帰郷 2
久々にルビーの作ったシチューを四人で食べていた。
「うわー超久々!!」
「久しぶりだからすげぇうまく感じる!!」
「何よ、いつもは不味いみたいじゃない!!」
「誰もそんなこと言ってないだろ」
「でもそんな風に聞こえるもん!!」
「気のせいだって」
「いいえ絶対気のせいじゃない!!」
「だーかーらー!!」
笑いながらルビーをからかうのも久々だ。
「そうだ、師匠にお土産があるんです」
トパーズが情報屋から貰った酒をじいさんに渡した。
「ほーほーうまそうじゃな。どれどれ」
グラスについで一口飲んだ。
「…うんなるほど…」
「1000年くらい前のだからかなり熟してると思うぜ。鮮度は保障しないけど」
「何ぃ!?」
ギャハハハハと笑い転げる。
「飲んだーー!!」
1000年前のかどうかは知らないがそれを信じさせる味だったらしい。
「ジルコン!!すいません今の嘘です、多分」
「多分!?」
「はい…」
さらに笑って腹が痛くなってきたころ目の前に手が伸びてきた。
「?なんだよルビー」
「私には?」
「………ねぇよ」
「えぇ!!なんで!!」
「なんでってお前あれだ…その、こんな若いときからお土産貰えるのはあたりまえだと思っちゃいかんからだ!!」
「何それーー!!」
しまった…。恥ずかしくなってつい…。
心の中で激しく落ち込む。
「お前馬鹿だろ馬鹿だよな」
小声でトパーズが言ってきた。
「言うなよ、泣きたくなるだろ」
ポケットの中の簪を握る。
どうするよこれ!!
トパーズとじいさんが酒に酔って床で眠りこけた後、俺はルビーと食器を片付けていた。
「なーまだ怒ってんのかよー」
「別にっ怒ってないよ!!」
めちゃめちゃ怒ってる…。
あ、そうだ!!今なら渡せるかも!!丁度2人も寝てるし。
「なぁルビー…」
「何!?怒ってないって言ってるでしょ!!」
ピシャーンと食器棚が揺れるほどの勢いで戸を閉めて言った。
…駄目だ…。すげぇ機嫌悪い…。
こうなったら!!
「なぁ明日2人で街行かねぇ?」
「街?なんでよ」
「土産なかったの怒ってんだろ。気に入ったの1個買ってやるよ」
「別に怒ってないけど…。…本当に買ってくれるの?」
「1個だけな」
「金額制限無しで?」
「…っな…しで…っ」
「じゃあ行く!!」
「…OK、明日飯食ったら行こうぜ」
「うん!!」
よかった…。途中で渡せばいいかな…。
ルビーの顔を見るとどことなく嬉しそうで笑ってしまった。
「何?」
「なんでもない」
「えー?」
「お前すっげぇ嬉しそうな顔するのな。そんなに嬉しい?」
「嬉しいよーだ。だってタダで物が手に入るんだもん」
「やっぱり!!そんなことだろうと思ったぜ」
「何よー」
「───…ちぇ…」
2人の会話をトパーズが聞いていた。
強く目を閉じて小さく2人に聞こえないように溜息をついた。
よろしくお願いします!