表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~  作者: KEY-STU
第一部 二章 暴虐の狂詩曲(ラプソディー)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

473/2045

473.ルール

本日3回目の投稿です。

1回目は『471.同一の魔力紋』ですので、

まだお読みでない方はそちらからお読み下さいませ。

 何だろうか、お腹が空いていたコユキはちょっとイライラしてしまった様である。

 それとも優秀な部下を持っているアスタロトやバアルが羨ましくなってしまったのだろうか?


 ジーっとスプラタ・マンユの面々の顔を見渡して、数秒置いてから問いかけるのであった。


「ねえ、皆? アタシが今何を考えているか分かるよね?」


 オルクスが即答。


「タベモノ、ノ、コト、ダヨ、ネ」


 コユキが答えた。


「ち、違うわよっ! 確かにお腹は空いてるけどさっ! それじゃなくて、ね、アリシアさんとさ、ラーシュさん? その二人の『永久死体』だっけか…… そこに意識を集中していたと思うんだけど、どうよ? 皆どんな気分なのぉ?」


「我は嘘だと思うが」


「拙者もでござる」


「むむ、酷いじゃない、コユキショックッ! よ…… んでも真面目な話、アリシアさんとラーシュさんが魂魄と融合したら復活、つまり生き返ってたりするのよね? そしたらアタシとか善悪はどうなるんだろう? 普通の聖女と聖戦士に戻りまっすぅ! 的な感じになるのかな? どう思う?」


 アスタロトが首を傾げて答えた。


「ふむ、恐らくそのまま真なる聖女と聖魔騎士を続ける事になるんじゃないか? コユキも善悪も我のボシェット城に来た時に比べると、聖魔力の量だけ見ても数倍になってるんじゃないか? もう普通のオバサンとオジサンには戻れないと思うぞ?」


「妾も言ったよね? 小惑星クラスの魔神じゃないかって、受肉しててこれなんだよ、二人それぞれがもう立派な化け物、魔神だよ、おめでとう」


 コユキが吐き捨てるような声で告げた。


「何となく素直に喜べないわね…… にしてもやっぱりアタシ達の存在が消滅する未来は回避出来ないか…… んまあ良いわ、ところで誰をプスッと行けば良いのん? バアルは決定だけどさ、全員連れて行くのん?」


 バアルがすぐさま答える。


「ん? ああ、妾の所ではこのハミルカルかな? ベル・ゼブブ、アルテミスも、ベル・ズール・イーチも魔核になっちゃったからさ、ハンニバルとハスドルバルにはここに残ってヘルヘイムを守って貰わなければならないからね」


 兄弟は声を揃えて答えた。


「「仰せのままに、我が君」」


 続けて声を上げたのはアスタロトであった。


「うむ、我の配下は殆ど(ほとんど)全ての者が依り代を持って顕現済みだからな、皆で幸福寺に行くことも可能だろう…… んが、ここは敢えて、ムスペルヘイムに戻り、来るべき危機まで力を蓄えて置くこととしようでは無いか! ネヴィラスとサルガタナスは我の補佐として現世(うつしよ)幽世(かくりよ)を往復してくれ! 苦労を掛けるが済まぬな、だって、帰りも軽自動車だから人型は四人しか乗れないんだ! これが道路交通法という現代の常識、掟なのだ…… 判ってくれい、我が子らよ……すまん」


「いいえ、とんでもない! 道交法は人間達の中では重要な掟だという事は我々とて理解しております故、我が君が詫びる事ではございません! 聞く所によると、各都道府県に配置された警備兵たちが、違反が起こりそうな場所の物陰や草むらにこそこそ身を潜めて、蚊に刺されたり暑さに汗だくになったり、寒さに身を震わせたりしながらも取り締まりを続けているとか…… 人々を悪人や不慮の事故から守るという気高い志から警備の職を選んだ者たちが、まさか罰則金集めの為にそんな真似をする筈はありませんからね、かなり大切な掟なのだと思っていました! ただ、姿を見せていた方が違反の抑止になるんでは無いかと言う素朴な疑問は残りますが……」


何れ(いづれ)にしましても、現世(うつしよ)の人間達のルールまで確りと守る我が君の清廉さには、我等臣下一同、只々感動を極めた涙に濡れる他、(すべ)を持ちませんわ」


 ネヴィラスが首を捻る横でサルガタナスが涙を拭っている。

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


Copyright(C)2019-KEY-STU

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=140564926&size=200



fw2razgu4upfkla8gpm8kotvd1hy_1365_xc_ir_92ne.jpg
にくい、あんちきしょう…… ~食パンダッシュから始まる運命の恋~ は↑からどうぞ



eitdl1qu6rl9dw0pdminguyym7no_l63_h3_7h_23ex.jpg
3人共同制作の現場 小説創作の日常を描いた四コマ漫画 は↑からどうぞ



l7mi5f3nm5azilxhlieiu3mheqw_qn1_1kv_147_p1vu.jpg
侯爵令嬢、冒険者になる は↑からどうぞ
~王太子との婚約を一方的に破棄された令嬢はセカンドキャリアに冒険者を選ぶようです~ 



jvan90b61gbv4l7x89nz3akjuj8_op1_1hc_u0_dhig.jpg
見つからない場所 初挑戦したホラー短編 は↑からどうぞ



異世界転生モノ 短編です
8agz2quq44jc8ccv720aga36ljo7_c1g_xc_ir_97jo.jpg
【挿絵あり】脇役だって主役です ~転生を繰り返したサブキャストは結末を知りたい~ は↑からどうぞ



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
[良い点] 某警備組織にとって、違反は抑止するものではなくて取り締まるものかなと個人的には思います。抑止したいのは事故であって違反ではありません。某組織法の2条にそんなことが書いてあります。事故を抑止…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