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学校祭近づく

「じゃあ~、とりあえず、うちの部で何を出そうかぁ?」


とある日の放課後。今日は部室に全員そろい、学校祭に出す出し物を考えていた


「まぁ、うちの部らしい物を考えなきゃね?」


と、時雨先輩がいう。それを生徒会長、三笠に見せつけることでショー部をアピールする最大の手段だろう。だけど、ショー部らしいってなんだ?


「…??」


阿見津先輩は頭に?が浮かんでる。…駄目だ


「私はメンバーの中で一番最近入ったのだから、私には分かりませんわね」


憐香は考えるのを放棄か。…おい!?


「ん~、私も考えるのは得意じゃないし…ショー部って基本自由だしねー?」


風はそんな事を言ってる。まぁ自由なのは自由なんだがな…


「ん~…みんなぁ~なんか無い~?」


桜先輩も悩みながらみんなに聞いている


「…ショー部らしい、ね…」


…ショー部?そういや、俺らは…


「桜先輩、どうせならうちの部を体験してもらうのはどうです?」


「…体験??どう言うことぉ?」


「簡単に言えば勝負をするんす。ほら、桜先輩がよく言ってる…」


「あぁ!!あれかぁ♪」


桜先輩はどうやら理解を出来たようだ。ただ他のメンバーがまだピンと来てないようなので、もう一回説明しようか


「簡単に言えばいつもの無茶な戦いっす。俺たちは今までビーチフラッグとか、オセロとか、ブラックジャックとか色々やってきました。そこで何かうちの部の部員と勝負をしてもらい、勝ったら何か景品みたいな感じにしたら…」


「ちょっと待って、あっつん」


そこで風が会話を切る。他のメンバーは大体理解できたようだが、風だけ反応が悪かった


「どうした、風」


「勝負をすることに反対は無いけど…私たち、六人で協力は出来なくなっちゃうよね?」


「…あぁ…そうか」


確かに風のいう通りだった。それじゃあ出し物にしては変になるか…


「だったらこれならどうだ?…これだ」


時雨先輩が会話に入ってくる。何か策があるのか?そして時雨先輩が取り出したのは…


「「…??」」


机の上に置かれたのは皿。そしてそこには5つのたこ焼きが乗っていた。…?


「全員一斉に食いな?」


そして俺たちは時雨先輩にすすめられるまま、爪楊枝に刺さったたこ焼きを手に取る。…見た感じ、普通のたこ焼きだよな…


「ひとみん~、食べていいの?」


「待て。じゃあ私の『せーの』の合図で口に入れろ。じゃ、行くぞ?せーのっ!」


そして、俺たちはたこ焼きを口に放り込む


「…うまいたこ焼きっすね?これ、時雨先輩が作ったんすか?」


「まぁな。私、たこ焼き機が家にあるから…というより、そろそろかな?」


そして異変は起きた。…阿見津先輩の顔がなんか赤くなってきた気がする


「…弓佳、はずれを食ったのはお前だな?」


『~…!?\(ΩДΩ)/』


阿見津先輩が口元を押さえながら画面を見せてくる。…


「時雨先輩…もしかして、ロシアンたこ焼きですの?」


「あぁ、その通りさ、大道寺。さっきの5つのたこ焼きの中にはひとつだけわさびが大量に入ってるのさ」


「わさび…!?」


どうやらロシアンルーレットのたこ焼きバージョンらしい。…だけど、これが学祭となんの関係が…


「とりあえず、部の皆にはたこ焼きの焼き方をマスターしてもらう。そして当日はたこ焼きの屋台をショー部でやる。当番で一人たこ焼きを焼いて、他の五人がその間、たこ焼きを買ったお客様と"勝負"してもらう。それならその当番が他の五人はどのたこ焼きがはずれか分からないからな。そして客はうまいたこ焼きを食べれたら料金を半額に、はずれなら追加料金100円のシステムで勝負を行う。…どうだ?」


どうやら時雨先輩は普通の屋台にギャンブル制を持たせ、楽しく客にたこやきを食べてもらう寸法らしい


「これならおもしろそうだねぇ~?♪」


「悪くなさそうですわね?」


「おいしく食べれて、楽しめての一石二鳥だね?♪」


『…か、辛い…辛いよう…』


…一人、涙目になりながら訴えてる人以外は、肯定的だ


「じゃぁ、ショー部はこれで学祭を勝負しちゃおっかぁ?♪皆、い~い?♪」


そして桜先輩が確認を取る。勿論…


「了解っす」

「あぁ!」

「分かりましたわ」

「はい♪」

『うん…辛い…』


皆、OK。…学祭はショー部式たこ焼きカジノで決定したのだった…


「ところで時雨先輩」


「なんだ、河内?」


「わさび、どんだけ入れたんすか?阿見津先輩めっちゃ涙目っすけど…」


「たこに塗っただけだから、そんなについて無かったはずだけど…」


「…辛いもの、苦手みたいっすね」


『とりあえず、お水誰かくれないの?なんか私放置されちゃってるけど、まだ口ヒリヒリするよ?』

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