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夏には一回は間違いなく食べるであろう、アレ

「…うぃーす」


「こんにちわぁっ!!」


夏休みのとある日。普通に部活があるので部室に風と来てみると…


「…さて、どうやろうか…」


時雨先輩がでかい氷柱を前に金槌とお皿を持って悩んでいた。…えーと


「し、時雨先輩…何してんすか?」


やっと聞こえたようで、時雨先輩がこっちを向く


「何だ?」


「…何してんすか?」


「ふん、見たら分からないか?…かき氷を作ろうと思ってな」


…マジな顔で言われても…


「瞳先輩っ!!さすがにそれはむちゃだよう…」


すかさず風が突っ込みを入れるが…


「何を言う、風。こうやって氷を削り、削った氷にシロップをかけて食べるのがかき氷なのだろう?」


「…あっつん…私じゃダメだったよ…」


これまでにない爽やかな笑顔を見せる時雨先輩に風はすぐにリタイアを申し出てきた。…諦めんなよ


「あぁ~!ひとみん、何をやってるのぉ!?」


そこに桜先輩と阿見津先輩がやってくる。手には市販されてるかき氷機。…あるんじゃん!


「いやぁ、つい…」


時雨先輩に本当のかき氷を説明すると、どうやら分かって貰えたらしく顔を赤くしていた。…分かってもらえて何よりで…


「でも桜先輩、その機械じゃこのデカイ氷は削れませんよ?…それに、こんなデカイ氷、どっから持ってきたんすか…」


実際、常識が外れているのは桜先輩も同じだ。どうやら縦横に2mちょいあるバカデカイ氷は桜先輩がメイドに持って来させたものらしい。…どこにこんなものあるんだよ


「細かいことは気にしなぁい♪」


ただ、何故か桜先輩は調達した場所を言わなかった。…どーせ面倒なだけなんでしょうけど!?


「とりあえずぅ…砕いて氷をつくろぉう♪…はい、皆♪」


桜先輩は俺たちに金槌と皿を渡す。どうやら砕いた氷で作るらしい。…そこから始めるんすか


そして、皆が大体氷を削り、かき氷機に入れる。昔からあるちゃっちいかき氷機から白い削られた雪が出てくる。…やっぱ夏にはこれを一回食わなきゃな。一種の夏の風物詩だ


「シロップはどうするぅ?」


そこに桜先輩は数本のシロップを持ってきた。赤に、緑に、黄に、青に、オレンジに…紫??


「…桜先輩?この紫は…」


「一回食べてみたらいいよ♪」


そういい容赦無く紫色のシロップをかけていく。…えー?


「せめて材料は何なのか教えてもらえますか?」


「うふふ~…これはねぇ、ラベンダーだよぉ?♪」


ラベンダー…あれって食い物なの?


「あれのエキス使ってアイス作ったりするんだよぉ♪」


そういわれるがままに口に運ぶと…あ、なんか爽やかでおいしいな


今日の部活は皆でかき氷を食べてなごむ1日になった。…時には平和でも、いいよな?

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