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勝負!②…赤いつなぎのオヤジが活躍するゲーム笑

「んじゃ…ショー部の勝負だよ♪」


桜先輩はテレビにハイパーフミコンをつなぎ、コントローラーを憐香に手渡す。憐香は全くこの流れについて行けてないが、他のメンバーはお茶をすすったり、煎餅をかじったりと…まったりしていた。普通じゃないよなぁ…


「わ、私に何をさせる気なのかしら?」


「ん~?これだよぉ♪」


桜先輩が近くにあった机の引き出しから、また古風なカセットが出てきた。それは俺らの世代から一昔前に出て大ヒットした赤いつなぎのヒゲオヤジがさらわれ癖のあるピンク色の姫様を助けに行くゲームだった


「…私に、民衆の遊戯に付き合えと…?」


何故かそのソフトを見た憐香の顔色が悪い。…ゲームを知らないのか?


「ん?やらないのぉ?」


桜先輩は純粋な瞳で憐香の顔を覗き込む。…荒れは…一昔前流行った、とあるチワワの愛くるしい目にそっくりだ!


「…くっ…、や、やってやろうじゃない!私に出来ないものなんて無いのよ!」


憐香は吐き捨てるように叫び、コントローラーを持つ。…桜先輩の術中にはまったな、こりゃ。ご愁傷さま…


「なぁ河内。彼女は誰だ?」


そんな事を考えていると、隣から時雨先輩が話しかけてくる


「あぁ、俺のクラスの女子っす。なんでもここの理事長の一人娘らしくて…」


「…へぇ…河内、中々面白いやつを連れてきたじゃないか」


そういわれ、頭を撫でられる。…何をしたのか分からないけど、とりあえず喜んでおこうか。わーい


そうこうしてる内、ゲームは既に始まっていた。ただ憐香は先程から同じとこで死んでる。どうやらキノコっぽい的に接触したら死ぬと言うことが分かってないようだ


「にゃはははは!また死んじゃった~♪」


「…このオヤジ、弱すぎじゃありませんこと!?こんな小さいの、吹き飛ばしてやりなさいよ!!」


憐香がゲーム画面に怒鳴る。…桜先輩、せめてゲームの内容くらい話してやればいいのに…


「おい憐香。そいつらは基本踏めば倒せるぞ」


「…踏むですの?」


正直見てられないので横やりを入れる。…さすがに、これじゃあつまらないしな


「そうだ。元々このおっさんの攻撃手段の主は踏むことにあるからな。だからこれからは…」


「いやですわ」


えー、拒否られましたよー??…なんで!?


「な、何でだよ?」


「なんで私がこんな汚らわしいものを踏まなくてはならないのかしら?むしろこの小さいのは私の道を開けるべきでしょう!?それにこのおじさまもおじさまですわ!触れただけで死ぬとか、虚弱体質にも程がありますわね!仮にもこの私が操作してるのだから、もっと強くなりなさい!」


…憐香の意味不な突っ込みが連発する。生粋の女王気質だな。こりゃ、俺の手にはおえないよ…


「…でも、淳のいうことを聞かないと先に進めなさそうですわね…分かりましたわ。この私が民衆の言葉を聞き入れてあげる。ありがたく思いなさい!」


そういい、再びゲームを再開する憐香。…なんか腑に落ちないよねー、なんでか知らないけどいらってしたぜ)笑


「…あら、確かにあっけなく死にますわね。これなら体当たりで死んでもいいのではなくて?」


とうとうはじめのキノコの敵を倒すことに成功した憐香。ただまた理不尽な場所に突き当たる。…赤いつなぎのオヤジの天敵、トゲトゲの亀だ。…こいつは近くにあるブロックをぶつければダメージを与えられるんだが…


「…淳~ぃ?ちょっといいかしら…?」


あ、あれ?今回は突っ込む前に…というか…目が座ってるんですけど…


「言ってることと…違うじゃないのよっ!!」


そしていきなりつかみかかられたっ!?おいおい…


「ま、待て!話を…」


「待ちませんわ!淳は先程踏めば倒せると申したではありませんか!」


「いや、確かに言ったがよ!?トゲのついた敵には…」


「そもそもトゲのついた敵がいるなら言ってくれませんこと!?しかもそれで一発で死ぬとか…聞いてませんわよ!!」


そういい俺の肩を揺さぶる。…やめてくれ!?気持ち悪くなる…


「…まぁ、淳に言っても仕方ないですわね。淳、どう倒せるんですの?」


そして俺を解放し、俺に聞いてくる。…今のくだりなんなんだよ…


「…近くにあるブロックをもって、それをあの亀にぶつける。それを何回か繰り返したら勝てるぞ」


「…そんなんでよろしいですの?」


呆気に取られながらも、俺の指示通りにブロックをぶつけ、とうとうトゲのついた亀を倒し、ピンク色のお姫さまを助けだした!


「おぉ~、おめっと~♪」


笑顔で拍手をする桜先輩たち。そして…


「…ふ、ふん…。ま、まぁ面白かったかしらね」


照れながらも、面白かったと答える憐香。…まぁ、面白かったら良かったか


「ね~ねぇ、憐香ちゃん?」


そこに桜先輩が憐香に声をかける


「なんでございますの?」


「ゲーム楽しかったぁ?」


「…ま、まぁ…それなりには楽しめましてよ?」


「ね~ぇ、憐香ちゃんがこの部に入れば、こ~んなに楽しい日が、毎日できるんだよ?どぉかな?ショー部に入らない?」


そして桜先輩は憐香を勧誘しだした。…ただ憐香は群れるのを好まない筈だ。たぶん断る…


「し、仕方ないですわね…入ってあげてもいいですわよ?」


「なっ…!?」


こうして、大道寺憐香がショー部に入部した!!ショー部はさらに賑やかになった!!めでたし、めでたし!!




「めでたくねーーよっ!!」


「お兄ちゃん、られに向かってつっこんれるの?」

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