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花の歌、剣の帰還  作者: 天谷あきの
第九章 再会
129/251

再会(7)

     *



 アナカルディアへついたのは、もう夕暮れだった。


 先行の流れ者たちとは、街の外で合流することができた。報酬を清算するとほっとした。馬車は二台用意してあった。草原の馬が四頭ずつつながれていて、馬車とは言えかなりの速度で走ることができるそうだ。


 馬車は先行することになった。王妃をつれて外へ出たら、草原の民と流れ者たちが周囲を守ってくれながら、馬車へ追いつくという手筈だそうだ。デボラが外へ出た時に追っ手がかかったことから、念には念を入れることにしたらしい。


 イーシャットはどうしたんだろう。


 舞はそれが少し不安だった。カーディス王子が兵を挙げるという情報が届いたら、すぐにでも王妃を迎えに出るはずだ。舞より先にたどり着いていてもおかしくないのに。


「遅れてるんだろ。そもそも王妃を迎えに出るとも限らねえじゃねえか」


 みんなの前でその不安を口にしてみると、フェリスタが事もなげに言った。舞は首を振った。


「それはありえないよ」

「なんでだ? 人手を割けねえってこともあり得るだろ」

「エルギンにはアンヌ王妃が絶対必要なんだもの。たとえエルギンが人手不足だからって止めたとしても、イーシャットは行くよ」

「王子が止めても?」アルガスが口を挟んだ。「王子の、例えば命令にも、従わないのか?」

「マスタードラもそうだけど、イーシャットはエルギンの家来じゃないもの。家族みたいなものだから。それにエルギンは命じたりしないよ。今まで誰かに命じてるところなんか聞いたことない。それに、そう、イーシャットは、誰かに行くなって命令されたとしても、エルギンに必要だから、迎えに行くと思うけどな……」

「命じたりはしないのか……」


 とアルガスが独り言のようにつぶやいた。別のことを考えたらしい。でも舞が聞く前に、フェリスタが言った。


「そんならまあ遅れてるんだろうよ。どっちみち王妃を連れて出たらエスメラルダへ戻るんだから、途中で会うんじゃねえか」

「うん……そうだね」


 何か釈然としない気分は残ったが、確かに、ここで考えていても仕方がない。舞は、アルガスがウルクディアで先行の流れ者たちに渡しておいたという板に視線を戻した。詳細なアナカルディアの街路図が描かれていた。ところどころに×印がつけられているのは、王宮内へ入れる隠し通路の入り口らしい。これを何も見ずに、記憶だけで描くとは、相変わらずなんという記憶力だろうと舞は舌を巻いた。自分には到底真似できない。


「どれも駄目だった」と流れ者が言った。「入り口は念入りに潰されるか、兵の見張りが立ってやがる」

「デボラが、イェルディアからの鳩も握り潰されてたって言ってたぜ。王はやっぱ、王妃を出す気はねえってことなんだろうな」とフィガスタ。

「出口は?」とアルガスが訊ねた。

「そっちはひとつだけ生きてた。王も見つけられなかったってことだろう。他の奴らが中に潜んで、潰されねえように見張ってる。ここだ」

 答えた流れ者は、板の一点を指さした。舞にはさっぱりわからないが、そこは、前回アルガスが舞をつれて出た出口だったらしい。アルガスはうなずいて、舞を見た。

「ではやはり入り口から通行証で入るしかないな」

「そうだね。変装しようか」

「いやどんなに変装してもあんたみてえなのがこのご時世に入り込んだら目立つだろうよ」


 フェリスタは言いつつ、自分の背嚢をひっくりかえした。どさどさどさっと中身がこぼれ出て、空になった背嚢を、舞に突き付けた。


「背負って行ってやる。入れるだろ」

「入れるかあ?」


 グリスタが呆れた声を上げる。アルガスがフェリスタを見た。


「通行証は?」

「俺は顔で通れる。幸いヴェグにそっくりだからな。なあ、悪ぃが、酒を革袋で何個か調達してきてくれねえか。グウェリン、お前も背嚢空にしな。ああ、上の方だけでいいか。そっちには水の入った革袋を詰める。必要かも知れねえから酒袋もふたつくれえ混ぜとけ。どの袋がそうか覚えておけよ。ヴェグの酒好きは知れ渡ってるはずだ。ここ最近酒なんかありついてねえはずだからな、弟を呼び付けて酒を運ばせるなんて、いかにもあいつがやりそうだろう?」


 確かにやりそうだ。

 酒はすぐに集まった。フィガスタに従う草原の民が持っていた。草原の民たちは本当にお酒の好きな一族らしい。水の入った革袋もすぐに集められ、舞は仕方なくフェリスタの背嚢の中に入った。


