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太陽、時々雲

「…それで、怪我の方は大丈夫…かな?」


「…問題無いです」


「……一応、警察は君に否は無いと言うことで、…不問みたいだから…」


「…そうっすか」


あの件の次の日、俺は職員室に呼び出しを食らっていた。…あれから俺と不良共は殴り合いになった。まぁ当然勝てる訳も無く、ボコられた訳なんだけど…、途中で風が呼んだであろう警察が来てこの殴り合いはお開きになり、相手側は補導、俺も聴取はされたけどすぐ解放された。…俺から殴ったんだけどね


「…でも朝野さんと猫原さんは今日休みだね…彼女達は大丈夫かな…?」


「…さぁ…俺も分からないっす」


今日は風と猫原は休みだった。…理由は多分、昨日のショックだろう


「…そういえば…河内君は朝野さんの隣に住んでるんですよね?」


「あぁ、はい…」


「じゃあ…悪いけど、これ、お願いできるかな?」


そういい羽根黒先生は俺に今日渡す筈だったプリントを手渡した。それを持ち、俺は会釈して職員室を出る。…部活終わったら寄るか


そして放課後。今日は一人で部活に行くと、中には桜先輩だけだった。ただ、今日の桜先輩はまるで俺を待ってるような雰囲気を出していた


「…うぃーす」


「お疲れさま、淳君?」


「一人っすか?」


「そうだねぇ…さ、座りなさいなぁ?」


そして桜先輩に促されるように椅子に座る俺。そして桜先輩は机を挟んで対面に座り、お茶を入れてくれた。そして本題を切り出してくる


「…昨日、大変だったみたいだね?」


「あぁ…聞いたんすね、昨日の話」


「まぁ…そりゃあねぇ?うちの部員の情報を知るのは部長の勤めさぁ♪」


「…まぁ、時には男っぽい所も見せなきゃ、と思いまして」


「無茶はダメだよぉ?」


桜先輩が前のめりになって俺の顔を覗き込んでくる。…制服の第1ボタンを外してるせいで、胸元が俺の視線に入ってくる。…豊満ですこと


「顔もこんなに怪我して…今度無茶したら、お姉さん怒っちゃうからねぇ?」


桜先輩が頬を膨らませながら、俺の頭を撫でてくる。…姉さん見たいな暖かさだな、まぁ、俺に姉は居ないけどね


そんなこんなでその日の話だけで部活が終わり、他の面子は結局来なかった。そして帰宅すると言う所でまた桜先輩に止められた


「ちょっと待って、あっちゅん」


…あ、呼び名が戻ってる


「なんすか?」


「…ふーちゃんのお見舞いに行くんでしょ?」


あ、お見通しですか…


「…そうっすけど」


「…そっかぁ」


桜先輩が何やら少し寂しそうな顔をしてる。…一緒に帰りたいとか?…まさかね


「じゃ、私は帰るねぇ?♪じゃぁねぇ~♪」


すぐいつもの太陽が逃げるような笑顔に戻る桜先輩。そして足早に帰っていった…


「…なんだったんだ?」


今日気付いたことは、太陽にも時々雲がかかるって事だな。…桜先輩の事さ

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