、ぜひあなたにも会いたいとか。そうそう、ウルクディアはたいそうな貢ぎ物を持ってきたぞ。同盟の会合であなたに助けられた礼だとか。上手くたらし込んだな。素晴らしい」

「褒められてるのかなそれ……」

「もちろん。今回も上手くやってもらおう。正装で笑うのもあなたの仕事だ」

「……頑張ります」

「まあ昼食くらいはのんびり取るといい。昼食後に迎えに行くから着替えておくように。髪をもうちょっとどうにかしろ」

「……頑張ります」

「自分でやるな。マーシャに頑張ってもらえ」


 舞はため息をついた。


「そうします」


 何も真顔でこき下ろす癖まで似なくてもいいのに、と嘆きたくなった。ランダールの口調とあまりにもそっくりだ。ランダールは舞にとって恩人だったし、ニーナの実の兄だったから我慢も出来たが、この人に対してはいつか跳び蹴りを食らわす日が来るかも知れないと思うと、怖いような、楽しみのような。


 まあ少しでも解放されるのはありがたいことだと、舞は今は跳び蹴りをせずに立ち上がった。伸びをしながら扉に向かう。ようやくの自由時間だ。有効に使わなければ。


 どうしようかと考えた時、舞が初めに思ったのは、アルガスのことだった。


 アルガスとは一昨日、エルギンが開いた会議の席で顔を合わせたきりだ。アルガスはカーディス王子の名代という立場で、舞はもちろん【最後の娘】として参加した。当然言葉を交わすどころではなかったし、その後はどうしているのやら、さっぱりわからない。


 どうせマスタードラが剣の相手をさせているのだろう、捜しに行ってみようかと思っていると、冷たい声が追いかけてきた。


「アルガス=グウェリンだが」


 舞は思わずすっとんきょうな声を上げた。


「へっ!?」

「なんだ、聞いたのはあなたじゃないか。調べておいた。三年前に来た理由は調査のためだったとか。記録にもちゃんと残っていたぞ。ルファルファ神の教義、世界の成り立ち、魔物の存在、等々。カーディス王子の代理ということまでは伏せていたが、まあ当然だろうな。マーセラの大神官がルファルファについて調べているなどと知られては、ここから生きて帰れまいから」

「……そっか」


 魔物について調べているというのなら、それは当然、ここに来ていてもおかしくないのだ。

 ということはオーレリアも来たことがあるのだろうか、とふと思った。オーレリアは、アルガス以上に魔物に詳しいそうだから。


 ――なるほど、だからか。


 思い当たって苦笑した。


 ――入国できるように口添えよろしく、と言ったのだ。ここでもいろいろやらかしたのだろう。たぶん。


 エルヴェントラは淡々と続けた。


「グウェリン……養父の方は、アンヌ王妃の近衛を勤めていたこともあったという。流れ者ではなかった。それどころかかなりの大物だぞ。王妃の近衛を勤め、第一将軍にその手腕を買われて引き抜かれ、南方の辺境の治安維持にしばらく携わっていた。その後第一将軍に一隊を任せるとまで言わせたが、それは断っている。だが第一将軍が手放さず、客将のような立場にいたのが最期だ」

「そんなすごい人なんだ……」

「【契約の民】でもなかったようだぞ。火あぶりの原因は不明だ。王の不興を買ったか。だがそれで火あぶりというのは不思議だ。ルファルファの民でないことは確かなのにな。ただあなたに関連がありそうな気配はある」


 意味ありげな言い方に、舞は眉をしかめた。


「どういうこと?」

「火あぶりの日付まではわからん、記録が抹消されているようでな。だが計算してみたら」

「みたら?」


 エルヴェントラは帳面から顔を上げ、舞を見た。


「続きは午後の接待をつつがなく終えたらということに」

「……逃亡してやる。夜まで帰ってこない。ミネアも連れて行く。あなたの悪口をあることないこと吹き込んでやる」

「わかった」


 あっさり白旗を上げたので、これはもしかしたらこの人なりの冗談だったのだろうかとふと思った。エルヴェントラは静かに続けた。


「七年前だ」

「七年前……!」

「これ以上はわからん。だがなぜ本人に聞かない?」

「あたし昨日からずっとあなたに軟禁状態におかれていたんですけどね」

「ここに来るまでにいくらでも聞けただろう」

「そうなんだけど、呪いがね」

「呪い?」


 エルヴェントラの表情を見て、口に出したことを心底後悔した。舞はため息をついて、


「ありがとう、エルヴェントラ。お忙しいのに、つまらない仕事をさせました」

「とんでもない。相手はカーディス王子の名代だぞ。頼まれなくても調べた。あなたも新たな事実が分かったら報告するように」

「気が向いたらね」


 言って舞は、睨まれる前に扉を出た。

 だが窓から、エルヴェントラの声が追いかけて来た。


「ニーナから、グウェリンに通行証を出すようにと要請を受けた。異存はないだろうな?」

「ない。お願いします」


 言って振り返ると、奇妙な表情にぶつかった。

 それは悲しげと言ってもいいような、今までこの人の顔に浮かぶだなんて想像したこともないような、不思議な表情だった。哀しい――どうして? と舞は思った。ミネアやニーナに対するならばまだ分かる、でもどうして、あたしを見てこんな顔を?


 しかしそれはほんの一瞬のことだった。エルヴェントラは即座に無表情に戻ると、ふん、と鼻を鳴らして窓を閉めた。普段どおりの、怒っているようなぶっきらぼうな態度だ。

 見間違いだ、と思うことにした。


 そしてアルガスを捜しに行った。

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