始まり
( `・∀・)ノ
峰一家はいつのまには日本で有名なオカルト研究会になっていた。
非科学を科学で解明させると言い張る者も居れば、まだ明かされていないオカルトを知りたいという者もいる。その峰一家にはクトゥルフ神話の、一つの邪神と神話生物が伝わる。一般には知られていないが。
精神と魂を喰らう邪神と、その手下の神話生物だ。
初代は十代の若さで亡くなった者だ。いや、正確的には森に行き行方不明になった。その後親が男を生み引き継がれたらしい。
十代目の峰一芹華はよくオカルトスポットに行き多くの怪奇現象に会ってきた。初代とこれまでに一番似ている者だ。
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地下にある書斎。
芹華は一冊の本が落ちているのを見つけた。
本には題名が書かれていない、どこにでも売っていそうなノート。
開いてみたのが…間違いだった。適当に開いた。多分十七ページ目だと思う。
「四月。そうだ。新しい子を作ろう。って、ことで」
「芹華ちゃん。峰一の神話生物になってね」
ドアを開く音はない。後ろにいたのは、ロング髪の途中から結んでいる黒髪、黒い目、白黒のシマシマのな長袖のロングスカートにレースの付いたワンピース、そして黒のブーツを履いた___浮いている女の人だった。その浮いている女の人が日記の途中からを読み上げる。
「さすがに驚かないか。ま、いいや。ねえ、芹華ちゃん。今、十六歳なんでしょ?初代と同じだからさ、同じ目に遭ってね」
「状況整理が追いつきません!」
芹華は部屋から声が漏れないように言った。
「初代は、十六歳の時に行方不明になった。でその初代が峰一に伝わる邪神のことで、ある場所に行ったわけで。だから、今、芹華ちゃんは初代と今行方不明になった時の年齢が今の芹華ちゃんはその邪神の手下の神話生物になってもらおうかな、って」
驚かなかった。なぜかはわからなかった。まるで驚かないよう計算されたように。
「…はい。行きます。え、えっと、なんてあなたを呼べば」
「詠音様と呼んでね。一応私は…だから。あと敬語で」
他人に指図されるのが大嫌いな芹華でも詠音に言われためか抵抗を感じない。
「今すぐにでもできるし、いつでもできる。期限は三日以内だからその間になんでもやって桶。一応あれだから、さ、なんか覚えておきたい技とかある?」
「…拷問術です。情報はすぐに引き出したいので」
「オッケー。そんじゃあさ、いつ行く?」
「…朝にお願いします。荷物整理したいので」
「オッケー。そんじゃ朝また」
詠音は少しの風とともに消えてしまった。
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ウンザリした世界。友達なんていない。学校を休んでまでオカルトの研究に没頭させられる。まともに生活することなんてなかった。だから、一般の子が羨ましかった。憎んでいた。いじめられるのもいい加減だった。親が、オカルトを自由に研究させてくれなかった。資料を読み返したいのに取り上げられる。ゆっくりと本を読みたいのにうるさく集中できなかった。
最低限必要な実験道具を詰め込み、衣服を入れた。これでなんとかいい。
夜が明け、朝、約束通り詠音…ではなく、美白で群青のロングヘアの髪に目、そして群青のスカーフのある灰色の長袖ワンピース。そして白いブーツを履いている女性。
「大丈夫だ。すぐに慣れる。あ、私は詠音の…妹の鏡だ。純玲鏡。まあ、詠音とは違って鏡でいい」
「じゃあ、鏡。詠音様は?」
「忙しいみたいだ。じゃ、転移させるぞ」
芹華がいなくなったその部屋に、詠音が入る。
「ふふん。これで第二、七の子はいいね」
「ったく。物好きもほどほどにしろよな」
シリアスになるように頑張ります