表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/128

合宿終わりぃっ

「…ふぁぁ…」


迷子になった次の日の朝、俺が朝目を覚ますと太ももに頭を乗せて寝ていた。…いつのまに…


「桜先輩、朝っす」


「…んにゅ…ふぁぁ…」


少し肩を揺すると桜先輩もすぐに目を覚ました。…トロンとした目で俺を見つめてくる


「…なんすか?」


「ふにゅ…私…寝ちゃって…?」


「はい。まぁ俺も寝ちゃったんすけどね」


「…早く、戻らなきゃねぇ…?」


桜先輩が眠い目をこすりながら起き上がる。…一応何もしてはいないが、こんな状況なら


「なんかしたんじゃないでしょうね!?」


的な展開は無いものかね…ふつー…


「ん~っ…」


桜先輩が洞窟の入り口で伸びをしている。…無さそうですね、はい


「あっちゅん、動けそう?」


「まぁ…まだ痛みはありますが、なんとかなりますよ」


「そっかぁ♪じゃぁ…行こっ?♪」


そして俺の手を引き、洞窟を出る。周りは茂みだらけで横を見ると、そこは少し高さがある崖があった。どうやらここから滑り落ちたらしい


「…どうするんです?道が分からない以上、闇雲に動くのも…」


「まーまぁ、とりあえず見てなさいってぇ♪」


そういい、手を口元に持っていき…


「ヤッホーッ!♪♪」


…叫びだした


「…遊んでる場合っすか」


「いやいやぁ、まぁ見てなさいっ♪」


そして数分後…上の方からなにやら物音がした。…まさか?


「ここら辺から聞こえた気がするんだ…カオルーっ!!」


「あっつーんっ!どこーっ!」


この声…時雨先輩に、風!?…嘘だろ、やまびこを利用ってか!?


「…」


「ぶぃっ♪」


桜先輩は顔の傍でブイサインを作り、太陽が逃げ出す笑顔を見せた。…本当に、全く常識が通じねぇこと…


「!!カオル!?河内!?」


「あっつん!!よかったぁ…」


とうとう二人が俺たちを見つける。二人は少し回り道をして俺たちのところに駆けつけてきた


「ありがとぉっ♪ひとみん、ふーちゃん!」


「全く…とんだトラブルメーカーだな…河内まで巻き込んで…」


「…ふぇーんっ!!よかったよぉーっ!!」


「お、おい、風…」


時雨先輩はため息混じりにも口元が笑っていて、風は大粒の涙を流して喜んでいた


「ほんと…すいません」


「まぁ…カオルが居る以上、こうはなったさ。河内は悪くない」


「…そうっすか」


「ひとみん?ふーちゃん?じゃあ悪いけど…あっちゅんに肩を貸してあげて?」


そこで桜先輩が気をきかせてくれた。そして俺たちは無事(?)に別荘に帰ってきた。そして…


「…いよぅし、帰るよ~♪」


とうとう帰路につく時が来た。皆が忙しく荷物をまとめている。…何だかんだ短かったけど、内容が濃かったけど、楽しかったな…


「…淳?」


物思いに更けていた俺に、憐香が声をかけてきた。…なんだ?


「…桜先輩とは…なにかあったのかしら?」


「…何か?なんだよ?」


憐香が良く分からないことを聞いてくる。憐香は少し顔を赤くしながら言葉を続ける


「…あの…その…」


「いったいなんなんだよ?」


「…い、いや、…別に、良いですわ。今の言葉は忘れなさい」


「へ?…なんで…」


「忘れなさいっ!!」


憐香が赤い顔で怒る。…今、怒られる所だった?


「よぉし…皆、準備できたねぇ♪じゃあ…行くよぉ~♪」


そして俺らは荷物を持ちながら帰路についた。…これにてショー部の合宿、終わり!


「…ただいま…」


しばらくして俺は無事家に着いた。…疲れた…


「おかえり~、お兄ちゃん!」


「にゃ?帰ってきたにゃ?」


そんな俺を蜜柑と猫原が出迎えてくれた。…本来なら喜ばしいんだろうが…


「お兄ちゃん!久しぶりにご飯つくって?♪」


「にゃー!」


二人は俺がにもつをもつ両手にくっついてくる。…騒々しい日常にまた引き戻されんのか…


「…わぁったよ。あ、今日はお前たちにもお土産あるから後でそれも食うか」


「いやたぁ~!♪」


「にゃにゃ~♪」


…ま、いいか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