修学旅行じゃない後輩たち(笑)
「…ったく、何でこんなんやらなきゃ…」
「…うるさいですわね。部長の言うことですから、考えない方がいいのではなくて?…分かったら手を動かしなさい!」
「はいはい…って、風!?寝るな!」
「ん~…頑張ってあっつん…」
桜先輩と時雨先輩が修学旅行に行ってからのとある日、俺と風、憐香の三人は桜先輩に言われた課題『ショー部の生態系』を作らされていた。…だが、どんな内容を書いていいか分からず、途方に暮れていたのだ。…修学旅行に出発する日、桜先輩からメールで
「私たちの説明書みたいなのつくっておいてね♪」
なんてメールが来たんだよ。…一応やっとかないと、後が怖いからやってるわけだ。それでとりあえず風と憐香にも話をして作業してるんだが、この有り様だ。憐香はただ俺にどつくだけ、風は居眠りときた。…こんな事なら一人でやればよかったぜ
「とりあえず、まずは部長かしらね?」
「だな。…とりあえず部長は一言で表すなら『笑顔の天然天使』かな」
「…あの笑顔は本当に逃げ出したくなりますわよね」
「後は…『彼女を悲しませたらいろんな人に殺される気がする』」
「…ファンクラブありそうですから、その方達にボコボコにされるでしょうね」
「『彼女は彼氏を作ったことがない』」
「…なんで貴方がこんな事を知ってますの?」
「いや、願望かな」
「そんなの知りませんわよ!?」
突っ込まれてしまった。…居ないことを祈るよね、だって美女だもの
「とりあえず、次は時雨先輩だな」
とりあえず桜先輩の記事を書くのはここまで、次は時雨先輩だ
「ん~…でも時雨先輩って、桜先輩と違って変人じゃないからなぁ…」
「淳、今さらっと酷いこと言いましたね?」
憐香がジト目で見てくるが気にしない。とにかくなんかないか…?
「『時雨先輩は怒らせると怖い。絶対に怖い。』」
「…確かに強そうですわね」
時雨先輩は運動部の助っ人に引っ張りだこの人だ。…力はすごいんだろうな
「『実は団体行動が苦手だ』」
「でしょうね。でなきゃこんな部にいないわ」
「『桜先輩は一番の親友である』」
「…なんか、まともなプロフィールですわね」
「仕方ないだろ。ならなんか変なのあるか?」
さっきから俺が言ってるばかりなので、憐香にも出させてみようか
「…そうですわね…。『時雨先輩は淳が嫌い』」
「それは俺に対する悪口か?」
「『実は皆、淳が嫌い』」
「まて憐香!?なんでそうなる!?」
「ふふ…♪」
なんか憐香が楽しそうだ。…Sか!?
「…とりあえず、こんなもんでいいだろ」
「そうですわね。…じゃ、今日はこれくらいで帰りますわね?」
「そうするか。…おい風、起きろ。帰るぞ」
そして文章をまとめた俺たちは寝てた風を起こし、帰るのだった…
…今日、しばらく振りに部活っぽかったな(笑)