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STONE LIFE  作者: 緋絽
15/65

2人目 8

「ジルコン!!」

視界の隅に倒れているトパーズとそれを抱えているフローが映る。

何かわめいている。

寒い。体が動かない。

神様、俺はあんたに嫌われてるけど今の間だけ見逃してほしい。

倒れているトパーズを見る。

守らないといけないんだ。

トパーズの為に、自分の為に死ぬわけにはいかないんだ。

視界が黒い霧に覆われた。

守るんだ。

体中に電気が走る。

相変わらず周りは暗いままで何も見えないが誰がどこにいるかはわかった。

あんなに寒かったのに今は体の中で火が燃えているみたいだ。

腕を動かす。

動いた───!!

そういえば昔、じいさんに言われたことがある。

武術の稽古をしていて───。


───── 数年前 ─────

「隙ありっ」

首の後ろに手刀を叩き込まれた。

「でっ」

地面に叩きつけられた。

「ちっくしょー!!なんで俺後ろから攻撃したのにわかるんだよー!!」

「お前は視覚と聴覚に頼りすぎなんじゃ」

「は?どういうこと」

「例えば、お前が目を使えない状況になったとしてその時攻撃されたらどうする」

「............。状況によるけど...。よくわからないからもう少し簡単な例えにしてよ」

じいさんは溜息をつくと俺の後ろに回った。

「さっきのがいい例じゃろう。わしはさっきお前から後ろの攻撃を受けた。その時お前ならどうすると聞いておるのじゃ」

「...闇雲に動き回る」

「馬鹿者!!それでは負けてしまうじゃろうが!!」

「じゃあどうすんだよ」

「───勘じゃよ」

「俺と言ってること変わらねえじゃん」

イラッとして声を尖らせる。

「何を言っとる!!お前の言っとる物とは内容が違うんじゃ!!よいの、よく聞くがよい。勘はなかなか侮れんのじゃ。それこそお前が大会に出て負けた者はその勘を使って戦っていたからお前に勝ったんじゃ。トパーズもよい勘を持っておる」

「おっ俺は!?」

「お前は未知数じゃな。なんせ一度も勘を使って戦ったことがないからの、まぁそれも今からそれを使って戦う稽古をつければ、負けた者達に勝てるかもしれんが」

「!!ど、どうやってするんだ!?」

じいさんがニヤリと笑った。

俺の目に布を巻きつけるとそのまま戦うように言った。

「この能力を何というか教えてやろう。───第六感というのじゃ」


─────今、まさにその状況!!

どうせ見えても幻覚かもしれないし、それならこっちの方が戦いやすい。

え~~っと...。

今右側にフローとトパーズがいて俺の頭の方にラピスラズリがいる。

よし...。

指を鳴らす。

周りが氷で凍った。

「な...」

肘を硬くして凍った茎を粉々に粉砕する。

「これでよし...っ」

ラピスラズリが驚いているのがわかる。

立ち上がってさらに周りの温度を下げた。

肌に痛いほど冷たい風が吹いた。

呼吸が楽になる。

そうか...この寒さで固まって氷の重さに耐えられず宙に浮いていた毒が落ちたんだ...。

バラはもとは自然の植物。

魔力で作り出しても、作り出せる環境は普通に育てる時と変わらない。

───寒い環境では植物は作り出せない。

吐く息が白い。体が凍えている。

なのに体の中は熱い。

「ラピスラズリ...」

「なぜ動ける...?毒が効いているはずじゃ...」

バラを作るために魔力を固めているのがわかる。

そのたんびに魔力に拒否されている。

「ジルコン...」

フローの声が聞こえた。

「待ってろ。今すぐこいつをぶっ倒してお前らを自由にしてやる」

「............っ」

凍った毒が足元で音をたてた。

「...よぉラピスラズリ。お前バラで攻撃するのがお前の能力じゃないよな。この街の名前がファイヤーなんだから、当然火が一番得意なんだろ?」

「...そうよ」

「じゃあ本気出せ。出さないと殺すぞ」

床から氷の柱が何本も突き出て、俺の足元からラピスラズリの足元を這い蹲るように氷が広がった。

ラピスラズリの足から凍っていく。

「死ね」

「~~っくっ...」

ラピスラズリの体から火が吹いて氷を溶かした。

「やれるんじゃん」

「死にかけだったくせによく言う...っ悪いけど私、この力

使うつもりないから...っ!!嫌いなのよ。それに女に手をあげるなんて男として最低じゃない?」

「何を今更」

笑い飛ばしてからラピスラズリを睨む。

「勝負をしかけてきたのはあんただ」

「...そうだったわね」

後ろから風が吹いた。魔力の風だ。

でもそれがただの風だとわかっている。

今俺は目を開けているが目は見えない。

ただし向こうは目が見えないことをしらない。

ラピスラズリが幻覚を見せようとしているのはわかりきっていた。

おそらく俺が風に反応して後ろを向くと予想しているはず。

ということは───前から攻撃がくる。

氷の剣を作って前に伸ばす。

ラピスラズリが俺の剣を使って斬りかかってきていた。

はね飛ばして斬りかかる。

ラピスラズリの呻き声が聞こえた。

「言っただろ。本気出さないと殺すって」

「く...っ」

周りが熱くなった。

「やっとか」

「許さない...死ね...死ね...お前!!」

炎が飛んできた。

氷の結界をはって防ぐ。

「俺はお前を倒してあの男の人達の敵をとる。ラピスラズリ、お前は許されない」

結界をといて氷をぶつけた。

殺気立っているラピスラズリがそれを避けて俺を探した。

俺はラピスラズリの上から氷を落とすと、あいつはまともにくらってよろめいた。

氷で縛って火花を腹にぶち込んだ。

「うぁ...っ!!」

「手加減なしだからな。体動かないだろ」

「な...ぜ...お前...動ける...」

「さぁ」

後ろから襲ってきた炎を凍らせてからラピスラズリの上に落とした。

「才能ってやつだろう」

「............っ」

ラピスラズリがフロー達に向かって炎の矢を撃った。

「!!」

「最後まで...油断しないことね...。私は人を騙すのも得意なのよ...?」

くそ...っ間に合え...っ!!

手を伸ばして魔力を固めて投げる。

やばい...!!間に合わない...!!

「トパーズ!!」

炎の矢が間一髪のところで消え落ちた。

安堵の溜息をついて2人を見る。

トパーズが起き上がって俺を見て笑う。

「セーフ?」

俺も笑った。

「上等!!」

ラピスラズリのする指輪を取った。

「ラピスラズリ、お前の持つDマスターの印を剥奪する」

「あーあ...負けちゃった...」

ラピスラズリは口惜しそうに笑うと溜息をついた。

よろしくお願いします!

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