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麺、めーんっ!!

「…ちいーす」


「お、お疲れ、河内」


とある日の昼。俺は何を思ったか今日の昼飯を部室で取ろうと思い部室へ足を運んでいた。部室には時雨先輩が既に椅子に座り弁当を広げていた


「珍しいな河内、部室で昼飯なんて」


時雨先輩は驚いた顔で聞いてきた。…実際、初めてだからなぁ


「なんとなくっすかね。…時雨先輩は?」


「アタシはいつもここだな。ここなら静かだから、気持ちも落ち着くってもんさ」


「…時雨先輩、うるさいとこ嫌いなんすか?」


「いやぁ…嫌いじゃないが、飯は普通静かに食べたいじゃん?」


「…はぁ…」


「…にしても…弓佳が来ないな」


「阿見津先輩っすか?」


「あぁ、いつも昼は弓佳と取ってたんだが…」


…阿見津先輩、か。確かクラスにはあまり居ないって聞いた気がする…


「…」


「まぁいい。飯食うか?」


とりあえず二人でご飯を食べ始める


「…にしても、お前は購買か」


「まぁ、親は家に居ないですし、弁当を作るってなったら妹の分も作らなきゃならないっすからね」


「妹…蜜柑って子だったか?あの子につくってもらったらどうだ?」


「あいつ、料理は殺人が可能な程出来ないんすよ」


時雨先輩とまったりな時間が過ぎていく。…平和だ…


「…?」


そこに阿見津先輩がやって来た。手には弁当箱を持っている。…へぇ


「阿見津先輩、おつっす」


『珍しいね、河内君?』


「…時雨先輩と同じ反応するんすね」


「まぁとにかく弓佳、アンタも入りな」


『うん、あたしもお腹空いたぁ♪』


そして阿見津先輩も加わる。三人の食事会だ


「…阿見津先輩も、基本はここでご飯を?」


『うん、そうだね』


「…」


俺は迷った。阿見津先輩の声の話を聞くなら今しかない気がした。だけど…


「阿見津先輩、焼きそばっすか、それ?」


バカァーっ!?なんで俺そんなこと聞いたし~っ!!?


『焼きそばだね。…でも私、焼いてないそばの方が好きなんだよね?』


話膨らんだぁぁぁ!?…焼きそばの話をするしかないか!?


「…焼いてないそばと言うと、かけそばとかざるそばっすか?」


『だね~♪全体的に私、麺類が好きなんだけど、特にざるそばが好きなんだ♪河内君は??』


阿見津先輩が俺に興味深々な目で聞いてくる。…本当に好きなんだな


「俺は麺類ならラーメンっすね。特に塩が好きっす」


「アタシはうどんだ。特に讃岐はうまい!」


『麺と言ってもたくさんあるから、目移りしちゃうよね♪』


「…そうっすか?あ、なら阿見津先輩、あの現象起きないんすか?」


『(?・ω・)』


「ラーメン食べたらカレー食べたくなるやつっす」


皆あるよな?カレー食べてたらラーメン食べたくなったり、ラーメン食べてたらカレー食べたくなるの。阿見津先輩くらい好きな人はどうなんだ…?


『無いよ~?私そこまで食いしん坊じゃないんだから♪』


阿見津先輩は一瞬で答えてきた。…ないの!?


「河内…弓佳がそんなに食うように見えるか?」


「いや、見えないっすけど…。なら時雨先輩はないっすか?」


「アタシはあるぞ!!」


時雨先輩は胸を張って答えてきた


「だからカレーラーメンにすることが多いな!」


…女子っぽくない豪快な意見だな…


『カレーラーメン以外にカレーそばとか、ラーメンサラダ、冷やし中華とかコラボ麺もあるから、麺には無限の可能性を感じちゃうよねぇ…♪』


なんか阿見津先輩が輝いている。…中々ないな、こんな姿


今日気付いたのは、阿見津先輩は麺が大好きで、好きなものの探求がすごいって事だな


そしてこの後、俺たちは麺について語りながらご飯を平らげたのだった…

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