第11話 ハーランド・マセリの独白!【ハーランド視点】
ベルベッチア君が本当に祝福者になっちゃった!
幼なじみとしてもちろんうれしかったけど、それよりもうれしかったのはその直後、普通なら自分のことで頭がいっぱいになるはずなのに、僕の剣術の腕を信用してボディーガードにならないかと誘ってくれたことだった。
やっぱりベルベッチア君はすごい!
周りがよく見えている!
もしかしたら、僕が落ち込んでいると思ったのかもしれない。
だから、慰める意味も込めてすぐにああ言ってくれたのだろう。
僕はあんまり落ち込んではいなかったけど、あれこそ人の上に立つ者の正しい態度だ!
ベルベッチア君は絶対に将来大物になるだろう。
でも、大物になれば当然敵も増えてくる。
その時に幼なじみとして彼の安全を守る仕事をするのはとても有意義なことだ。
いくらでも貴族の友達を作ることもできたのに平民の僕のことをずっと変わらず幼なじみとして扱ってくれて、今日の誕生日パーティーにまで招待してくれたベルベッチア君のためにぜひやってみたいけど、それはベルベッチア君に甘えていることにならないだろうか?
今の僕の実力じゃ完璧にベルベッチア君のことを守ることはできない。
だから、僕は決めたのだ!
10歳の誕生日が来たら、冒険者となって世界中の地下迷宮を探索すると!
ちゃんと冒険者ギルドに入ってお金を稼いで親に仕送りしながら、自分の剣術の腕を鍛えまくるのだ。
ソロでやってもいいし、パーティーに入れるなら入ってもいい。
とにかく早く冒険者として一人前になって、ベルベッチア君のあの誘いを堂々と受けられる自分になるのだ!
そう決心させてくれたベルベッチア君には感謝しかない!
なぜベルベッチア君のことを愚かだとか怠け者だとか大うつけだとか言う人がいるのか、僕にはずっと理解できなかったけど、ベルベッチア君はわざと周囲にそう思わせることで自分の安全を守っていたのかもしれない。
でも、祝福者に選ばれちゃったベルベッチア君の評価はグングン上昇して、今後は敵もどんどん増えていくに違いない。
だったら、そんなベルベッチア君の一番の味方になるために僕は急いで実力をつけなくては!
待っててね、ベルベッチア君!
君の優しさに報いるために僕は頑張るよ!
感想、評価、ブクマを付けてくださった方々本当にありがとうございますm(_ _)m
ご期待に添えるように全力で大長編目指して頑張ります!!




