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勝負!⑫…仁義なき雪合戦!!(笑)~作戦会議ヨ!~

「よぉーしぃ、ルールを説明するよぉー♪」


「…」


雪が降り積もった今日、俺たちはグラウンドで雪合戦をやることになった。メンバーは新たに入ったアリスを含むショー部の面々に顧問の羽根黒、シスターズの蜜柑にコハル、憐香の執事の奏夢さんと、ショー部が始まって以来、最大の人数が揃った。…ただ、合計11人って事は…一人余るぞ?


『カオル先輩、今のままじゃ一人余りますよ?』


今俺が考えていた事を阿見津先輩が桜先輩に見せる。今日は運動なので阿見津先輩は画用紙とマジックで見せている。…どっから出した?


「うにゅ?もう一人ならちゃんといるよぉ?」


「…?」


「ほらぁ、後ろぉ♪」


桜先輩に言われるがままに後ろを振り向いてみると…そこにはモコモコのジャンパーを着た人が居た


「…カオル…わざわざこの為に私を呼び出したのか…」


「そぉだよぉ、葵も息抜き必要だよぉ♪」


「…三笠先輩っすか」


来ていたのは三笠先輩だった。ただ…めっちゃ寒がってて、勝負とかそーいう問題じゃないだろ


「…淳君…」


「なんすか」


「…私は…これに参加しなきゃいけないのか…」


「はい、ここに足を運んだが運のツキっすね」


「…」


三笠先輩の肌色がみるみる白くなっている気がする。…とはいえ、そんなに寒くも無いんだが…


「よぉーし、これで皆揃ったしぃ…これを引いて、チーム分けだよぉ♪」


そういい桜先輩が取り出したのはお馴染みの割り箸クジだ。それを全員が引き、班分けと、キャプテンはこうなった

チームA

キャプテン 河内 淳

阿見津 弓佳

朝野 風

草影 奏夢

桜 コハル

河内 蜜柑


チームB

キャプテン 時雨 瞳

桜 カオル

大道寺 憐香

羽根黒 了一

三笠 葵

アリス・ミルフォード


「…キャプテン、桜先輩じゃないんすね」


「なんでこうなったかは知らんが…カオル的にはアタシが適任らしい」


ここで簡単にルールを説明する。班を二つに分けての雪合戦。雪だまをぶつけられたらアウト、復帰は無し。そして先にキャプテンがアウトになったチームの負けとなる。という事は必然的にキャプテンは運動神経の良い時雨先輩を立てたんだろう。だがこっちは…


『私、運動は苦手だから…』


「あっつんなら、避けれるんじゃない?」


「私は嫌です。キャプテンなんて。私は馬鹿をアウトに出来れば十分なので」


「私も同じです。お姉さまを打倒します」


「おにーちゃんに守られる…えへへへ…」


…消去法で俺になったって訳だ


とりあえず班事に分かれ、作戦会議をすることになった。


=河内チームサイド・視点、河内=


…その作戦をどうするかが問題だな。うちの戦力で蜜柑と阿見津先輩は運動音痴だから戦力にならない。奏夢さんとコハルはターゲットが居るから多分言うことを聞かない。…自動的に、風をどうするかだけを考えれば良さそうだな


「なぁ、風。風ならどうやって時雨先輩を撃墜する?」


「ん~…」


まずは素直な風を決めよう。そう思い風に声をかけると、風は少し悩み…


「アリスちゃんを倒すのがいいんじゃないかな?そうすれば時雨先輩を守る人は居ないからね!」


「…先生は?」


「先生は多分私たちは狙わないよ?だって先生のクラスの生徒だもん」


「…なんかずるいが…まぁいい。じゃ、風はアリスを頼む」


「アイアイサー!」


そして風が位置に着く。次はターゲットがいる奏夢さんとコハルだ


「お二人は、そのまま狙いたい人を撃墜頼みます」


「承知しました。カタがついたら淳様の援護に入ります」


「分かりました。…お姉さま…覚悟…」


二人は理解してくれたようだ。…あのやる気のオーラが空回りしないことを祈るよ、うん


そして、残りは阿見津先輩と蜜柑だ。この二人をどこに配置するかが鍵だな…


「…どうするかなっと…」


『じゃあ』


すると、阿見津先輩がメモ紙を見せてくる。…なんか考えがあるんだな


『蜜柑ちゃんは河内君のボディガードで、私は伏兵として使うのはどうかな?』


「…伏兵っすか?」


阿見津先輩の提案は少しよく分からなかった。…だったら阿見津先輩も俺の守備につけば…


『私と蜜柑ちゃんは多分、相手からも警戒されてないから、動きやすいと思うし、居なくてもなんとも思われないと思うの』


書ききれなくなり、新しいのに書く。…さすが頭脳派。考えてることが違うな


『だから、皆が戦ってる間に、私が瞳先輩に近づいて、倒す。…どうかな?』


「いや、悪くないっす。…それで行きましょう。蜜柑、分かったか?」


「うん!ボリィーガーロ頑張る!」


…ま、やるしかないか


「んじゃま、皆、行くっすよ!!」


「「イエス、サーッ!!」」


だれがサーやねん!!



=時雨チームサイド、視点、時雨=


…さて、作戦をどうするか、ね。実際アタシ達のチームはカオル、大道寺、三笠とアタシ、四人は間違いなく戦えるんだから、力押しで一気に勝負を決めてもいいんだろうが…なんせ阿見津がいるからな。どんな作戦を立てるんだか…


「ひとみん~?どうするぅ?」


カオルが作戦を聞いてくる。ま、アタシなりに考えた結論を出しますか


「皆!いいか!?」


皆を集め、作戦を伝える。…この感じ、燃えるーっ!!


「勝負はアタシか河内のアウトで決まる。ならまずは確実に動ける朝野と草影を潰す。朝野には先生、頼みますね」


「……え…僕でいいのかな…」


先生は心配そうな顔をしながらも、了解してくれる。…本人には言わないけど、先生はただの足止めだよ。だって朝野には勝てないでしょうからね


「そして草影には…大道寺とアリスに押さえてもらう。いい?」


「…なんで二人がかりですの?そしたら瞳先輩が手薄に…」


この作戦には大道寺が疑問を投げ掛けてくる。…ただ、これしか手はなさそうなんだ。草影は随分なんでも出来そうだから、二人でも抑えられるか微妙だけどね


「アタシは大丈夫。どうせ阿見津と河内妹はまともには動けないだろ。運動音痴だし。それに河内も無駄に突出はしない。カオルの妹がどう動くか気になるが…これが一番いいと思う」


「なら任せますわ。私とアリスさんでなんとか奏夢を抑えてみせますわ」


「うん!アリス頑張るヨ!」


二人も了解してくれた。よし、後は二人…


「カオルには、私の周りに居てもらおうかな。さすがに一人だと何があるか分からないし」


「分かったよぉ♪」


…眩しい笑顔だ。…ただ、カオルをどこに置いたらいいか分からなかったから、こうした、とは言えないな…


「三笠は…」


「私は桜の妹を狙えばいいんだね?」


「…ご名答。よく分かったね?」


三笠はアタシが考えていたことをズバリ言い当ててきた。…でもなんで?


「ま、相手にとって、私は未知数だけど、怖いのは運動が出来る貴女や大道寺さんでしょ?だから私はノーマークになると思うの。そして、今までの話だと、桜の妹がノーマーク…だったら、私が抑えるしかないでしょ?」


「確かにそうだね…」


とにかくこれで作戦は整った!…よし!


「いくよ、皆!!」


「「おーっ!!」」

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