表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~  作者: KEY-STU
第一部 三章 苦痛の葬送曲(レクイエム)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

497/2052

497.ハッピーグッドイーブル

本日1回目の投稿です。

 翌日の昼下がり、幸福寺門横の駐車場に一トンの幌トラックが入って来てエンジンを止めた。

 田舎の特権、馬鹿みたいに広い駐車場は参拝客が乗り付けたマイカーで混雑していたが、運よく駐車スペースが空いていた様である。


「うわぁ、凄いな! 大盛況じゃないか! ね、悠亜?」


「流石はハッピーグッドイーブルさんのお寺ね! みんなに愛されてるんだわ! なんか私も嬉しいよ、(あきら)


 運転して来た男性が感心した様に言い、助手席から降りて来た可愛らしい女性が嬉しそうな声を上げた。


 ここに善悪と趣味を同じくする同好の士がいたならば軽くパニックを起こしていたかもしれない。

 なぜなら助手席から降りて来た女性の名は『吹木(ふいぎ)悠亜(ゆあ)』。

 人気実力ともに日本トップクラスのフィギュア原型作家、所謂(いわゆる)業界内のカリスマだったからである。


 幸い参拝客には見咎(みとが)められていない様である。

 マスクと合わせた大き目のセレブっぽいサングラスが功を奏したのかもしれない。


 ホッとした感じで荷台から巨大な荷物を取り出した二人は、幸福寺の山門を潜り、本堂を目指して歩き出すのである。

 恐らく手にした荷物、善悪が特注したフィギュアが、庫裏(くり)の方の玄関を通れないと判断したからであろう。


 昭と呼ばれた運転手だった男性、フィギュア販売会社のお客様窓口担当の役員である『結城(ゆうき)(あきら)』は開け広げられた本堂の中を覗き込んだが、そこでは法衣に身を包んだ中年男性と、見た事も無い程大きな中年女性、巨漢で色白なこちらも法衣を来た男前、可愛らしいフランス人っぽい大きなリボンを付けた幼女の四人が喧々諤々(けんけんがくがく)ディスカッションの真っ只中であった。


「え、じゃあ本当にイストモスやらないのか? んじゃあ我の祭りは? どうするんだ、善悪?」


「んだから、復活していないのでござるって言ってるでござろ、(すた)れたのでござるよ、廃れたの…… もうポセイドンなんか信仰の対象じゃないんじゃないの?」


「ええ、アスタショック!」


「ねえコユキ姉上、(わらわ)のは? 兄上達のオリンピックとネメアーを真似て始めさせた女性の運動大祭ヘーライアは残っているよね? 当然!」


「うーん、ガッカリさせちゃうけどね、そっちもやっていないと思うわよん、だって去年見たでしょ? 今はオリンピアに女性も一杯出ていたでしょう? 必要無くなっちゃったんじゃないかなぁ?」


「えええ、バアルショック……」


「んでも代わりに冬のオリンピックやったじゃないの! それにもう二年待てばフランスでオリンピックやるからさ! それまでMVPの彼でも見て楽しみましょうよ!」


「うーん、こないだまでやっていた冬の奴か…… なんか芸術的な競技が多くてピューティア祭りっぽかったんだよなぁ~、ん? って事は我やバアルへの信仰よりまさかあの馬鹿、アヴァドンへの信仰の方が残っているって事? んな馬鹿な! 有り得んだろう?」


「妾よりあの馬鹿が…… バアル超ショック……」


「んまあ、二人とも配下の悪魔達からは慕われてるんだから良いんじゃないのん、兎に角、今現在でも執り行われているのはアタシ達が主神であるオリンピアンだけなんだから仕方が無いでしょう? なははは、優越感だわっ!」


「流石は善悪様とコユキ様です、モヌ、ま、マラナ・タ!」


 四人の横に立っていた大男の小坊主が嬉しそうに叫んだところで結城(ゆうき)(あきら)は本堂の中に声を掛けた。


「あのー、結城と申しますが、その声、幸福善悪さんですよね?」


 声を掛けられた善悪はビックリ仰天と言った風な表情を浮かべて結城昭に答えた。


「えっ? ゆ、結城氏! み、自ら届けてくれたのでござるかぁ? そ、そんなぁ~、忙しいのではござらぬか~?」


「えへへへ、何て言うんですかね、サプライズとか、そういう感じで来てみたんですけど~、えへへ、それに善悪さんに直接会って相談したい事? ご報告したい事が約二点有った物ですからぁ~、えへへ」


「そ、相談? で、ござるかぁ? 何でござろ? 取り敢えず入っておくれぇ! ささ、どうぞどうぞ、インヴィディアぁ! お茶をお持ちしてぇ! でござるぅ!」


「はぁーい」


 庫裏(くり)からインヴィディアの声が響く中、結城昭と横に立っている可愛らしい女性が本堂の(たた)きで靴を脱いで、両手で大事そうに抱えた荷物と一緒に小上がりからいそいそと上がって来たのであった。

 二人揃ってちょこんと正座した上で善悪に向かって頭を下げたのである。

 善悪は言うのであった。


「ね、ねえ、結城氏ぃ、こ、この可愛らしい女性って、ぼ、僕チンの記憶によれば、ま、まさか、あの人なのでは?」


 結城昭は答える。


「は、はい…… なんかお恥ずかしいのですが…… お察しの通り、彼女は吹木(ふいぎ)悠亜(ゆあ)ですっ! 善悪さんありがとう! 貴方のお陰で、えっと、僕たち結婚する事になりましたぁっ!」


「えええええっ! ええ、マジでぇ?」


「「はいっ! マジですっ!」」


 何やら急転直下のようだ、取り敢えず観察してみる事にしようか。

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


Copyright(C)2019-KEY-STU

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=140564926&size=200



fw2razgu4upfkla8gpm8kotvd1hy_1365_xc_ir_92ne.jpg
にくい、あんちきしょう…… ~食パンダッシュから始まる運命の恋~ は↑からどうぞ



eitdl1qu6rl9dw0pdminguyym7no_l63_h3_7h_23ex.jpg
3人共同制作の現場 小説創作の日常を描いた四コマ漫画 は↑からどうぞ



l7mi5f3nm5azilxhlieiu3mheqw_qn1_1kv_147_p1vu.jpg
侯爵令嬢、冒険者になる は↑からどうぞ
~王太子との婚約を一方的に破棄された令嬢はセカンドキャリアに冒険者を選ぶようです~ 



jvan90b61gbv4l7x89nz3akjuj8_op1_1hc_u0_dhig.jpg
見つからない場所 初挑戦したホラー短編 は↑からどうぞ



異世界転生モノ 短編です
8agz2quq44jc8ccv720aga36ljo7_c1g_xc_ir_97jo.jpg
【挿絵あり】脇役だって主役です ~転生を繰り返したサブキャストは結末を知りたい~ は↑からどうぞ



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
[良い点] あっ、結城さん、まじでおめでとうございます。まるで本当の友人のように私も嬉しいです。心の底から祝福いたします。正直、ちょっとオタッキーな関連のお二人なので、親近感が私もあるせいでしょうか。…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