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あなたが魔法の異世界をおくる。  作者: 島野虎太郎
セカンドライフ
6/18

data5.邂逅

はい、私です。

言い訳しても無駄ですね。…すいませんでしたァァァッツ!

いやぁ…ゲームって怖いですね。では5話、始まります。

あらすじ

 前回ガードンの武具屋に行った後、ギルドへと向かった樹理とリノハ。そしてギルドで謎のスキルが判明した樹理はギルドの奥へと入っていくことになった。


 廊下にはコツコツと静かに足音だけが響いている。

やけに長い廊下には、いくらか扉が見える。


樹理「なぁ…これってやっぱ凄いのか?」


リノハ「当たり前じゃないですか。名誉ですよ?これ。だって世界に名が広まるみたいなものですし。」


「え゛マジ?」とガラガラ声を出してしまう。まさにノーベル賞だ。


リノハ「はい、私も載ったことがありますよ…ん?あ、そうだ!思い出しました。樹理さんのように…えっと、かんじ…でしたっけ、みたいなスキルが載っていた気がします。確か…読み方はカジバノバカジカラ…でしたかね。」


樹理「(カジバノバカジカラ…"火事場の馬鹿力"ってことか…もしやあるかもな…。この世界には俺と同じ…転生者のようなものがいるのかもしれない…。まだこの世界を知らないから確定はできないな…。)」


リノハ「確かそのスキルの所有者はカ――――」


受付嬢「着きました。どうぞお入りください。」


樹理「あ、はい。」


 話を遮られたが、それは後でいいだろう。

金色の装飾のついた重い扉を開けると、そこには白髪の男性がいた。


???「…やぁ、こんにちは。僕から名乗らせてもらうよ…ギルドマスターのラネルトだ。リノハ君は久しぶりだね。」


 話し方から、落ち着いている人なのが見て取れる。

白髪の長髪、ギルドの紋様を胸に携えて座り込んでいる。


リノハ「お久しぶりです。ラネルト先生。」


樹理「(……え?先生…?)」


ラネルト「…そして君は初めてかな?」


樹理「あ、はい。僕は高野樹理といいます。」


ラネルト「ジュリ君か…珍しいがいい名前だね。うん…そうだ、まずは本題だね。ジュリ君のスキルの事だが、新しいスキルが発見されたということだけど…。」


 そう言いながら立ち上がり、こちらから見て左手にある本棚から一冊の本を出し、再び座り込む。

 ラネルトさんは素早く辞書のような本を開いていく。


樹理「(早い…引き慣れているな。相当読み込んでいるのだろうか…。)」


ラネルト「君は初めてだし、まだスキルは詳しく知らないだろう。リノハ君、解説してくれ。」


リノハ「えっ?…いや、何でですか、ラネルト先生説明してくださいよ。」


 そんな会話がされているが、自分にとってはよく分からない話に置いて行かれている。

樹理「え、先生って?」


リノハ「あ、言ってませんでしたっけ。ラネルト先生は私の師匠ですよ?」


樹理「えっ!?師匠!?え!!??」

 口を空けて驚く。まさかここまで早く会うとは思わず呆気に取られた。


ラネルト「そうだよ、リノハ君は僕の弟子さ。」


樹理「へ〜…そうなのか…。(唖然)」

 あの教えを説いていたのはこの人だったのか…と関心していた。


リノハ「それはそうと、とりあえずスキルの解説しますよ。」


──楽しい!!スキル解説!!──


リノハ「これからスキル解説をします。」


樹理「うぇ~い!(適当)」

 よく分からない流れとよく分からないノリ。こんなもんでいいのだ。


リノハ「スキルはいわば個性です!人によって持つ個性も違います。そのスキルですが、色んなものがあります。例えば樹理さんの『ニゲアシ』はその人の素早さが逃げるときだけ約1.5倍になります。また、スキルにも発動のための条件もあります。気をつけましょう!」


