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おもち
臼に炊いた米を入れ、杵で叩く。
ペッタンペッタンと餅が伸びる音がする。
しかし、本当に魔法は便利だ。1人でも餅をこねられるのだから。おいそこ!寂しそうとか言わない!
なぁに、醤油もきな粉もある。大豆様々だよなぁ、なんて思いながら。まだまだ餅をつく。
ペッタンペッタン
ペッタンペッタン
ペッタンペッタン
ペッタンペッタン」
「ペッタンペッタン」
...あれ?おかしいなぁ。何か音が声になってきてるぞぉ?
「何をしてるのかと思ったけど、そのチーズみたいなの、何?」
ああ、これは『モチ』って言うんだ。あっちじゃ、年明けに『オゾウニ』っていう煮物や、焼いたりとかして食べるんだよ。
「へぇ〜、面白いね。もしかして皆んなを呼んだのはこのためかい?」
うん、集まる機会も少ないし、良いかなって。
「うん名案。じゃ、私もあっちで待ってるね?」
りょーかい。楽しみにしてて。
「もちろん!また後で!樹理君!」
また、あとで。