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堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~  作者: KEY-STU
第一部 二章 暴虐の狂詩曲(ラプソディー)
262/1852

262.全くやれやれだぜ、やれやれ全く

本日3回目の投稿です。

1回目は『260.サパ』ですので、

まだお読みでない方はそちらからお読み下さいませ。

 益々悩みこんで黙ってしまったモラクスに代わり、最初にわけワカメ発言をしたアスタロトが偉そうに言った。


「そんなに難しい話じゃない、リヅパの場合は単純に炭素14に(Pb)の同位体であるPb202を少しづつ反応させて『命』の欠損を無くしただけだ、まあ、平たく言ってみれば生まれ変わりのような物だが、この時代、何代目かは分からないがトシ子が宿してくれて、我は本当に嬉しくて仕方が無いのだ。 元々鉛に耐性を持った『命』だからな、サパを飲んでも悪影響は受けないと確信していたのだよ」


「ねえ、サウル様、あの、アタシは、えっと…… リヅパ? トシ子? あの、どちらでしょうか?」


 トシ子婆ちゃん、いや、見た目の変化から言えばリヅパの方だろうか?

 おずおずと質問したのだが、アスタロトは堂々と答えるのである。


「うむ、そなたは()ごう事無くトシ子である、リヅパの記憶を持っているだけの今、現在を生きるコユキの祖母、トシ子だ! 因み(ちなみ)に我も仮初(かりそめ)の姿であったサウルではなく、オリジナルの大魔王アスタロトであるぞ♪ これからはアスタと呼んでくれれば良い! 分かったか? トシ子よ?」


「うん、アタイは今までどおりトシ子で良いのね、分かったよダーリン、アスタ様♪」


 どうやらトシ子で統一することで双方納得したようだ、ではコユキと善悪も何となく分かった事にするしかない、化学とか物理とか理系じゃない、それどころか文系も怪しい、オタク系の二人には土台無理な話なのであるのだから。


 だからこそであろう、オタク界隈代表の善悪が声を大にして聞いたのであった。


「んじゃぁ、トシ子さんはトシ子さんで良いとして、結局何の話だったのでござる? 脱線しすぎて分からなくなっちゃったのでござるぅ! とっ! 取り合えずっ!」


 叫んだ後、ふぅふぅ荒い息を吐きながら善悪は、本当に本当に聞きたかった出来事に初めて言及するのであった。


「フーフー、ま、それはそれとして、ゴホン、あー、今日って、その、お見合いだったのでござるか? 聞いて無いでござるよ、コユキちゃん! そ、それで相手の男、どんな感じだったのでござるっ? んっ! んんっ! おいっ! 早く教えろよっ! で、ござる!」


 いつに無く押しが強すぎる様だった、善悪個人にとって随分大事な話しだったようである、良くここまで我慢できたよね、偉いと思うよ。


「えっ? お見合い相手って丹波(タンバ)(アキラ)君のことぉ? 何で善悪が気にすんのぉ?」


 鈍い(ババア)だっ! いい加減分かれよっ!


「いやぁ、何となく…… でござるけど…… も、もう君呼びなの、か……」


 こいつもこいつでオドオドしっぱなしで、イライラする事この上ないなっ!

 はっきり言えば良いのに、全くやれやれだぜ、やれやれ全くっ…… ふぅ……


 いつもここから進まないんだからな、そんな風に思ってしまった私、観察者の予想は裏切られた。

 トシ子婆ちゃんがここでぶっこんで来たのであった!


「アタイらと一緒にアンタも結婚したら良いじゃん! コユキ! そうしなさいよっ!」


 自分が禁忌を犯した途端にこの掌返し、大したものである。

 馬鹿っぽいアスタも意を併せて言うのであった。


「おっ! それ良いじゃないか? そうしようぜっ! コユキ、善悪! それで良いんじゃないかぁっ! 最高だなっ!」


 顔を真っ赤に染めながらコユキが答えた。


「ばっ、馬鹿言ってんじゃないわよっ! 無責任な発言は禁止、禁止ぃぃなのよっ! だっ、第一善悪に迷惑掛けるでしょうがぁぁぁ!」


 阿舎利(あじゃり)善悪は小さく呟くのであった。


「えっ、僕チンは、その、えっと、良いけどね……」


 残念ながらその小声の呟きはコユキには届いていなかった、残念至極、くぅぅ!

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


Copyright(C)2019-KEY-STU

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― 新着の感想 ―
[良い点] トシ子の豹変が面白かったです。ノリと勢いって大事ですね。そして、お見合いに今更、慌てている善悪もまた、焦りっぷりが良いですね。 [一言] 強いて言えば、超自然学系?なんですかね(笑)不思議…
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