樹理「へぇ…なるほど。」 

 タメになる解説だ。


ラネルト「ありがとうリノハ君…というわけで、まずは君の新しいと思われるスキルを教えてもらおう。」


樹理「分かりました。僕のスキルは…」


 と言いながら視界の右上をスライドして確認してみる。


樹理「『完全記憶能力』『完全記憶処理能力』『スキル想像』…ん?え?」


 ふとその中に異常を感じて、目を見開く。

リノハ「どうしました…ってこれ…。」


 リノハが覗き込んだそこには、何故か新しいスキルがあった。


『寢ョ嚠ネソ祢瓠』


 いや、スキルと言うには不可解な文字化けがあった。


リノハ「スキルが増えてる…?」


ラネルト「何…!?…とりあえず今伝えてくれたスキルは初のスキルだ。君のステータス欄をよく見せてくれ。」


樹理「わ、わかりました。」 


ラネルトさんは焦った顔で僕のスキルを確認する。


ラネルト「どういうことだ…?…スキル鑑定の後に新たなスキルだと…?これは...ョ...ネソ…?とりあえず、今回出たスキルは能力が分かり次第教えてくれ。今回はありがとう。」


樹理「えぇ…分かりました。あ、ありがとうございました。」


こうして俺たちはこの部屋を後にした。


─────


ギルドのメインルー厶に戻ると、近くにあった椅子に腰掛けた。


リノハ「…ラネルト先生が普通あそこまで焦る姿は見たことなかったです…。やっぱり樹理さんのスキルは何かがおかしいんですかね…。」


樹理「うん、みたいだね…というか自分もよくわからないだけれど。」


リノハ「そうですよねぇ...。」


 そんな話をしていると、ふと横から受付嬢が「あのー、すみません、お客様。ギルドカードは受け取りましたか?」と話しかけてくれた。


樹理「あ、すいません。まだ貰ってなくて...。」


受付嬢「やはりそうでしたか!ではこちらをどうぞ!」

 そう言って手元からギルドカードを渡された。本人かを識別する指名や番号が書いてあり、さながら保険証のようだった!

樹理「ありがとうございます!」


リノハ「あ、そうです!樹理さん、クエストやりましょうよ。ランク上げもありますし。」


樹理「ああ、ランクがあるんでしたっけ。」


リノハ「はい、H〜Sまであるんですよ。私はBですけど。」

 なぜか横目でチラチラ見られた気がする。


樹理「へ〜、俺はH…え?もしかして高くないですかそれ。」


リノハ「フッフーン!高いんですよ。凄いですよね!」


*リノハは じまんげ そうだ!


リノハ「ま、それはそうとして、時間に余裕はありますし、早速クエスト、行きましょう!」


 僕らはカウンター横のクエスト内容が書いてある掲示板を覗いた。

 クエスト…と言っても、大したことはなかった。ルフル草というキズぐすりになる元の草を取ったり、ウズリという鳥の大きさが鶏程度の卵の納品だったり、スライム討伐と片手間で出来るようなものだった……。


─────


街に戻り、ギルドの中にて…。


受付嬢「クエストは完了です!ありがとうございました!」


 体を背伸びさせる。

樹理「苦戦するかと思ったけど意外と簡単だったな〜。


リノハ「まぁ、このランクのクエストは冒険者の基本的なことを学ぶためでもありますからね。簡単なものが多いんですよ。」


樹理「へぇ〜...。あれ、確か昇格試験というのもあるんでしたっけ?」


リノハ「はい、ある程度クエストの回数をこなし、規定回数に達することで、昇格試験を受けられます。監督官の元、試験の内容が出され、それに合格することでランクが上がっていくんですよ。まぁ、今のランクの基準より高いモンスターを倒したら上がることもありますがね。」


樹理「なるほど、それでどうやって受けるんだ?」


リノハ「ええと、もうクエストの回数は足りてるはずなので…確か受付の人に言えば受けれますよ。えっと…あ!次の試験は【5がつ32にち】ですよ。」


──────は?


