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勝負!⑬…クリスマスケーキで勝負!!(前編)メリーックリスマースッ!!

「…で、何の勝負をするんすか」


部室に全員が戻ってきた今日、いきなり勝負の火蓋が切り落とされた。…さっきから一つ一つがいきなりすぎてまったく状況が飲み込めないんだが…


「にゅふふー♪今回の勝負はぁ…これでぇーすぅ♪」


桜先輩は阿見津と憐香に指示を出す。すると一回部室を出、戻ってくると、二人は巨大な箱をもってやって来た。…??


「河内、アンタ明日は何の日か知らないのか?」


「明日、すか??…もしかして、誰かの誕生日とか?」


「…まぁ、そういわれると確かにそういう想像しちゃうよね。でもあっつん、違うよ??」


「…なら…」


「それはぁぁぁっ!!」


そこに乱入者が現れる。…児島だった


「…児島が、何のようだ」


実はあれから俺と児島はクラスで顔見知りになった。ただ、仲はまったくもってよくない、むしろめっちゃ悪い、つぅか嫌い、大嫌い。こんな暑苦しい奴は大嫌い


「…あのー、随分冷たいな、河内」


「あー、まー気にすんな。とにかく早く用件を言え。迅速に簡潔に」


「それが冷たいって言うんだよっ!!」


相変わらず突っ込みも暑苦しいな。児島は右腕を振り上げ、叫びだした


「今回の勝負はぁぁぁあっ!!クリスマスケーキの早食いだぁぁあっ!!」


どうやら今回の勝負はクリスマスケーキの早食いらしい。…見れば、知らぬ間にテーブルにケーキが入っているであろう箱が何箱かある。…やるんですね


「でも桜先輩、早食いで勝負するにはいささか無理は無いですか?1ホール食べるのをタイムで計るんすか?それとも皆一斉に食べるんすか?」


「ふにゅ?」


「俺に聞けよぉぉぉお!?」


さらに児島が吠える。…あぁもぅ、いちいち吠えるなうざったい


「今回の勝負は俺が挑んだんだぜっ!!」


「…は?」


「ここは私が説明しますわ。簡潔に申し上げればそこの熱血馬鹿がどうしても私のお近づきになりたかったそうですの。それでならと淳が居ない間、部室に足を運んできてて、淳が戻ってきたときに勝負を行い、勝った方がショー部に残る…という形に勝手にしましたの」


「また俺の居ない間に随分面倒くさい事を約束したもんだな、憐香」


「そうでなくてはこの熱血馬鹿が退いてくれそうもありませんでしたから」


「俺はっ、憐香様をお慕いしてるからなっ!」


相変わらず拳を突き上げる児島を眺め、ため息をつく俺と憐香。…はぁ、また厄介な…


「あれ?桜先輩、よくこんな企画了承しましたね」


そういえば、桜先輩も俺が居ない時期、学校にはいなかったはず…


「それを許可したのはアタシだ。カオルが居ない間は副部長のアタシに決定権があったからな」


「…時雨先輩、可愛い後輩をそんな事に巻き込んでもいいんすか?」


「面白そうだから許可した。見てる分には楽しいだろ?」


時雨先輩がケラケラ笑う。…他人事かよ


「よぉーし、河内!!要領は分かったな!!早く座れっ!!」


「…あーもー、はいはい…」


俺は児島に促され、渋々席につく。目の前にはワンホールあるデッカイケーキが…どうしてショー部の勝負は食い物が絡むんだ?おかげで少し太っただろ


「じゃあ、制限時間は無制限、早く食べきった方が勝ちねぇ♪行くよぉ♪レディ…」


「「GO!!」」


「おっしゃああぁっ!!」


開始と同時に児島はすごい勢いでケーキを食べる。俺はとりあえず普通にケーキを切って食べる。うん、うまい


「あっつん、随分味わってるね?児島くんは大分食べちゃってるけど…」


風が不思議そうに訪ねてくる。いや、甘いものは早食いするにあらず


「淳…負けたら許しませんわよ。こんな暑苦しいのが部活に居るなんて考えたくもありませんから」


憐香はチャレンジしてないのに必死の形相だ。…まぁ、頑張りますけど、味わいますが


「…10分経過です」


阿見津先輩が時間を告げる。状況は俺が残り3/4、児島が1/2だ。状況自体は俺が不利だが…

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