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アイルビーバァァァァックッ!!

「…ちぃーっす」


「来やがったな、この主人公気取りのモブがっ!!」


「…は?」


「…今回も面倒ですわよ、淳」


「…説明頼む、憐香」


とある日の放課後、俺はいつも通り部室にやってくると、憐香と…何故か児島がいて、いきなり罵倒された。憐香はため息をついている。…なんなんだ、今回は何をしなきゃいけないってんだ?


「いつもとたいして変わらないですわ。またいつも通り私を淳から守るとか意味の分からないことを…」


「意味分かるでしょう、憐香様!?私は王子で憐香様は姫…ナイトがプリンセスを守るのは当然なんです!!」


憐香の言葉を遮り、児島が叫ぶ。…いつも通りの熱血キャラの勘違いか。これに振り回されるの面倒なんだよなー…


「憐香、嫌いならはっきり言ったらどうだ?」


「私、何回も言ってますし、態度にも表してますわ!!でもこの男には全く通じないんですの…」


憐香が疲れたようにうなだれる。…本当に、馬鹿なんだな、こいつ


「…ったく、俺がいつ憐香に危害を加えたってんだ」


「お前のような主人公風吹かせてる奴は身の程を知らねぇ!!それを分からせるのが本物の主人公だ!!」



児島が高らかに吠える。…うーん、全く意味がわからん


「…まぁいい、そういうなら今回も蹴散らしてやる。…なんの勝負がしたいんだ?」


「今回の勝負は…これだぁぁぁっ!!」


児島がそういい、鞄から出したものは…


「…サイコロ?」


取り出したのはサイコロだった。…何がしたいんだ?


「この出目で勝負を決める!どうだ、単純だろ!?」


「…それのどこに楽しみを見い出せばいいんだよ」


どうやら完全なるギャンブルの勝負を望んでいるらしい。…あまりにも中身が無さすぎるがな、じゃんけんレベルだ


「ただ、ここでこの勝負のルールだ。投げるのは四回。そしてその四回はただ足す訳じゃない。例を出すとこうだ」


そして児島は一枚の紙を見せてくれた


一回目 4

二回目 3

三回目 1

四回目 5

結果…30

ルール

一回目+二回目-三回目×四回目=結果


「…ほう」


どうやら一回目と二回目を足し、それから三回目を引く、そして四回目をかけた合計の数値で競う…か


「どうだ河内!?お前の様な馬鹿にこの戦いは難しすぎるかっ!?」


「はっ、馬鹿にするなよ、この大馬鹿が。この勝負、受けた」


「はぁ~…やはり受けるんですのね。物好きですこと」


憐香は呆れてため息をついている。…まぁ、俺もなんでこんなに生真面目に勝負を受けてるのか分からないがな…


「じゃあ、行くぞっ!!アイルビーバァァァック!!」


「…うるせぇ」


そして、俺と児島の半ばどうでもいい戦いが今、始まる!!



そしてその頃、別動隊…


「ふにゅ~…こたつ様ぁ~…♪」


「ふふ、カオル、暖かいか?」


「うん~…ほかほかぁ~…♪」


「なんかすいません、お茶にミカンに色々…」


「いや、いいんだ。カオルが言い出したことだからな」


「…カオル先輩、それで、なんの用です?」


弓佳先輩がカオル先輩に話を切り出す。そう、私、風と瞳先輩、弓佳先輩は何故かカオル先輩の指示で瞳先輩の家に呼び出されていた。それの意図を聞くつもりなんだろう。カオル先輩はこたつから顔を離す


「ふにゅ~、今日はぁ、私たちにとって大事なイベントを前にした覚悟を聞きたいんだぁ♪」


「…覚悟?」


カオル先輩の言葉に皆、首をかしげてます。…いったい、何の話なんでしょう?


「皆、乙女だから分かるでしょぉ?バ・レ・ン・タ・イ・ン♪」


「…!?」


皆が目を丸くしてます。…今年のバレンタインに、何をしたいんですかね?カオル先輩はそのまま言葉を続けました


「そのチョコはぁ…皆、今年はあっちゅんに渡すのかなぁ?♪」


「な…!?」


「!!?」


「か、カオル先輩!?」


皆が絶句するなか、桜先輩はニコニコしてます。…皆、あっつんに…


「でねぇ…どうせならぁ、ショー部らしくぅ、皆で勝負しようよぉ♪」


「…カオル、それは…」


時雨先輩が険しい表情だ


「どうせ皆、あっちゅんが好きなの。ショー部自体があっちゅんを中心に回ってるの。だったら、あっちゅんに決めて欲しいの。…好きな、人を」


「…カオル先輩には、お見通しなんですか」


弓佳先輩が諦めたかのようにため息をつく。…え?


「河内に…アタックする権利を賭けて、勝負ってか…また、凄いギャンブルだな」


「それくらいやるくらいの価値が、あっちゅんにはあるんだよぉ♪…やる人はぁ、明日までに連絡ちょうだいねぇ♪」


「「…」」


…人生最大の大勝負が…始まろうとしてます…!

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