【200文字】二粒の思い
「終了」
父が厨房から言う。
客は五人だった。
家計は火の車を追い越す。
掃除の後、水を二つ注ぎ、父と食べる夕食を待つ。
しかし、今日は一人分だった。
「皿を片付けてからあがってな」
そう言って、父は三千円のバイト代を置く。
「いいよ、今日は二千円で」
と言うが、父は「もらっとけ」と言っただけだった。
自分のコップを見る父。
「それ、帰ったら飲むから」
父は、雨の中へと出ていった。
僕はそのコップに、氷を二粒そっと入れた。
いかがでしたでしょうか?こちらでは初の投稿です。
最初から、200字に挑戦させていただきました。拙い文章ですが、なんとか形にした感じです。
もし偶然にも閲覧されたかたがいましたら、跡を残して頂けると、今後の執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。