とある雪の日のおおはしゃぎ
「だーいぶっ♪♪」
「ちょいちょい、桜先輩!?あー…もう…」
とある日の放課後。俺たちは珍しく部室には居なかった。…ここは学校のグラウンド。雪が積もり、真っ白な場所で今日は課外活動…と言うより、遊んでいる。桜先輩は積もった雪山に飛び込み、バタバタしながらニコニコしている。…子供だなぁ…
「よし、一気に建てるぞ!!朝野!手伝え!!」
「アイアイサーッ!!」
時雨先輩と風はかまくら作り…か?なんか雪をハチャメチャに盛ってる。…はえぇ…
「…」
「弓佳先輩?壁はどれくらい作ればよろしくて?」
『多分…沢山?』
「随分アバウトですわね…まぁいいですわ、私は壁を作りますから、弓佳先輩は雪だまを頼みますわね」
『合点』
「普段そんな言葉使わないですわよね!?」
阿見津先輩と憐香は壁と雪だまをせっせと作っている。…雪合戦でもするつもりか?桜先輩、雪ん中でクロールしてるのに?
「…アチッチッ…これが日本のふーぶつしネ?なら準備しなきゃダメヨ…そこの人?どうしたらいいヨ??」
「アリス様、これにフライパンを乗せて下さい。そしてお餅を乗せて火をかければ、いずれお餅が焼けますよ」
「おぉ!アナタすごいネ!…で、どちら様ネ?」
アリスと奏夢さんは餅を焼く準備だ。…今日の部活、本当になにがしたいんだ?それに、俺は何もしなくてもいいのか?なんにも声かからないけど…
「カオルさーん、来ましたーっ!!」
「お姉ちゃん、来たよ」
「あ、来たねぇ♪じゃ、君たちも飛び込みたまえよぉ♪」
「「え」」
さらには蜜柑、コハルもやってきて、桜先輩に付き合って遊び始めた。…なんだなんだ、この勢揃いメンバーは…
「……こんにちわ」
「あ、先生、お疲れっす」
そこにうちの顧問、羽根黒先生がやってくる。…顧問まで来たか…
「……桜さん、こんなに集めてくれたんだ…」
「?先生、今日何やるか知ってるんすか?」
「……今日は、僕も部活動に参加させてもらおうと思ってね…」
「…部活、っすか?なんか皆好き好きな事やってる気がしてならないんすけど…」
「多分、今日は1日遊び倒すお考えだと思われますよ、淳様」
「…奏夢さん」
話の話に奏夢さんが加わる。…常識人との会話は久しぶりだな
「……僕、今年で退職だから…桜さんにお願いしたんだ…」
「はぁ…、ま、桜先輩の突発的な行動にも慣れたんで、別にいいっすけどね…」
「あっちゅーん!!皆~!!集まれぇ~♪♪」
そこで桜先輩の号令がかかる。…長い1日が始まるな…
「……いい思い出作らせてもらうよ」
「どうぞ勝手にして下さいっす」
そのまま全員が集まる。その輪の中心には、いつも通り笑顔ニコニコ桜先輩がいる。…桜先輩は拳を高く突き上げ、宣言した!!
「今日はぁ…遊ぶぞぉっ♪ショー部の勝負、冬編♪始まりぃ!!」
「「おーっ!!」」
こうして、ショー部の勝負が幕を開けた!!
「…ぇ?勝負?」
なんで勝負!?