勝負!④…B.F編 前編っ!
「じゃーんっ!♪」
「…桜先輩?」
皆で海水浴やら砂城作りや日光浴を楽しんでる中、何やら桜先輩が思い付き別荘に帰っていった。なにを思い付いたんだろうか…と思いながら、俺は阿見津先輩と砂城作りを頑張っていた。すると桜先輩は何やら棒状の…というより、しっかりした旗を持ってやってきた。…まさか…
「皆~♪集まってぇ~♪勝負を始めるよぉ~♪」
「…桜先輩…?」
「にゅふ~♪ショー部の…勝負~♪」
桜先輩の号令で皆が集まってくる。…部活が始まったようだね
「カオル、今回はなにを?」
文句も言わず聞く時雨先輩は桜先輩に聞く。…慣れは怖いなぁ…
「今日はぁ、ビーチフラッグだよぅ♪」
桜先輩は旗をふりながら意気揚々に話す。…ビーチフラッグか
「ルールは簡単、100m先に埋められた旗をうつ伏せの状態からスタートの合図でダッシュして奪い合うゲームだよ♪」
「…それは勿論俺も参加っすか?…」
正直、乗り気には慣れない。パターン化されてはいるが、今回ばかりは体育会系な事だ。さすがに体力勝負なら男子の方が有利なのは明白だ。そんな所で俺が勝っても、あまりにも…
「なんだ河内。負けるのが怖いか?そりゃぁ私が居たら負けるって気にもなるよなぁ…♪」
…時雨先輩のこの発言は聞き捨てならないなぁ、えぇ!?
「…いいでしょう、男の意地、見せますよ!!」
「じゃ~、全員参加でけてーいっ♪」
安い挑発に乗った俺はそのまま部活に参加することになった…
とりあえず勝ち抜きトーナメントと言う形で争われることになったショー部式ビーチフラック。だが、俺は少し確認を間違えたようだ。とりあえずトーナメントはこんな感じ
一回戦
河内 淳対大道寺 憐香
朝野 風対阿見津 弓佳
桜 カオル対時雨 瞳
こんな感じだ。話によれば二本先取らしいんだが…
「…」
実は今、俺と憐香はうつ伏せの状態で目隠しをされている。そして後ろからはなんか…スコップで地面を掘るようなおとが聞こえてくる。…旗、そんなにデカイの?
「よし!準備おーけー!じゃあふーちゃん!二人の目隠し外してあげてぇ♪」
そして二人の目隠しが外される。あぁ…太陽が眩しい…
「じゃあ、よーいドンで埋まってる旗を見つけて…」
「「ちょっと待て」」
憐香と同時に突っ込んでしまった。桜先輩は頭の上に?が浮かんでる。…この人、ビーチフラッグのルール、知らないんじゃね!?普通は旗は立ててあるんだぜ!?
「…まぁ、突っ込むだけ無駄かしらね。…やるわよ、淳」
憐香は諦めたようでまたうつ伏せになる。…諦めんなよ!?
「はいはい河内、早く寝そべりな」
「あっつ~ん!早く~!」
なんか時雨先輩に風、二人とも何食わぬ顔で俺に早くしろって言ってる!?…こうなったら、阿見津先輩に…
『(:´‐ω‐`)』
…ビーチパラソルの下でのびちゃってる…暑いとこ苦手なんだ…
「…」
仕方ない、俺も寝そべるか…
そして二人の準備が整い…
「…よーい…!」
ライフルっぽい銃声が空にこだました!…銃声?
「…桜先輩!?」
なんで桜先輩はライフルをもってるのかなー?
「ん?別荘にあったから、つかっていいかなぁってぇ♪」
「ダメだからね!?そーいうのは間違いなく免許いるよ!?」
「あっちゅん?突っ込む暇があるなら行かないと、負けちゃうよ?」
桜先輩に言われて進行方向に向けると、憐香が砂に足を取られながらもはしりだしていた
「…っ!待てっ!」
俺も慌てて駆け出す。大丈夫だ、憐香はうまく走れてない!
俺の予想は正しく、すぐに追い付き砂に埋まってる旗に二人揃って飛び込む!…あった!
「よっし!」
「…わ、私が負けた…」
砂の中から立ち上がり旗を掲げる。憐香は寝そべりながら悔しがっていた。…かっちゃった
「しょーしゃぁー!あっちゅん!」
ということで、俺がまず準決勝に駒を進めたのだった…
次話へ続いちゃうらしいぜ…(笑)