表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
STONE LIFE  作者: 緋絽
28/65

3人目 7

「きろ…」

「う…」

強く腹を蹴られた。

「起きろよてめぇ!!」

「う・・・っ!!」

急速に景色が目に映るようになった。

咳込むと口の中に血の味が広がった。

「やっと起きたか」

チッと舌打ちの音がして誰かが俺の髪を掴んで起き上がらせた。

まだ少し視界がぼやける。

「…………っ」

「あぁ?まだ寝ぼけてんのかよ!!」

殴られる。

いってぇな。誰だよお前!!

俺は起きてんだよ前がちょっと見えねーだけだろ。

「ふざ…けん…」

あれ?何か口がうまく動かない。

再び視界がはっきりして男越しにトパーズが倒れているのが見えた。

「!!」

トパーズ!!

「トパー…!!」

「はーい気になるのはわかったけどまずこっちが先だろ」

男に顎を掴まれ顔の向きを変えられた。

「離…!!」

…え…。

体が怒りで戦慄いた。

「あ、やっぱり驚いた?」

…なんで…なんでこいつが…。

「ト…ルコ…ッ」

「よお。セレスタイン(・・・・・・)」

「!!」

強く奥歯を噛みしめる。

「いや…?ジルコン」

ドンと床から氷が出てきてそれに突き飛ばされた。

「ぐ…っ」

手を動かそうとすると後手にされて氷の手錠で縛られていた。

くそ…!!

壁にぶち当たって滑り落ちる。

「まったく馬鹿だよなぁ。サファイヤもラピスラズリもこんな子供(がき)に負けるなんてよぉ」

「……?」

「お遊び半分で手加減すっからだバーカ」

「なんで…お前…Dマスターの名を…」

「あぁ?ここまででまだわかんねぇの?」

───しまった…。最悪の事態だ…。

「ま…さか…」

「そのまさかだ」

ニヤリとトルコ───アンバーが笑った。

「俺がここのDマスターだからだよ」

アンバーが指を曲げて何かを引き寄せた。

「こいつにお前を監視させてたんだ」

「!!」

アンバーが引き寄せたもの───それは氷漬けにされたラリマーだった。

「ラリマー!!」

「おぉ正解!!その通りだ!!これ(・・)にお前の話を録音させたんだよ。よく考えられてるだろ?」

「…ダイヤモンドか…!!」

「せーかぁーい」

十字架を振って答えた。

氷漬けにされたラリマーをアンバーが蹴り倒した。

「こいつらって弱いよなぁ?抗おうとしたくせに俺の命令1つで魔法使えないんだぜ?」

ピクリと眉を動かす。

「違うだろ…!!あいつらは弱いわけじゃない、お前の言葉じゃなくダイヤモンドに逆らえないんだ!!」

それを聞いてアンバーが笑った。

「何がおかしい!!」

こいつ1番腹が立つ。

今までの奴らだって酷かったけど、決して街の民を侮辱することはなかった。

「だから弱いっつってんだよ。俺はダイヤモンドに抗えたぜ」

「だからなんだ!!お前がたまたま抗えただけだろう!!」

アンバーから笑顔が消える。

「ほぉーお…俺の力を疑うか…」

次の瞬間トパーズの真上に巨大な氷が現れて落ちた。

「!!」

トパーズの周りにバリアをはった。

「おぉさすが、2人もDマスターを倒しただけのことはある」

「ふざけんな…!!」

なんとか手錠を溶かして魔力を向けられた。

アンバーが口笛を吹く。

立ち上がって氷を吹き飛ばした。

「そういやあいつら言ってたな。“あいつは最初そうでもないが、ぎりぎりになると妙に魔力が強くなる”って…」

「……………」

「まぁそんなの」

「………っ!?」

───急速に心臓が苦しくなってきた。

「聞いてないか?呪いをかけた奴以外の奴も呪いは使えるんだぜ」

「うぁ…っ」

やばい…!!

「俺は手加減しねぇよ」

痛みさえわからなくなってくる。

───苦しいのか苦しくないのか───。

「ああああああ…っ!!」

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