ショー部
「…嘘だろ、本当にあるのか…」
「まぁ、載ってたんだからあるでしょ?」
あの後俺と風はさっき話してた「ショー部」にたどり着いた。ここは三階。教室は三年生で形成されていて、俺ら1年は中々来ない場所だ。今は放課後というだけあって人影はない
「ショー部かぁ…何するんだろうね?」
「知らねぇ。というより知りたくねぇ」
これは俺の本音だ。名前だけだと全く分からないし、知ったら後戻りできない空気がバンバン感じてる
「少し調べたんだけど、桜カオルさんって美人らしいよ?」
「…だからどうした」
「いや、あっつんならつられるかなぁと思って?」
「んなのでつられるか。俺をそこら辺の男と一緒にするな」
「でも美人さんだよ?早く会いたいなぁ」
そわそわする風。コイツ、もしかして目的はそっちか?
「あ、ついたよ♪」
俺らが立ち止まった教室の立て札には「ショー部」と書かれている。…意外と普通なのか?
「じゃ、入るよ?すいませーん!」
風がドアをノックする。それに呼応し、ドアを風が言ったような美女が開けた
「はぁい…あら、どちら様ぁ?」
首を傾げ、俺らを見る美女…多分この人がさっき風が行っていた美人だろう。だが…
「…??」
出るとこはしっかり主張し、他は控えめ。それに黒い長髪がまたこの人のランクをあげてる。これが世の中で言う(美少女)なのか?
「君?さっきから何で私をじぃっと見てるの?」
「…あ、すいません」
とっさに謝ってしまった
「まぁいいけどぉ…、あ、もしかして入部かなぁ?」
「あ、はい!私たち、この部に興味があって…」
…ん?
「おい待て風。俺は一言もそんな…」
「あちょっ」
言葉を続けようとしたとき、風のチョップが俺の後頭部を捉え、俺はそのまま意識を失った…
「…あらぁ?その子、眠っちゃったのぉ?」
「えぇ、そうみたいなんですよ!…それで、とりあえず二名、入部したいんですけど」
「分かりましたぁ。じゃ、中にはいってぇ?」
そんなこんなでそのまま部室に引きずり込まれる俺。…え?なんで意識がないのに語り部をやってるのかって?それは(大人の事情)だから、聞くな!