「おいおいほんとに入れんのかよ」


 とフェリスタが憎まれ口を叩いた。舞はしゃがみこんだ態勢でしかめっ面をした。入れと言ったのはそっちじゃないか。


 それからしばらく、舞にとっては人生で一番息苦しい時間が過ぎた。


 ヴェガスタの上着にくるまれて歩いた時よりもまだ、息苦しかった。フェリスタの大鍋が収まる背嚢とはいえ、鍋はギュウギュウに詰められても平気だからだろう。しゃがみこんで頭を伏せた姿勢で、頭と蓋の隙間には液体の入った革袋がみっちりと詰め込まれて、息をするのもままならない。膝の間のわずかな透間からかすかに酸素を吸うことができるだけだ。


 それでも舞が窒息する前に王宮の門に着いたらしい。息苦しさを忘れようと逃避していた意識が、話し声で引き戻された。


「ヴェルド=フィン。久しぶりだな」


 門番らしい男が言った。ヴェルド=フィン、というのが、通行証をもらう時に使った偽名なのだろうか。門番は、そっちは? と言った。


「王妃の護衛隊長の弟で、フェリスタって言う」


 フェリスタはぞんざいな動きで背嚢をどすんと降ろし、舞はうめき声をかみ殺した。え、と思う間もなく蓋が開いて、頭の上に陣取っていた革袋がひとつ取り出された。


「入っても構わねえだろ? ヴェグの奴が、酒が飲めねえで死ぬ死ぬって喚くもんだからよ。弟っつうのはいくつになっても使いっ走りで嫌んなるね」


 言いながら、その酒袋を門番に渡したらしい。


「もうひとついるか? ヴェルド、そっちからも出してやんなよ。うるせえヴェグにも文句が言えねえようにって、お前にまで手伝ってもらったが、なにもこんな量をあの飲んだくれに渡してやるこたねえな。今気づいたぜ」


 アルガスの方も背嚢を降ろして、酒の入った袋を門番に渡したらしい。次に口を開いた門番は、しごく機嫌の良さそうな声を出した。


「こいつはありがたい。通っていいぞ」

「どうもー」


 フェリスタも上機嫌で、再び舞の入った背嚢を、よっこらせ、とかつぎ上げた。中身を全部出せと言われず、無事に通れたことに、安堵する余裕もなかった。門を抜け、ふたりは、王宮前の広場に差しかかった、らしい。ここにはファーナがいる、と舞は思った。あたしのすぐそばに、今、ファーナがいる――

 遠くで、ふたりの足音に紛れて、何か、こつん、と音が鳴った。なんだろう。


「大丈夫か、娘っ子?」


 フェリスタが低い声で訊ねた。舞は、今この状況に感謝した。こんなに息苦しくなかったら、こんなに窮屈でなかったら、きっと、ファーナに駆け寄ってしまったに違いない。フェリスタが足を速めた。そして、振り返った。


「――何やってんだ、おい」

「すぐ行く」


 アルガスの声は少し遠くで聞こえた。何やってんだよ本当に、とフェリスタが毒づき、再び足を速めた。舞はうずくまって、かすかな酸素を吸いながら、この苦行が終わる瞬間をひたすら待ち望んでいた。




 王妃宮に入るのも裏口を使った。王宮とは反対側の壁、足元付近に引き上げ式の入り口があると言う。アルガスが開いたそこにフェリスタは入ると、すぐに背嚢を降ろした。今度は丁寧な降ろし方だった。漆黒の闇の中で蓋を開けて革袋をぽいぽいと投げ捨て、


「……大丈夫か」

「ぷはっ」


 と舞は、顔を上げ、必死で酸素を貪り吸った。何度も何度も喘いで、やっとうめいた。


「死ぬかと……!」

「いやよく頑張った。たいしたもんだ」


 フェリスタが褒めてくれた。アルガスが中に入り、入り口を閉めて、それから、隠してあったらしい燭台に火を灯した。オレンジ色の明かりが辺りに満ちる。フェリスタが言った。


「しかし無事に入れたな。巧くいってよかったぜ」

「うん……ありがとう」


 舞はようやく立ち上がった。手ぐしで髪を整えて、その辺に散らばっていた革袋を背嚢に戻してフェリスタに返した。フェリスタがそれを背負うころ、もうひとつの燭台に火を灯したアルガスが言った。


「少し進むと階段がある。二階に出る。フェリスタ、そのまま進んでくれ」

「おう」


 アルガスから燭台を受け取って、フェリスタはゆっくりと進み始めた。辺りは静まり返っていて、何の音もしない。もうひとつの燭台を掲げたアルガスがゆっくり後からついてくる。


