第九話
アルフレッド達はゲーセラ村に立ち寄っていた。宮廷魔術師フェリックスからの指示で、ここ最近ゲーセラ村で邪悪な咆哮を聞いたり赤い光の目撃情報が寄せられており、その事件を解明すべくにアルフレッドらに白羽の矢が立ったのだ。フェリックスが言うには、ドラゴンが関わっているかも知れないということだった。
彼らは村人からの情報を収集し、不穏な現象の発生場所や目撃者の証言を集めた。咆哮の音が響いた場所は森の中の特定の地域であり、赤い光の目撃情報もその中心に集まっていることが分かった。
このような現象は通常、ドラゴンの関与を示唆するものであり、フェリックスの予想も的中している可能性が高かった。
アルフレッド達は警戒しながら森の中へと進み、赤い光の導く先へと向かっていく。森の広場に到着した彼らが目にした光景は、まさに彼らの予想通りであった。広場の中央には巨大なドラゴンが姿を現し、赤い光を放って威圧感と恐怖が辺りに漂っていた。
アルフレッド達は森の中を進み、広場に到着した時、彼らが目にした光景は驚くべきものであった。驚くべきことに、ドラゴンを囲むようにセイセス=セイセスの魔導士たちが立っていた。
彼らは邪悪な魔法を使い、ドラゴンの意思を操ろうとしている様子であった。魔法の力がドラゴンに注がれ、その眼光には異様な輝きが宿っていた。アルフレッド達はこの状況を目の当たりにし、即座に行動を起こす決意を固めた。
「俺たちはドラゴンを止めなければならない」とアルフレッドが固く言い切った。「彼らの魔法が成功すれば、ドラゴンは暴走してしまう」
アンジェリアは集中力を高め、魔法の力を準備した。彼女は空からのサンダーボルトを的確に放つことで魔導士たちを制圧しようと計画した。ライオネルは剣を手にし、アルフレッドと共にドラゴンへの攻撃に備えた。
マーガレットはアンジェリアと共に仲間たちにバフ効果をかけておくと、弓矢を形どる光を作りだし、的確な射撃の準備を整えた。彼女の光の矢は強力で命中精度も高く、敵にとって大きな脅威となる。
アルフレッドは仲間たちと目配せをし、戦略を確認した。
「まずは魔導士を仕留める。どうやらドラゴンは魔導士たちによって動きを拘束されているようだ」
「で、ドラゴンはどうする」ライオネルが言うと、アルフレッドは答えた。
「戦いになれば制圧するしかないだろう」
そこでアンジェリアが口を開いた。
「ドラゴンには死んでもらうしかないわね。気の毒だけど」
マーガレットは頷いた。
「そうですね……周辺への被害が出る前に討伐するべきでしょうから」
彼らはドラゴンと魔導士たちに立ち向かう覚悟を持ち、全力で戦いに挑むことを決めた。
「よし、行くぞ」
アルフレッド達は固い意志を胸に秘め、敵に立ち向かった。アンジェリアの手元に集まった雷のエネルギーが一つになり、広場に突如として閃光が走り抜けた。サンダーボルトが魔導士たちを直撃し、彼らは強力な衝撃に吹き飛ばされて倒れた。
一方、ライオネルとアルフレッドは一緒に前進し、剣を振るって魔導士たちに斬り込んでいく。鋼鉄が鮮やかに閃き、敵の身体は切り裂かれて血しぶきが舞い上がった。彼らは迅速かつ正確な攻撃を繰り出し、魔導士たちを次々と倒していく。
マーガレットは的確な射撃でセイセス=セイセスの魔導士たちを撃ち抜いていく。彼女の矢は空中を舞い、的確に敵を貫く。彼らの魔法の盾はマーガレットの矢の前では無力で、魔導士たちは次々と倒れていった。彼女の光の矢は瞬く間に敵の数を減らしていった。
戦闘は激しさを増し、広場は流血と混沌の場と化していく。アルフレッド達はドラゴンの存在を感じながらも、目の前の敵に集中して戦った。彼らの連携と勇気によって、魔導士たちは次第に押し込まれていく。
だが、不意を突かれたとはいえ数で勝るセイセス=セイセスの魔導士たちは態勢を立て直して反撃を開始した。彼らは広場の隅々まで広がり、魔法の力を結集させて攻撃してくる。闇の球体が飛び交い、炎の渦が広場を覆い尽くした。
アルフレッドは危機感を抱きながら、仲間たちに声をかける。「再度集中攻撃で一気に制圧しよう! アンジェリア、雷魔法で魔導士たちを混乱させてくれ!」
アンジェリアは力強く頷き、手元の魔力を高めた。彼女の魔法は今度は広範囲をカバーし、雷の光が天空を貫いた。猛烈な雷撃が広場中に降り注ぎ、魔導士たちは混乱し、一時的に行動を止めた。
その隙に、ライオネルとアルフレッドが前線に立ち、再び剣を振るう。彼らの攻撃は精密で狙いを定めており、魔導士たちを切り捨てていく。魔導士たちは身を守る魔法の盾を張ったが、アルフレッドとライオネルの魔剣のパワーによって次々と盾が破られ、敵は倒れていった。
マーガレットは再び光の矢を放ち、魔導士たちを射抜いていく。彼女の矢は的確に命中し、魔導士たちは一瞬で倒れてしまう。彼女の的確な射撃は仲間たちの身を守りながら、敵を一掃していく。
