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桜 カオル

「うにゅ~…」


「…今日は先輩だけっすか?」


「んや~、他の子から連絡が無くてねぇ~…」


とある日の放課後、俺は部活に出るため部室に来ていた。だが部室にいるのは部長一人。…こんなことなら俺も休むべきだったなぁ…


「…あれ~、そういえば風ちゃんはぁ?」


「風っすか?今日は風邪で休みっす。あいつ、昔から身体弱くて…」


「そっかぁ~…。…そ~いえばぁ、あっちゅん?」


「…なんすか、その呼び方」

大方、風が使う「あっつん」という俺の呼び名を聞き間違えたんだろ…


「なんか、あっちゅんの方が噛まなくて済むかなぁって♪」


…どんな理由だよ


「でさ、あっちゅん」


「…はいはい、なんすか?」


「あっちゅんは風ちゃんと付き合ってるの?」


「はぁぁぁぁあっ!?」


とんだ爆弾娘だなオイ!?どっからそんなになったんだよ!?


「…残念ながら、先輩の想像は外れです。俺と風は幼馴染みなだけっすよ」


「幼馴染みかぁ~…私とひとみんみたいな感じなんだ♪」


ひとみん…あぁ、時雨先輩か。確か付き合い長いみたいなこと言ってたな、あの人


「ひとみんはすっごく大切な友達でね?昔、私が…」


自分の過去を話し出すカオル先輩。…楽しそうだな。桜先輩も少し変なオーラを差し引けば、滅茶滅茶可愛いんだけど…やっぱり中身がなぁ…


「あっちゅん?聞いてるの?」


「…あぁ、はい、聞いてますとも」


「あー!その目、聞いてなかったなぁ!?悪い子には…こーだ!」


「いっ!?ちょ、ちょっと先輩、やめて…いててててっ!?」


桜先輩は俺の耳をむりやり引っ張る。…子供か!?


「ふー、反省した?」


「はい、反省しましたから…」


それから五分、桜先輩の引っ張り攻撃から解放された俺は赤くなった耳をさすりながら、桜先輩とまた話し出す


「いや~、男子生徒が居るって、本当に楽しいね♪」


ふと桜先輩がこんなことをもらす。…そういえば…


「先輩?そういえば部員って前会った人で全部ですか?」


「うん♪中々部員集めがうまくいかなくてね…本当、あっちゅん達が来てくれて良かったぁ♪」


満面の笑みで話す桜先輩。…成り行きとはいえ、部に入ったことは良かったのかもな…


「これからはもっといろんな遊びを出来るね♪」


「でも、全員合わせても五人なら、まだまだ限られてるんでは?」


「それでもいいの!さ、今日は二人だけみたいだしオセロやるよ!あっちゅん!」


「…はいはい」


…子供の様な、無邪気な部長、桜カオル…俺はこの人にこれからも振り回されるんだろうなぁ…


「…よぉし、勝った♪」


「…嘘だろって…」


あ、ちなみにオセロ対決は盤面を真っ白にされて負けましたとさ

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