「王妃の部屋は三階だが、先ほどは明かりがついていなかったな。一階にいるのかもしれない」


 口調もゆっくりとアルガスが言う。その声は本当に、いつもどおりで、緊張も気負いもしていないようだ。舞は、前回ここへ来た時に、ヴェガスタと一緒に建物の上からアルガスを見た時のことを思い出した。星明かりの下、庭園をのんびり散歩していた時のアルガスを。まるで自分の庭でも歩いているような落ち着きだった。


 ――七年か。


 ややして始まった階段を、フェリスタの後に続いて上がって行きながら、舞は考えていた。


 ――カーディス王子のために、七年も働いていたのだ。


 当然何度もここへ来ただろう。そういえば、自室まであった。そう、ある意味で、ここはアルガスの家のようなものなのだ……




 ほどなく階段はつき、フェリスタが戸を開いた。外は暗かった。ひとけも感じられず、王妃宮はまるで無人のようだった。もしかしてもうみんなで出た後なのではないだろうかと、初めて考えた。だとしたらどうしよう。いや、それならそれで構わないのだけれど。


 フェリスタが出て、舞も続く。と、こん、と後ろで音がした。アルガスがかがみこんだ。彼はそのまま動きを止めた。息を止めるような音が聞こえた気がして、舞は振り返った。アルガスは階段の数段下にいて、よく見えない。


「ガス、どうしたの?」

「……行っててくれ」平静な声が聞こえた。「ちょっと落とし物を」

「落とし物だあ? 何やってんだよさっきからよ。娘っ子、ここ来たことあんだろう? どっち行く?」

「明かりがついてなかったってさっき言ってたけど……でもとりあえず、三階に行ってみようか」


 舞は言いつつ、すぐ近くにあった角を曲がった。階段が現れた。アルガスは何を落としたのだろう、一緒に探してあげた方がいいのではないだろうかと、思いながらも、フェリスタに促されるままに階段を上がった。



     *



 音に従って空間を開くと、そこには、男がひとりかがみこんでいた。手元にはやはり、あの角があった。拾ったのはこの男だったのか、と彼は思う。彼女ではなかったことに安堵して、彼は空間をさらに開いて、その男をまじまじとみた。


 まずそうだ。


 男が彼に気づき、動きを止めた。男のすぐそばには小さな炎があり、それが少し邪魔だったが、その瞳がさっと藍色に染まったのを彼は見た。と、


「……ガス、どうしたの?」


 なつかしい、なつかしい、あの声が聞こえた。すぐ近くで。

 だいぶ時間が経ったようで、声は深みを増し、大人びたようだが、聞き間違うはずがない。彼は身を引こうとしたが、


「……行っててくれ」男が平静な声で答えた。「ちょっと落とし物を」


 肝のすわった男だな、と彼は思う。腕も立ちそうだ。彼を『殺した』男に匹敵しそうなほどの威圧感がある。軽やかな気配はわずかにためらったが、もうひとりの誰かに促されるままに離れていった。ほっとした。もう一度あの目に見つめられることほど恐ろしいことはない。


 男は体を起こした。角は今、男の左手に収められていた。男は自らの後ろ腰から剣を外して、目をすがめた。


「クレイン=アルベルト? ……では、ないようだな」

『ああ違う』それは誰だろう、と彼は思う。『お前は何者だ? あれから何年経った? マイは』その名を口にして、彼は、自分が揺らがないことに安堵した。『いくつになった? 元気そうで何よりだ』


 男はしばらく考えた。


「……ファーナ、か?」


 彼は黙した。その名を聞いただけで胸が震えた。ファーナ。ファーナ。あの子が彼につけた名だった。その名を知っているということは、あの子が、誰かに、この男に、その名を持つ獣について、話したということだ。


 あの子の口から誰かに、自分のことが語られたなんて。

 そんな奇跡のようなことが、あるのだろうか。


『またその名で呼ばれる日がくるとはな』


 彼はようやく、声を絞り出した。


『本当はファーファのはずなんだ。ファーナの方が言いやすいからと、途中で変えられてしまった。お前の名を言え。他の人間と区別する。お前はマイのそばにいるんだな。マイを害する人間ではないと誓え』


 誓わなければ、今ここで食うつもりだった。


「誓う」男はゆっくりと答えた。「名はアルガス」

『アルガスか。ものすごくまずそうな男だな。おまけに腕も立ちそうだ。好都合だ』

「まずそう……? なのか。俺が?」

『美味そうならマイのそばにふさわしいわけがない、話などせずに即座に食っていた。あれから何年経った?』


 言ってから、それがいつのことなのか、アルガスが知らないかもしれない、と思い至った。けれどアルガスは即答した。


「七年だ。死んでなかったのか」


 よほどに近しい存在らしいと彼は思う。


『炎も宿さぬただの剣の一撃で魔物が死ぬわけがないだろう。自分の意志で動きを止めていただけだ。マイが再びそばへ来たら目が覚めるよう、角が』彼は男の手を前足で示した。『外れるようにしておいた。マイではなくお前が拾ったんだな。よかった。マイは今、元気のようだな? 幸せか? 七年か。大きくなっただろうな』