激しい戦闘が続くが、アルフレッド達はスタミナをポーションで回復しつつ敵に立ち向かった。彼らは絶え間ない攻撃を繰り返して魔導士たちを圧倒していった。血しぶきが舞い、轟音が広場に響き渡る。
しかし、セイセス=セイセスの魔導士たちはまだ残っており、彼らの反撃も激しさを増した。アルフレッド達は息を詰め、困難に立ち向かっていく。魔導士たちが強い抵抗を見せる中、冒険者たちは絶え間ない攻撃と防御を繰り返し、着実に敵を葬り去っていく。
アンジェリアは新たな魔法を編み出し、周囲の魔力を操る。彼女の手元から炎と氷の融合した強力な嵐が巻き起こり、魔導士たちに襲いかかった。炎と氷の矢が飛び交い、敵を一掃する一方で、彼女は仲間たちをサポートし続けた。
ライオネルとアルフレッドは共に剣を振るい、敵をまた一人、また一人と斬り伏せていく。体術の妙と剣技の研ぎ澄まされた技巧により、魔導士たちは次々と敗れていった。
マーガレットは光の矢を操り、敵を正確に射抜いていく。彼女の矢は魔導士たちの強力な防御を貫き、命中する度に敵の数を減らしていった。彼女の的確な射撃は戦局を有利に導いていく。
激しい戦いは時間と共に長引いた。アルフレッド達は疲れを感じながらも、決して立ち止まることはなかった。彼らは団結力と勇気を持ちながら、魔導士たちに立ち向かった。
そして、ついにセイセス=セイセスの魔導士たちの数は減り、抵抗も弱まっていく。アルフレッドは一瞬の隙を見つけ、仲間たちに合図を送る。「最後の一押しをする時だ!」
仲間たちはアルフレッドの声に応え、全力で最後の攻撃を仕掛ける。アンジェリアの魔力が更に増幅し、爆風と共に魔導士たちを一掃した。ライオネルとアルフレッドは水晶玉から魔法を生み出し、自身の魔剣に魔法を宿すと、それを解放した。彼らの魔剣から放たれた魔法の光が空を切り裂き、敵を次々と討ち倒していった。そのパワーは魔導士たちを追い詰めた。マーガレットは光の矢を射出し続け、敵の動きを制限した。彼女の的確な射撃によって、魔導士たちは傷つき、その戦意を喪失していく。アンジェリアは魔法の力を更に高め、広場全体に魔力の嵐を巻き起こした。炎が燃え盛り、氷が凍てつき、雷が轟いた。魔導士たちはその力の前に無力化され、混乱と恐怖に包まれた。
戦いの末に、セイセス=セイセスの魔導士たちはついに全滅した。広場には倒れた敵の姿が散らばり、戦いの痕跡が残されている。アルフレッドと仲間たちは一息つき、互いに背を預け合いながら、戦いの結果に安堵の表情を浮かべた。
しかし、彼らの目の前にはまだ最大の敵、ドラゴンが立ちはだかっている。
アルフレッド達は息を整えながらドラゴンの周りに集まった。ドラゴンは傷つきながらも息を荒くしていたが、その目には感謝の光が宿っていた。
「ありがとう、勇者たちよ」とドラゴンは低く言った。「私は古竜ハル=ジャ。私はセイセス=セイセスの魔導士によって支配されていた。君たちの勇気と力で解放されたことに感謝している」
アルフレッドらは驚いたが、彼は言った。「私たち冒険者はザカリー・グラッドストンやセイセス=セイセスからこの世界を守るために戦っています。あなたの解放はその一環です」
ドラゴンは優しく言った。「私の力を借りることができるなら、君たちの旅路に協力しよう。私は古代の知識と力を持っており、王国の脅威を排除するために役立つことができるだろう」
アルフレッド達はドラゴンの提案に感謝し、彼との協力を受け入れた。
ドラゴンは古代の秘術やドラゴンの力に関する知識をアルフレッド達に伝えた。彼らはドラゴンの指導のもと、魔法の修行や戦闘技術の鍛錬を行った。アルフレッドとライオネルは竜騎士の力を身につけ、アンジェリアとマーガレットはドラゴンマジックを習得した。ドラゴンの存在がアルフレッド達に新たな勇気と希望を与え、彼らは力強く前進する決意を固めた。
「ハル=ジャ、あなたはこれからどうするつもりなの」
アンジェリアの問いに、古竜は吐息した。
「この大陸は危険だ。どこか世界に私が落ち着ける場所を探そうと思う」
「そう……じゃあ行ってしまうのね」
すると、ハル=ジャは念を込め、空中に光輝く小さな宝石を召喚した。その宝石をアンジェリアが受け取った。
「それはドラゴンストーン。それに意思を込めれば私の意識と繋がることが出来る。もしも私を呼びたければ、その石を使うといいだろう」
「ハル=ジャ……ありがとう」
アンジェリアはドラゴンストーンを胸に抱いた。
「それではさらばだ勇者たちよ。闇の勢力との戦いに勝利することを願っている」
そう言うと、ハル=ジャは羽ばたき、空へと舞い上がり、あっという間に小さくなっていった。
「行っちまったな」
ライオネルが手をかざすと、マーガレットは微笑んでいた。
「善良なドラゴンですね。知性も高い。古竜とは驚きました」
そうして、戦いは終わった。セイセス=セイセスの邪悪な企みを打ち破った冒険者たちは水晶玉で一連の事態をフェリックスに伝えると、ゲーセラ村へ戻り、酒場で祝杯を挙げるのだった。




