表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

そして・・・

 そしてやってきたバイト最終日の24日。

「これで終わりかぁ・・・」

そんなことをつぶやいてしまった。

「え、なにもみじちゃん、俺と会えなくなるから寂しいって?」

「そんなこと言ってません。」

ぺシンッ!

デコピンしてやった。

「いってぇ、地味に痛いよ、もみじちゃん。」

「変なこと言う子にはお仕置きです。

でも、今日が最後なのでそれで許します。」

「これ以上のお仕置きて?!」

「ふふ、秘密。がんばろうね。」

「おう!」


 そして、今日の販売分のケーキを売り終えた。

「蒼さん。ケーキ、完売です。」

「おー、サンキュー。」

「お疲れ―、もみじちゃん。」

ガバッと、後ろから柊木に抱き着かれたのでこけそうになった。

「いきなり抱き着かないでっ!」

そのせいで顔が真っ赤だった。

「へへ、ごめん。」

「いいけど・・・お仕置きっ!」

ぺシンっ!と、今日二発目をくらわした。

「いってぇ、やっぱりいってぇよ。」

涙目で訴えてきた。

「おーい。そこの二人。遊んでないで片付けろー。」

「あれ、蒼さんあれやらないんですか?」

「あ、忘れてた。」

「ねぇ、あれって何?」

「ん?ああ、もみじちゃんの慰め会アーンド感謝会ー。」

「え、そんなのしなくていいっ!」

「おい、紅葉。これは俺らが勝手に決めたことだ。おとなしく慰められて感謝されろ。」

命令口調で蒼さんが言っているところに、柊木が付け足した。

「もみじちゃんさ、最初に会ったとき、泣いてたっしょ?

それに昨日蒼さんが言ってたこともあったしね。」

「あれ、言ったんですか?!蒼さん!」

そういって蒼さんのほうを見ると顔を空に向けていた。

「まあ、いいじゃん。やろっか!クリパ!」

「名前が変わっているけど?!柊木!」

「これは紅葉の慰め会アーンド感謝会という名のクリパだ。」

「もう、蒼さん。なんですかそれ。」

面白すぎて笑っちゃた。


 なんだかんだで今日も終わりが近づいてきた。

「あー、もうこんな時間。」

時計を見たら8時を指していた。

「あ、そうだ。もみじちゃん。はい、これ。」

「俺も、これ。」

柊木がピンクの包装紙に包まれた箱を、蒼さんが黄色の包装紙に包まれた袋を渡してきた。

「え、なんですか、これ?」

「「いいから開けろ/て」」

はもってるし……

まあ、お言葉に甘えて二つの包装紙を開けた。

「わぁ・・・」

ピンクのほうにはクマのチャームがかわいいシルバーのネックレス。

黄色のほうには『M・K』と刻まれたシンプルなブレスレットが入っていた。

「これ、」

「「俺らからのクリスマスプレゼント。」」

まただし。

「あ、りがとう・・・」

泣いちゃうよ、そんなことされたら。

「あとさ、もみじちゃん。伝えたいことがあるんだ。」

「あ、俺もある。」

「ん?なに?」

涙を拭いて顔を上げると二人の真剣な顔があった。

「「俺、もみじちゃん/紅葉のことが好きなんだ。」」

またはもってる。

打ち合わせとかしているの?というくらいに。

「私は・・・」

そうだ、伝えないと私の気持ち……

二人はもりすぎですね。

そしてグダグダ。


けれど、ここまで読んでくださった皆様ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