「大きく……」アルガスは少し首をかしげた。「大きくはないが。七年前とはだいぶ変わった。近くにいる。呼ぶか?」


『やめてくれ。また狂う』

「狂う、」


『楽園の住人を愛したこれが罰だ。求めれば求めるほど、あの子は同じ存在ではないと思い知る。飢えていることが分かっていても、食べ物を与えてもやれない。暖めることさえしてやれない。それどころか、そばにいるだけで衰弱させる。生かすには、幸せにしてやるには、誰か他の、正の、存在に渡してやるしかないと分かっていながら、いざその存在をマイが見つけたら、手放せなかった。どうして同じになれないのかと逆に憎んだ。離れていくと思うだけで――手に入れるには殺すしかないとわかっていた。だが殺しては、取り返しがつかない、永遠に失うだけだと、わかっていた。初めからどうしようもなかった。出会ったことが過ちだった。永遠に手に入らぬものなら初めから知らねば良かったのだ。だがマイと過ごしたふた月を、再び経験できるなら、俺は何でもするだろう。なんと愚かなことだ。何度も食おうとして食えず、俺のせいで少しずつ衰弱していくのを知りながら成すすべもなく、そのうち離れていこうとするのを知って引き留めるために生気を食って殺しかける、同じ過ちを寸分違わず繰り返すだけだと分かっていながら! ああ、――すべての母は、何と酷なことをなさるものか』


「すべての、母……」

『アルガス。マイを頼む。俺はもう帰る』

「帰る?」


 アルガスの問いに、彼は笑った。帰る方法などないと分かっていたが、そう言うしかなかった。


『七年生き延びて、元気でいるということさえわかれば充分だ。そしてお前のようなまずそうな男がそばにいることもわかった。お前はマイの伴侶なのか』


 どんな答えを聞きたいのだろうと、聞きながら彼は考えた。

 違うと言われたら落胆するだろう。こんなにまずそうで、腕も立ち、魔物をみても取り乱さないどころか冷静に話ができるほど、肝のすわった男がそう存在するとは思えない。しかし、もし、そうだと言われたら食い殺すかもしれない。狂気がむくりと腹の中で蠢いたころ、アルガスが答えた。


「違う。――残念ながら」

『残念なのか』一番望ましい答えだった。『アルガス、覚えておけ。マイを死なせたら、俺がお前を食う』


 言って、空間を閉じようとした。けれど、アルガスがその前に手を上げた。


「待ってくれ。この角はどうする」

『それか。それはお前に任せる。できればマイに渡してほしいが、マイは俺を憎んでいるだろう。俺がまだ在ることも知りたくはないだろう。魔物と共に過ごした日々があったことさえ忘れたいだろう。七年経って、今さら、揺らがせることもないだろう? だからお前が処分してくれ。祝福によって生じた炎を使うのが一番いい。そのまま捨てては楽園を汚す』


 未練だろうかと、言いながら彼は思っていた。マイの目にまた見つめられただけであっけなく自分が狂うことは分かっていた。マイが自分を憎んでいるのは当然だ。殺しかけたのだから。だから本当なら、今ここでアルガスから角を取り返すのが一番いいのだ。そう思うのに、一縷の可能性にすがりたい気持ちもあった。遺すのも悪くはないだろうと言い訳のように思う。動きを取り戻した以上、銀狼はもはや彼を放ってはおくまい。遠からず滅びるなら、角くらい残ると、思っておいてもいいだろう。角の方も近いうちに炎に焼かれる定めだということは、わかりきっていたけれど。


「……頼みがあるんだが」


 アルガスがまた言った。本当に肝のすわった男だと彼は思った。苦笑紛れに、閉じかけた空間をわずかに開いた。


『何だ。言ってみろ』

「姫が今ここにいることを他の人間に知られてはまずい。あなたが姫にゆかりの魔物だと知っている人間には、特に。せめて夜が明けるまで、先程までのように、王宮前で死んでいるふりをしていてくれないか」

『剣は抜けたぞ。自力で刺すのは難しい』

「遠目に分からなければいい。頼む」

『……マイのためにな?』

「そうだ」


 彼は苦笑した。


『……まあいいだろう。魔物に頼みが通じると思う、お前は愚かな人間だな、アルガス。その愚かさに免じてやろう』

「あなたはただの魔物じゃない。ファーナだ」


 アルガスの返答に、ファーナは笑った。


『――そうだな。そのとおり。俺の名はファーナだ』

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