クリスマス一週間前
ああ、クリスマスってみんなキラキラするな……
だって、彼氏や彼女と一緒にいてラブラブしたり、友達とワイワイしたり……
楽しそうだなぁ……
そんなことを思いながら
一人イルミネーションできれいに飾られたクリスマスツリーの前にあるベンチに座っていた。
(あーあ、ていうか、私と同い年で彼氏とかできるって逆にすごい……
私もいたけど、今日振られちゃったしなぁ……)
そう。私はクリスマス一週間前の今日振られたのだ。
などと思っていたら私の前に影ができた。
「君、一人?」
急に声をかけられた。まあ、そんなことありえないか。
無視した。
「ねぇ、無視しないでよ、君に話しかけているんだよ、
青いマフラーで黒いジャンバーを着ている女性の君に。」
そんなやつ周りにもいるだろ。
てゆうか、ナンパかそんな言い方。
「君だってばっ!」
急に腕を引っ張られた。
しかも、結構高いヒールを今日は履いているからこけそうになったが大丈夫だった。
「なんですか?ナンパなら他当たってください。」
「いやいや、ナンパとかじゃないよ。いや、ある意味ナンパか・・・」
そんな感じのことを私の腕をつかんでる男性はつぶやいていた。
「あの、すいません。腕、痛いんですけど。」
「ああ、ごめんっ!」
「で、用件はなんですか?」
「あ、そうそう、いきなりでごめんなんだけど・・・ちょっと手伝ってくれない?」
「はぁ?!」
いきなりしゃべりかけられて、腕引っ張られて、訳が分からなかった。
だがしかし、こやつはどこかで見たことあるような気がしたがまあ、いいか。
腕をつかまれたままの私はあるケーキ屋の事務所?にいた。
「あー、ごめんね。こいつがいきなり連れてきちゃって。」
「あ、いえ、いいですよ。」
なんか、このケーキ屋さんの店長らしき人に謝られた。
「おら、てめぇも謝りやがれ。」
といって、先ほどの男性を殴った。グーで。
「っいってぇぇぇぇっ!」
まあ、そりゃあ痛そうだ。
「ってぇ・・・あ、ごめんね。いきなり連れてきちゃって。」
謝るなら、話しかけるな。とか思ったけど改めて謝られると言う気もなくなった。
「いいです。えっと・・・名前・・・」
「あ、ごめんっ!俺は柊木 純。
あそこにいるのは『East Blue』の店長、東河 蒼さん。」
ああ、だからか、ひがしとあおでこの店の名前か、考えてるな……
ていうか、やっぱり店長か。
「私は、櫛原 紅葉。」
「へー、じゃあ、もみじちゃんね。よろしく。俺のことは何て呼んでもいいから。」
「じゃ、柊木で。」
「え、素っ気なくね?!」
「店長さんはなんて呼べばいいですか?」
「おもっきしスルーされた・・・」
「ん、あおでいい。」
「じゃあ、蒼さんでいいですか?。」
「ああ。」
そんな素っ気ない話をしていたら柊木はすねて椅子に座りこんでいた。
「おい、純。なんで此処に連れてきたか言わなくていいのかよ。」
「あ、そうでした。忘れてた。」
あ、なんかウインクした目から星出た。『テヘぺろっ☆』みたいなの。
「あのさ、この店でバイトしてくんない?」
「はぁ?!」
突然思いついたクリスマス恋愛企画
あ、間に合うかな。
とりあえずともここまで読んでくださった皆様ありがとうございました。