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1 悲劇 前半
こんな事が起きるとは想像すらしていなかった、へたり込んだ私の横に腹から血を出している人が倒れており、目の前には真っ赤な刀を奴?は
「楽しいなー楽しいなーこれなら今まで過ごしてきた時間より、もっと楽しく人が切れる」と笑いながらハイテンションに繰り返していた。あまりにも非現実な光景だからだろうか、腕時計が8時を示しているのがはっきりと見えていた。
「手始めにお前を切る精々いい声で鳴いてくれ」
とそんなどうでもいい事を思っていたら、その人物?は持っていた刀を自分の方に滅茶苦茶な軌道で振り下ろして来た。
本当に何故こんな事にと私は現実逃避気味に迫る刃を見ながら、今日起床した時の事を思い出した。