成長したネ!!エッヘンネ!!
「…でね、数学の真太先生がねぇ♪」
「…はぁ」
『それ、うちのクラスでもあったよ♪あれは変だよねー』
とある日の部室。俺は部室で皆とダベっていた。すると…
「イェス!!アツシ、ここに居たネ!!」
…アリスがやって来た。…何のようだ?
「アリス、何のようだ?」
「アツシ、聞くネ!アリス、日本語うまくなったネ!!分かるネ?」
「…」
正直…分かりにくい。ただ語尾にネがついただけだしなぁ…確かに聞きやすくはなったけど…
「…で、だからどうしたんだ?アリス」
すかさず時雨先輩がアリスに聞く、するとアリスは首をかしげた
「…ん~、別にこれほど大きい事もないネ?アリス、日本語うまくなったネ、嬉しいネ!だからアツシに教えたかったヨ。…いけなかったカ?」
「…あ、いや…悪くはないが…」
時雨先輩が思わず後ずさる。…さすがにあのテンポだとな
「アリスちゃん、でもなんでそんなにしゃべれるようになっちゃったの?」
次は風が話しかけた。風は俺と同じアリスのクラスメイトだ、多分会話になるだろ…
「アリス、大変頑張ったヨ!そしたら、なんかできちゃったネ!!マグレヨ!」
「…ま、まぐれ、じゃないような…」
風までもが苦笑いする。…一応伝わるには伝わるんだが…この絶妙なニアミスはなんなんだ
「…で、アリス。何でわざわざここに来た?別にそれくらいなら教室で言ってくれたら…」
「フッフッフッ…これを見てヨ!!」
アリスは不敵な笑みを浮かべ、俺たちに一枚の紙を見せる。…えーと、『入部届』?…
「「はい?」」
「日本語出来るから、私、サークルやりたいネ!そして、どうせ入るなら知ってる友達居た方がいいヨ?」
「…まぁ、分からなくは無いが…どうします、桜先輩?」
とりあえず桜先輩の方に視線を向けてみると…
「よろこんでだよぉ♪よろしくねぇ、ミルミル?♪」
桜先輩は既にアリスの元に駆け寄り、アリスの手を掴んでいた。アリスは手を握り返し、笑顔で答える
「こちらこそよろしくネ、カオル!」
…仲間が増えましたー
そうして今日も何事も無い日常が過ぎ去っていく…
「淳様。きれいに終わらせるのはズルいかと」
「…」
「逃げないで頂けますか?」