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…最近出番無かったネ(笑)

「……では、今日はここまで…」


とある日の昼、今日もいつも通り午前が終わり、昼飯の時間になった。とりあえず机の上に購買で買ったものを広げていると…


「ハイ!アツシ!今からお昼!?」


「…アリス?」


俺の前にアリスが現れた。手にはお弁当を…二つ持っていた


「…なんで二つだ?」


とりあえず俺は弁当を指差す。するとアリスは笑顔で答えてきた


「私、友達によくお弁当作った!アツシも友達、だから食べてもらう!」


「…は、はぁ…」


いまいちよく分からない理屈だが…俺のために作ってくれたんだから、なんか断るのも悪いか


「…じゃあ、いただくかな」


「ウン!召し上がる!」


そしてアリスから弁当箱を受け取り、蓋を開く。中には手作りらしくハンバーグやもやし炒め、厚焼き卵に炒飯…普通にうまそうだな。とりあえず俺はハンバーグを口に運ぶ


「…うまい」


「でしょう!アリス、料理、自信ある!」


アリスは笑顔で胸を張っていた。…知らなかったな、アリスは最近友達が出来たらしくあまり話をしてなかったからな…


とりあえずそのまま弁当に箸をつけていく。アリスも自分の弁当を平らげていった


「…ただ、珍しいなアリス。お前は学食派じゃなかったのか?」


「友達は皆お弁当、だから私もお弁当、皆でお弁当、楽しい!」


アリスは常にニコニコしてる。そして昼休み終了前にお弁当を返した。そして放課後…


「…部活行くか」


とりあえず荷物をまとめ、教室を出ようとすると…


「…これから部活ですか」


「へ?…奏夢さん?」


前から奏夢さんが現れた。奏夢さんは丁寧にお辞儀をしてきたので思わずお辞儀を返してしまう。…何の用だ?


「部活の前に、少し私の用事に付き合って頂けませんか?」


「…用事、ですか?」


「はい、少しばかり」


奏夢さんは無表情のまま言葉を並べている。…いまいち意味は分からないが、まぁいいか


「分かりました、行きますか」


「…ありがとうございます」


そして奏夢さんの後に続き目的の場所に向かった…


「…ここっすか」


「はい、ここです」


ついた場所はとあるお菓子ショップだった。…憐香の家庭はたしかいいところの家庭だ。…茶菓子探しか?


「近々あるイベント、淳さんはご存じですか?」


「…イベント?」


今日の日付は10月12日。…なんかあったっけ?


「知らないならそれでも構いません、むしろ好都合かと思われます」


「…?」


とりあえず奏夢さんの探し物に付き合う事にする。…奏夢さんがカゴに入れたのは煎餅や板チョコといったあまりにも普通すぎる物だった


「…本当に目的なんなんすか?」


「私から言えるべき事はありません、私はやるべき事をやるだけです」


相変わらず奏夢さんは無表情だ。…まぁ、詮索しても答えてはくれないか


「…じゃ、用事を済ませますか」


「はい」


そして買い物が終わり…


「もう少しお付き合い出来ますか?」


再び奏夢さんが無表情のまま聞いてくる


「…」


時間を見てみると6時を回っている。…今からいっても、部室には誰も居ないし、いいか


「はい、構いません」


「では、行きましょう」


そして来た場所はレストランだ。…この時間なのに誰も居ないって、どういう事だ?


「…この時間になってこれは、意外ですか?」


「…はい、意外です」


「ここは…旦那様が経営する隠れすぎた店です」


…旦那様…


「ちょ…まさか、憐香の…」


「はい、お父様ですよ?」


「なんでここを選択したんすか!?」


「顔が効くので…旦那様、お客様です」


「奏夢か」


すると奥から若い憐香のお父さんが出てきた。…厳つい


「その倅は誰だ?草影の彼氏か?」


「いえ。憐香嬢のクラスメイトですよ」


「憐香の…?あぁ、噂の頭の切れる倅か」


「…別に頭はよくありませんよ」


憐香の親父さんは俺を一瞥し


「倅のために今日はうまい飯を作ってやるから、感謝しろ」


そうだけ言い残し奥へ消えていった。…居づらいなぁ


「あれが私が仕える旦那様です。バカとは違い、しっかりしてる人ですよね」


「…ま、まぁ」


そしてその日はそこで夕食を食べた。…めっちゃうまかったなぁ…


「では、送りは必要ないんですか?」


「はい、そんなに距離も無いっすから」


そして帰路につく俺。…今日は、普段絡めなかった人と絡めたなぁ…時にはこんな新鮮なのもありだな…


「…良さげな倅だな、あれなら娘を任せても良さそうだな」


「旦那様、気が早すぎます」


「だが草影、親としては早く巣だって欲しいもんだ」


「…知りませんよ」

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