修学旅行の時雨さん
あれこれあって修学旅行も最終日になった(はしょりすぎ?仕方ないじゃない、たいして話すような事無かったのよ!)。今日は各班に別れて東京を自主研修って日程なんだ。…私たちの班の日程か?それは…
「♪や~ってき~たぞあ~きは~ばら~ぁ♪」
…隣で陽気に歌う桜の言葉で分かっただろう?私たちはとりあえず秋葉原を探索することになったんだ。秋葉原と言えば電気街だ。…正直、パソコンが欲しい
「じゃあいこ~よ~、ひとみんにあずさん♪」
班員は私とカオル、それに橋爪 梓って子の三人なんだ。梓はカオルの友人で、私とも仲はいい。髪の毛を後ろに束ね、特徴は赤いカチューシャと、とてもぱっちりした目かな
「…そうですね?行きましょうか、桜さん?時雨さん?」
だが如何せん、梓は常に他人行儀だ。だから少し付き合いにくいんだよね
「とりあえずぅ…メイドカフェ~♪」
「ちょい待ちなさいな、カオル」
いきなり意味の分からない事を言い出した桜の手を掴み引き留める。…何でメイドカフェなんだ!?
「カオル、なんでカフェに?」
「ひとみん~、ふーちゃんが言ってたお土産忘れたのぉ??」
「…あ」
そうだ…風がたしか
「メイド服~」
って言ってたかな…
「…頭いたい…」
「…大丈夫ですか?時雨さん…」
梓が心配して顔を覗き込んできた。…この気持ち、部にはいったら分かるよ…
「いや、大丈夫だよ梓。…じゃあ、カフェ行ってみるか?」
「ぃやたぁ~♪」
そういうことで三人でメイドカフェに向かった…
「おかえりなさいませ、お嬢様♪」
「にゅふ~、ただいまぁ♪」
「…ぅ…」
沢山のメイド服を来た女性が私たちを出迎えてくれる。…居心地悪いなぁ…
「あのぉ~?♪ちょっといいですかぁ~?♪」
「はい、なんでございましょうお嬢様?♪」
いきなりカオルが店員に話しかけている
「ここってぇ~、メイド服って売ってますかぁ?」
「ちょっと待ちなさいな」
ぇ?なんでここでそれを聞くの?普通売ってな…
「はい、ございますよお嬢様♪」
「なんで!?」
「…突っ込んじゃダメですよ、時雨さん♪」
私の突っ込みで笑う梓。突っ込みを無視するカオル。…私が変なのか!?というより、河内はいつもこんな感じなんだろうなぁ…
そして店員についていって10分が経った。そして…
「じゃぁぁん♪」
「ぶーっ!?」
思わずコーヒーを吹いちゃったよ!!…なんでカオルが着てるの!?それに…可愛いなぁちくしょぅっ!!
「似合うぅ~?♪」
カオルはハイテンションでその場でくるくる回ってた。ふわって上がるスカートから見える白いソックスがまた…
「おやじか!?私の視点はおやじなのか!?」
「…どしたの、時雨さん」
…突っ込みどころばっかりだから、疲れる…
「よぉし、これを買おう♪」
そしてメイド服を買った私たち。後は電気街を回り、とうとう時間。帰路である飛行機に乗り込んだ。カオルは乗ってすぐ眠りこんでた。…1日目からすごいはしゃいでたからなぁ…
「…でも、もう終わりか…意外と早かったな。…皆は、元気にしてるかな?」
そのまま私も部の事を考えながら、眠りに落ちた…
私が今日気付いたのは、カオルは未だに突っ込みどころだらけだって事、だからこそカオルといるのが楽しいってこと。そして…部に居るのが楽しい、ってこと…後一年切ってる学校生活、皆で楽しんでいかなきゃな♪