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変化

作者: Zero

困難なことがあると僕の中に、大きく高い壁が出来た。

僕はそのたびに『頑張れ、大丈夫。』、『僕はまだ頑張れる』って自分に言い聞かせるように唱えながら、壁を壊していった。

でもその壁は、壊すたびに前回よりも少しずつ大きく厚い壁になっていった。


そんなある日、遂に壁を壊せなくなった。壁が厚くなりすぎたのだ。

そこで僕は、今度は上ってこえることにした。

表面はツルツルで上るのはとても大変だった。

それでも僕は、一生懸命にこえ続けた。


でもそんなある日、とうとう壊すことも上ることもできないくらい高く厚い壁となってしまったのだ。

僕にはなすすべがなくなってしまった。

「一緒に乗り越えよう!」

「助けるよ。いつでも頼って。」

などと言ってくれる人はいた。だが僕は頼れなかった。

『頼らなかった』のではなく、『頼れなかった』のだ。


何故、頼れなかったのかって? その理由はとても単純だ。

頼り方なんて、とうの昔にわからなくなってしまったのだ。


今の僕は、高く厚すぎてどうすることもできなくなってしまった壁の前でしゃがみこみ続けている。

頼ることや他者に助けを求める方法もわからず、変わってしまった壁の前にどうすることもできずにずっといるのだ。

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