樹理「今リノハなんて言ったんだ?」

 困惑の表情を浮かべたまま質問する。


リノハ「え?だから次は5月32日ですけど…?」


樹理「…なぁ、カレンダーってあるか?」


リノハ「あそこですが…何がありますか?」

 足早に見に行くと、そこには5月にないはずの32日があった。そしてやはり平仮名ばかりだ。


樹理「...!今日は何日だ?」


 カウンターには【5がつ30にち】とある。


樹理「(似ている…といえばいいのか?確かに日付も地球にもある。この世界といえばいいのか。日付がある…が、地球と違い5月に32日がある……⁉2月に30日…12月が29日まで…!やっぱりこの世界(仮)は地球と違うと考えたほうがいいのか…。この世界では太陽暦と太陰暦に近いものがある考えるべきか…。)」


リノハ「樹理さん?」


 気づけば横にいたリノハに驚いた。

樹理「ヘアッ!?えっええ?ななにリノハ?」


リノハ「え、いや、なにか考え事をしてたみたいでちょっと聞いただけですが、取り敢えず受けますか?試験。」


樹理「…もちろん、受けるよ。受けなきゃ、リノハについてきた意味ないからね!」


リノハ「そうですか!じゃあ伝えておいて、もう今日は暗いですし、宿に戻りましょうか。」


─────


その翌日、僕はというと…


樹理「ドゴル!」


 目の前に展開された魔法陣から土の壁が広がる。


リノハ「お~!凄いですね。」


 近くの森で特訓をしていた。流石に何もなしで挑むほど馬鹿ではない。そして何よりだが、魔法を出せている事実に興奮が止まらない。


樹理「ドゴルはこれか…じゃあ次はウッドだ…よし!ウッド!」

 目の前の地面に展開された魔法陣からどんどん木が生えてくる


樹理「えっ?ちょっまってはやいってこれっ。ヤベッ転ぶっ…うわぁぁぁあ。」


 思いっきり後頭部から転ぶ…と、思ったら、地面と寸前のところで止まる。まるで見た目はマト◯ックス

の避けるシーンだ。


樹理「………あれ?転んでない?」


リノハ「当たり前ですよ。だって『バランス』のスキルがあるんですから。」


樹理「あ、そうかなるほど…バランスってそういうことなのか…。」


樹理「(……でもまだスキルに謎がある…完全記憶能力・処理能力、ギフテッド、スキル想像……リノハに聞いてみたけど、『分からない』だし…。未知のスキル、宝の持ち腐れみたいなものだけど…ま、分からないなら仕方ないよな…。)」


樹理「よし、わかるスキルと呪文試すしかないか!リノハ!次やるぞ!」


リノハ「は~い、頑張ってください!」

 そう笑顔で見つめるリノハのカバンはやけにパンパンであった。


─────


翌日、僕らは第3試験場にいた。

ここランドルグのギルド本部には1〜4の試験場がある。第4試験場はその中でも一番大きな試験場で、高ランクの試験などの様々なことに使われている。

第3試験場は土の地面に、縦に人三人分程度の壁の上に観覧席のようなもの、上は吹き抜けになっている。


樹理「ついに試験か…緊張してきたな…。」


リノハ「そんな気にすることないですよ。頑張ってください!」


樹理「…そうだな!よし、頑張ろう!」


???「お!アンタも試験か?」


話しかけてきたのは僕より背の少し高いぐらいの男。明るい赤髪でスカーフを腕に巻いた爽やかナイスガイみたいな男だった。


樹理「あ、はい。僕は高野樹理って言いますが、あなたの名前は?」


ラッド「俺か!俺の名前はラッド、トロガナル・ラッドだ。よろしく。」


樹理「よろしくお願いします。ラッドさん。……他にも多くいますね。」


ラッド「……そうだな。ジュリ…だったか。早速だが…今回の試験は不運かもしれないな。」


樹理「え?…どうしてですか?何かあるんですk」


???「やぁやぁやぁ!みんな、意気込んでるね、新人冒険者君達。さっそくだが、今回試験管を務めさせてもらう、リナァード・サラムだ。よろしく!」


 目の前に現れたのは女性。おかしいようなところは見受けられない。が、周りの反応はその異常さを際立てている。


「...あれって本物のサラム?」

「おいおい、何でいるんだ!?」


 リノハも唖然とした顔でその人を見つめる。


樹理「リノハ、あの人は何なんだ!」

 

 そう質問すると、リノハは深刻な顔をして口を開いた。


リノハ「樹理さん、あの人は国公騎士の一人、そして……










ギルドの副幹部…実力はSランク並の実力者です。」

読んでいただきありがとうございます!

次もいつになるかは保証はできませんが頑張ります。

感想や評価をいただけると嬉しいです!

ではまた次の話で会いましょう!グッバイ!!

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