下準備
合宿をする事を決めたショー部。とりあえずその日の部活がおわり家に帰ってきた
「…あ、そういや持ち物とか何も言ってなかったな」
合宿そのものが桜先輩の思い付きなのである。当然の事ながら準備するものが分からない
「…まぁ、一週間後って言ってたから、あせる必要もないんだがな…」
と、そう考えてると携帯が鳴り出した。…電話をかけてきたのは桜先輩だ。なんか準備するものあったのか?
「…はい、もしもし」
『あ、こんばんはぁ~♪ひょっとして寝てたぁ?』
「桜先輩、まだ10時っす。まだまだ寝ないっすよ」
『そっかぁ~、私は眠いからもう少しで寝ちゃうよぉ?』
なんの報告だよ
「…で、用件はなんすか?」
『あぁん、あっちゅんは冷たいなぁ?…えっとぉ、あっちゅんは合宿の時、私にどんな水着来て欲しい?』
「…は?」
何を言い出すんだろうこの人。なんで俺にそんな事聞くの!?
ただ、聞いてる本人は大真面目らしい。電話口からは
『ね~ぇ~、あっちゅん~?聞いてるぅ~?』
と、甘ったるい声が聞こえてくる。…答えなきゃいけないらしいです、はい
「…桜先輩なら何を着ても似合うと思いますよ?だから自分で好きなの着てみてください」
勿論、お世辞なんかじゃない。グラマラスでモデル体型の彼女ならまず間違いなくなんでも似合う。それにあの天使スマイルが一緒になれば男性陣は間違いなく悩殺だ
『ふにゅ?それは誉められてるのかなぁ?』
電話口から疑問符が飛んでくる。…こーいうこと、鈍いんだろうな。今までどれだけ男を泣かせたんだ?
「誉めてますよ」
『そっかぁ~♪』
電話口からでも桜先輩が微笑んでいるのが分かる
『水着の事は分かったよぉ♪皆にもそう伝えておくねぇ♪』
「…はい?皆?」
なんか今、よく分からない言葉が聞こえてきた気がする。…今、桜先輩の話をしてたんだよな、俺
「あの、桜先輩?」
『それでね~、当日なんだけどぉ~』
「聞く気ナッシングですか」
よし、諦めよう。聞いても絶対教えてくれない
とりあえず桜先輩がまだ話があるようなので、その話を聞くことにしよう。気にしちゃダメだ
『海でやれるスポーツって、何あるかなぁ?』
「スポーツっすか?」
『うん』
また突拍子も無い話だ。…なんでスポーツ?
「とりあえずはビーチバレーに遠泳、後はビーチフラッグが結構一般だとおもうんすけど…」
『…びーちふらっぐ?なぁにそれぇ?』
桜先輩はビーチフラッグに食いついてきた。…なんなんだ?
「簡単に説明すればうつ伏せの状態から少し遠くにさしてある旗をダッシュで奪い合うゲームっす。先に旗を取った方が勝ちっす」
『ふにゅ~ん…』
何やら電話口で考え事をしてるようだ。…ぁ
「もしかして、何をして遊ぼうか考えてます?」
『うん♪』
やはりか。だとするとビーチフラッグは遊ぶのには向かない。あれは戦争だ。まして俺以外は女性だ
「だったらビーチバレーでよくないっすか?ちょうど今部員も六人ですし…」
『そうだよねぇ~…』
何やら本気で悩んでいるようだ。常にぽわんとしてる人だが、やっぱり部長。しっかりするところはしっかりしてるな
『とりあえず分かったぁ♪…今日はとりあえず寝ちゃうよぉ♪』
「そうっすか、じゃあ寝ますか」
『うん♪とりあえず必要な物はまた連絡するねぇ♪おやすみぃ♪』
「お疲れっす」
電話が切れる。…そういや、なんで俺に相談したんだ?
とりあえず考えるのが面倒になったので、俺も寝よう。うん、そうしよう