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018(ランチタイム)

俺と西園寺は食堂を後にする。次に連れていかれた所は三年生の使ってない教室だ。ここは、ゴールド・メンバーズの作戦会議等が開かれる場所と教えられた。その次に案内されたのが、第4勢力の中枢となる教室。第4勢力はカネを作るのが主な任務。その教室には栄養ドリンク剤を飲みながら、何台もあるパソコンのモニターとにらめっこしてる生徒が数人居た。西園寺の説明によると、この人達は世界中のマーケットで株式のデイトレーダーをやってるそうだ。日本、アメリカ、ヨーロッパ、インド、インドネシアと。取り分は5対5。ゴールド・メンバーズが代々稼いできたプール金を元手にブラック企業並みに寝る間も惜しんで働かされてる。第4勢力に入れば、卒業する頃には数百万円から一千万円近くのカネが稼げるそうだ。何それ! キャプテン・ジャパンより待遇良いじゃん! と思ったら一千万円稼ぐのは選ばれし頂点、第4勢力のリーダーくらいだそうだ。


だいたい横浜陰茎学園の内情を理解した。そろそろ始業時間だ。


「案内は大方終わりです。ご理解頂けたでしょうか?」

「ああ、だいたい分かったよ。ありがとう」

「車の中で話した事、東京犠牲者学園の事を鈴木さんに伝えておきますね」

「頼む」

「では僕はこれで失礼します」

「バイバイ」


俺は、西園寺と別れて自分のクラスの教室へ行く。キンコンカンコン。クラスメートが白い目で俺を…………。見てない!? 俺が教室に入ると、皆が拍手をした。俺はちょっと心が高鳴った。もしかしたら初めての同級生の友達ができるかもと。


ホームルームで周りの同級生が話し掛けてくれる。小学生、中学生の時は友達が居なかった。皆、俺を怖がってた。でもここは不良学園、キャプテン・ジャパンになった俺は英雄視されてる。昨日の乱闘で皆、引いてると思ったけど逆だ。隣の席が山田っていう男子で、最初に話し掛けてくれた。皆と仲良く出来そうだぜ。


ホームルームが終わり、授業開始。授業内容は株式投資についてだ。ここで生徒は、第4勢力に入れる素質があるかどうか見極められるのだろう。皆、教師の言うことをちゃんと聞いている。俺はキャプテン・ジャパンだから真面目に勉強しなくても…………。いや、社会に出てから役に立つかな? やっぱ、ちゃんと授業を受けよう。


ーー午前中の授業が終わった。国語は着いていけるが、数学は解らん。よくダメな教師は、勉強してないと大人になってから恥をかくよと言うが、勉強してても恥はかくだろうし、恥をかかないだけのために何千時間もかけて無駄知識を植え付けられても困るんだけどな。サインコサインタンジェントなんて習って生活で役立つ? 社会や歴史だってしょっちゅう定説が覆る大発見があるのに無駄知識を植え付けられる。


さて、飯の時間だ。食堂に行こ。ってか、皆は行かないのかな? 弁当の奴も居る。せっかく食堂があるのに。隣の席の山田も弁当を出した。


「食堂に行かないの?」

「瀬名君は良いかもしれないけど、ゴールド・メンバーズの正式メンバーになってない一年生は食堂に行くと二年生にシメられるみたいだよ」

「そうなんだ。じゃ、俺は食堂に行くね」

「気を付けてね」


俺は食堂に着く。やはり、鈴木が上座に座ってた。俺がカウンターの列に並ぼうとしたら、皆が避けて横入りさせてくれた。すると食堂のお姉さんが俺に気付いたようだ。


「キャプテン・ジャパン専用特別ランチを用意してあるよ」

「それをくれ」


どんな内容のランチだろう? まあ、常識の範囲内だろうな。出てきたのは、ビーフステーキが二枚も皿に乗ってる。食えない事はない量だが、腹いっぱいになりそう。


「キャプテン・ジャパン、鈴木君が話があるって。行ってあげて」

「分かった」


俺はトレーを持って、鈴木が座ってる食堂の上座に行く。鈴木が手招きをした。


「キャプテン・ジャパン、運転係から聞いたぞ。詳しく教えてもらおうか」

「ああ」


鈴木の隣が空いていた。俺はそこに座る。


「そこは、キャプテン・ジャパン専用の席だ」

「そうなんだ」

「早速だが、東京犠牲者学園が怪しいそうだな。理由は?」

「理由はない、直感だよ。俺は感性で生きてるからな」

「そうか。東京犠牲者学園の噂は俺も聞いたことがある。お前の直感を信じよう」

「第3勢力を送り込むんだろ?」

「そうだ。もう動いてもらってる。第3勢力リーダーは三年生の飛平大谷(とびだいら・だいや)という男で、頼りになるスパイだ」

「野球部か?」

「横浜陰茎学園の野球部は大昔に廃部になってる」

「二刀流が出来そうな名前なのに」

「出来ると出来そうは大きく違うがな。まあ、さっきも言ったが、飛平はスパイとしては一流だ。噂を聞き付けた探偵事務所がスカウトをするために探りを入れに来る事もある」

「本格的だな」

「話は変わるが、バリカンの家にタタキが入ったそうだ」

「タタキって強盗の事か。いくら持ってかれたの?」

「被害はガラスを割られただけ。バリカンは反撃して一人は背骨を複雑骨折、もう一人は両肩を脱臼させ両手の親指を切り落としたそうだ」

「バリカンは逮捕されたのか? そこまでやったら過剰防衛でしょ。サイコパスかよ」

「無罪放免。ゴールド・メンバーズと警察組織の一部は裏で繋がってるんだ」

「運転係の西園寺もそんな事を言ってたな」

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