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ハイブリッド  作者: 天尾 義七
1章 Its no use crying over spilled milk
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5 学校

そして、30分程雑談をしながら、歩いていくと遂に学校へと到着した。

「到着しましたけど、どうやって侵入するんですか」

周りが高い3mくらいの塀で囲まれた警備が厳重な学校を見上げながらお嬢様に問いかけた。

「この日のために色々聞いておいたんだよー」

とお嬢様はポケットから手帳を取り出し、読み上げ始めた。

「警備員の巡回は深夜の2時まで、校舎や体育館等の入口出口には鍵なしで開けたり、壊したりすると警報が鳴って警備員が15分以内に駆けつけてくるってー」

「聞いたって、ハカセにですか」

「そーだよー」

ハカセとは去年まで今日から私とお嬢様が通う中学校に通い、機械いじりが好きで、よく自作のパソコンや小型のドローンを作るのが趣味な人だ。お嬢様の探検という名の暴走に役立つアイテムを開発して、渡している関係で私共々仲良くさせてもらっている。

「確か、お嬢様に渡していたアイテムがお父様の目に留まって、会社の開発部に入社したんでしたっけ」

「本人は通勤が嫌だって言ってパパが用意した土地に家建てて、会議とかはモニター越しにしてるけどねー」

「なんか今時ですね。てっそれよりも、なんでハカセも中学校の警備状況を知っているんですか」

「最低限、自分のいる所がどういう所か気になって調べたんだってー」

「相変わらずの知りたがり中毒ですね」

「とにかく、門のセキュリティはハカセからもらったカードで解除できるから、速く入ろー。そして、6時ぐらいまでは教師も含めて誰も来ないから、外から全部見てみよー、」

「随分と用意周到ですね、それで、校舎の中にはどうやって入ります。そのカードだけだと警備システムを解除できるのは門だけなんですよね。」

「だから、言ったじゃなーい、今回は外から見るだけでいいよー」

「えっ中には侵入しないですか!」

「当り前でしょ、中に無理やり入ったらどうしても痕跡が残っちゃうし、本格的に中を見るのは入学式の後にするよー」

「お嬢様から当り前と言われた、なんか釈然としない」

「ほら、いつまでも話していると時間がなくなっちゃうー」

とお嬢様はそういうと私の腕を掴んで、門にカードを押し当てると扉が開きその隙間に私達は飛び込んだ。


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