第22話「陽だまりのティータイム、琥珀色の結び目」
窓から柔らかな日差しが差し込む午後。画面の中のあかりは、いつもの法衣ではなく、淡いベージュのカーディガンを羽織ったリラックスした姿で、視聴者に語りかけていました。
「皆さん、こんにちは。お昼休みが終わって、少し眠たくなってくる時間ですね。今日は特別なおやつを用意したので、のんびりお話ししませんか?」
あかりが楽しそうに持ち上げたのは、ツヤツヤとした琥珀色の焼き色が美しい、結び目のような形の**『プレッツェル』**でした。表面には宝石のように大粒の岩塩がキラキラと輝いています。
「見てください、この可愛らしい形! 腕を組んでいるみたいで、なんだか愛嬌がありますよね。この独特な色は、焼く前に特別な工程を通ることで生まれるんです。オーブンの中で魔法がかかったみたいに、こんなに素敵な琥珀色になるんですよ」
画面の向こう側では、家事の合間に一息つく主婦が、あかりの楽しそうな声に誘われて、自分も用意したおやつを手に取ります。
「プレッツェルって、実は一つのパンで二つの食感が楽しめる欲張りなパンなんです。この細いところは、パキッとしていてスナックみたい。そして、この太いところは、もっちりしていて小麦の優しい甘さがぎゅっと詰まっているんです。……皆さんは、どっちのパートが好きですか?」
あかりは自分のプレッツェルをパキッと軽快な音を立てて割り、本当に美味しそうに一口頬張ります。
「んー! 岩塩の粒がピリッときいて、バターの香りが追いかけてくる……。この絶妙なバランス、最高に幸せな気持ちになれます。お気に入りの紅茶と一緒にいただけば、もう、それだけで特別な午後になりますよね」
コメント欄には、「形が可愛い!」「あかりさん、本当に楽しそう」「今すぐパン屋さんに行きたくなっちゃった」といった温かい言葉が次々と流れていきます。
「ふふ、皆さんのコメントを見ているだけで、私もお腹が空いてきちゃいました。こうして、美味しいパンについておしゃべりできる時間が、私にとって一番の宝物なんです。毎日頑張っている自分に、たまには甘いご褒美をあげてもいいんですよ」
あかりは窓の外を眺めるように目を細め、優しく微笑みました。
「このプレッツェルの結び目みたいに、皆さんとこうして繋がっていられることが、何よりも嬉しいです。……さあ、あともう一口。この香ばしい幸せを、ゆっくり噛み締めてくださいね」
穏やかな音楽と共に、配信は温かな余韻を残して終わりました。 視聴者の心には、琥珀色のパンのような、香ばしくて優しい満足感が静かに広がっていました。




